NPO・999ブログ    本を読んで 考える力を養おう

「自分のできることを できる時に できる処で」
市民的知性の地平を拓くNPOふおらむ集団999

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2013年05月31日 | 信州岩波講座
「岐路に立つ日本―決めるのは私たちです」――15回目となる今年の信州岩波講座の基本テーマです。
憲法問題を筆頭に、原発、TPP、東アジアの近隣諸国との関係、基地問題を含む日米関係、少子高齢化等々、国の行く末に関わるさまざまな面で、日本が今重大な岐路に立っているというのは決して大げさな言い方ではなく、大方の認識と言えるのではないでしょうか。問題は、どういう方向に進むかということですが、その決定を、これまでのように政治家や官僚に「お任せ」してしまうのではなく、私たち一人ひとりがしっかりと考え、声を出していこう、意思表明をしていこう、というのがテーマにこめられた趣旨です。
講座構成は以下の通りです。
   講座Ⅰ(8月11日)講演:孫崎享さん(元外務省国際情報局長)「東アジアの安全保障」
               対談:孫崎享さん・中馬清福さん(信毎主筆)
   講座Ⅱ(9月8日)講演:落合恵子さん(作家)「繰り返し、『いのち』から、と」
   講座Ⅲ(9月21日)講演:山田洋次さん(映画監督)「ものづくりの現場から」
   15回記念特別講演(10月26日)講演:大江健三郎さん(作家)「本の力」
  他人任せではなく、「決めるのは私たち」とはいうものの、それには判断材料(情報)が欠かせません。これに関連して、講座Ⅰの講師・孫崎さんの著書『これから世界はどうなるか』(ちくま新書)の中に、「的確な情報を得るためには、自らが努力をする必要がある。問題は情報の峻別で、その能力を高めるためには、体系的にしっかりとした本を読んで、基礎的な力をつけなければならない」という趣旨の記述がありました。これは、「本を読んで考える力を養おう」という「999」の理念にも通じるものです。
ともあれ、すばらしい講師陣で、今から楽しみです。テーマの趣旨からいっても、これからの時代を担う若い世代に大いに聞いてほしいものと、運営に関わる一人として切に願います。(999会員)