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アンコンシャス・バイアス

2021年04月13日 | 臥龍つぶやき
アンコンシャス・バイアス<unconscious bias> 
          無意識の偏見ー自分事として

 森元総理の「女性蔑視発言」以降、ジェンダーに関するいろいろな事柄に目が向くようになった。日本はいわゆる「ジェンダー後進国」であることも、事実として認識せざるを得ないようだ。「女性蔑視発言」は容認されるはずもないが、もっと問題なのは森さん自身が『俺、何か悪いこと言ったのか?』と思っているように感じることと併せて、もしかしたら似たような感覚を持っている人が、実は大勢いるかもしれないことだ、と考えている。
 自分自身はどうなのだろうと自問する。「森さん的な感覚」とは対極にいたいと思う気持ちは強いが、果たしてどうなのか。
 「アンコンシャス・バイアス」という言葉がある。「無意識の偏見、思い込み」といった意味だそうだ。インターネットで「アンコンシャス・バイアス クイズ」をやってみた。無意識の偏見度を診断するものだ。例えば、「小さい子どもを持つ女性には、なるべく出張のない業務を割り当ててあげたい。」「昇進を望む女性は、男性とは違い少ないと思う。」「来客受付やお茶出しなどを男性が行うのは違和感がある」「子どもを持つ女性は、公私共に時間に追われているのだから、仕事のアウトプットの質が落ちてもやむを得ないだろう。」・・・・といった13の設問にチェックしていくと診断の結果が出る。
  結果は芳しくなかった。こちらが「よかれ」と思ったことでも、相手にとっては「ありがた迷惑」なこともあるようだ。『もっと仕事以外のことでもコミュニケーションをとり、相手がどういう状況にあり、どう考えているのか、知る努力が必要です』とのアドバイスを頂いた。耳が痛い。
 「無意識の偏見」って厄介だと思う。公共施設のトイレの表示、「赤」は女性用、「青」は男性用、となっていればやっぱり分かりやすい。色がダメなら形はどうかと言えば、「スカート」のシルエットは女性用、「ズボン」は男性用もやっぱりダメなのか。一方で、そんなことはジェンダーの本質とは関係ない、とも思えてくる。
 とりあえず、自分の中にある「アンコンシャス・バイアス」に敏感でありたいと思う。まずは、自分の家庭を見つめてみたい。(会員:K.T)