NJWindow(J)

モルモニズムの情報源、主要な主題を扱うサイト。目次を最新月1日に置きます。カテゴリー、本ブログ左下の検索も利用ください。

「上海のクリスチャンは高学歴」 - - 上海の華東神学院を訪問して- -

2011-07-16 16:25:01 | 中国、中国のキリスト教
7月8日上海市の西のはずれにある華東神学院を訪ねた。夏休みに入って教職員は皆帰郷していたが、辛くも一人の教師に面談をお願いすることができた。呉立斌(ごりつひん)女史によると上海のキリスト教徒の特色は高学歴で育ちがよいということである。


呉立斌(ごりつひん)先生 後ろは礼拝堂

呉師(大連出身、南京の協和神学院卒)は、暑いこの日汗をぬぐいながら約一時間私の質問に答えてくださった。先ず、最近中国のクリスチャンが礼拝堂の外で伝道し始めているように見えるが、政府は黙認あるいは許しているのかという点について、それは個人(私人)の活動であって、教会や政府とは関係がない、ちょうど子供が話したいから話すのに似ている、という答えであった。

次に日本や欧米に著しい「現代化」「世俗化」の影響の問題に対し、上海においてその影響は大きい、金儲け主義、物質主義の形で影響がある。また、寛容、許容を強調する「包容主義」も上記傾向の影響であって、米国における同性愛もその例で、これはサタンの働きである、と保守的な見解であった。

続いて多くの日本のクリスチャンが不思議に思う点を聞いてみた。それは非常に大勢の信徒をどのように導いているのかという疑問である。会衆は1回の礼拝に千人、日曜日に3回礼拝があれば3千人にも達するからである。確かに牧師はこれだけの人数を把握することができない。それで信徒の中に指導者「義工」を選んで一人20人~30人担当させている、という。これは、10人担当のこともあれば百人に達することもある。この人たちは非常勤の聖職者で、普段は他の仕事をしている。その任務は、信徒たちと祈り、説教し、訪問したりすることである。「義工」は一つの教会に数十人、数百人いることがある。その上に「執事」が七人いて、やはりボランティアであって、教会の核心的存在である。更にその上に牧師がいる、という説明であった。

海外のキリスト教界と交流が行われているが、相互訪問など表面的な接触を越えた深い研究会などはまだ少なく、始まりつつある段階であるとのことであった。ただ、中国のキリスト教両会が教員をドイツ、ノルウエー、米などの神学校博士課程に派遣することを支持し、推奨しているということであった。

そのほか、海外の教派性/布教精神の強い宗派に門戸が開かれることについては、特にモルモン教は異端で論外という口調であった。現在、中国において牧師に対する需要が高く、この学院の入学希望者も多く倍率は5倍になる。家庭教会については、神を愛することと隣人を愛することが重要であってそれができれば、三自教会との相違は問題ではない、という答えであった。面談の後、礼拝堂、図書館、学生寮、ピアノが各室にある音楽指導棟などキャンパスを案内してくれた。そして、突然の訪問にも快く応対してくれた呉女史は、別れ際「神の祝福がありますように」(上帝祝福你)と挨拶された。

参考
2010/12/31 中国のキリスト教会を支える金陵協和神学院(南京)を訪ねて
2011/04/12 燕京神学院(北京)を訪ねて




最新の画像もっと見る

コメントを投稿