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しまいびと

☆終活や介護に関する役に立つ情報を発信しています☆

お客様は神様なのか

2019-08-22 | 日記
『お客様は神様です』
を英語に訳すと、
『The customer is always right』
になります。
直訳すると、
『お客様は常に正しい』
という意味です。

さて、
この『お客様は常に正しい』
は正しい考え方なのでしょうか?

もう25年以上前、
私がまだホテル学校の学生だった頃、
『一流のサービス』
について授業で議論し合った際、
講師の先生がわかりやすい例を提示してくれました。

真っ白な鳩を見て、
「あの鳩は黒いね」
とおっしゃったとしても、
それはお客様が正しいと言うことには該当しない。

一方、
熱々のスープを出したつもりでも、
「このスープちょっと温いわね」
とおっしゃった場合、
それはサービス側は真摯に受け止めなければならない。
なぜならば、
熱い、温い、冷たい、暑い、寒い、美味しい、まずい、
きれい、きたない、嬉しい、嫌な思い、
などの感覚は人によって異なるからであり、
この部分については、
『The customer is always right』
を尊重しなければならない、
というものです。

私はこの説明を聞いて、すっと腑に落ちました。

お客様からの苦情に対して、
明らかに間違っている主張を聞く必要は全くありません。
謝罪もすべきではありません。
毅然と対応し、
堂々と自分の考えを主張すべきだと思います。

ただ、
先ほどのスープの例の場合は対応が異なります。

例えば、
利用者から自分の言動に対して、
不快な感覚的な訴え(傷ついた、悲しい、痛い、寒いなど)
があった場合、
自分は想像できなかったけど、
この方はこのような感覚をお持ちなんだと、
理解する必要があります。
そして、
同じことを次に起こさないようにしなければなりません。
そういう意味では、
まさに、
『The customer is always right』
を重視した対応が必要と言えるでしょう。

要するに、
不当なクレームとそうでないものを見分ける必要があり、
そのケースケースに合わせた対応をしなければならない
ということです。

とはいえ、
不当なクレームに対して自分の考えを主張をすると、
さらに怒らせることになりますよね。

なかなか難しい対応となりますが、
これには、
アサーション・アサーティブ』という
対人援助技術があります。

次へ続く、

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独立型居宅介護支援事業所に掛かる経費

2019-08-17 | 日記
独立型ケアマネをするにあたって、
必要となる経費について、紹介したいと思います。

≪毎月必要となる経費≫
  ⇓
【家賃】⇒一人ケアマネなら5坪で十分です。
5~60,000万円
【光熱費】⇒夏と冬で変わりますが、
平均8,000円
【介護ソフト】⇒クラウド型が便利です。
6,000円
【固定電話・プロバイダー】
10,000円
【携帯電話】
8,000円
【交通費】⇒どこへでも電動自転車なら
ほぼ0円
【消耗品等経費】⇒トナー・文具・切手等、
10,000円
【税理士報酬】⇒税理士によって全く異なりますが、
当方では、決算料込みで、月16,000円
【交際費】
個人によって異なります。
【社会保険料会社負担分】
給料設定によって異なります。
【事務員給料】
状況によって異なります。

≪年間で必要となる経費≫
  ⇓
【税金】⇒赤字でも法人住民税均等割は必要です。
70,000円
【事務所火災保険料】
12,000円
【事業損害賠償保険料】
12,000円
【情報公表手数料】
2,000円
【研修費】
個人によって異なります。

≪その他必要となる経費≫
  ⇓
【法人税】
黒字になると掛かります。

という感じでしょうか。
あくまで当事務所を基準にしておりますので、
ご参考までに。

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独立型居宅介護支援事業所は食べていけるのか?

2019-08-15 | 日記
独立型居宅介護支援事業所は食べていけるのか?
という話をよく聞きます。

利用者に対して、
公平中立なケアマネジメントを提供したいと、
熱い思いを抱いて、いざ独立を計画しても、
『採算がとれない』
という理由で断念する方も多いと思います。

食べれている、食べれていないの基準は、
人によって異なると思いますが、
今回は、
独立型ケアマネに向く方、向かない方を、
私的に分析したいと思います。

【独立に向かない人】

〇会社で出世をしたい人
⇒大手の会社で出世しながら役職を上げていく方が、
 圧倒的に高い給料をもらえます。

〇休みは有給まで含めて全て取得し、
 プライベートと仕事をきっちり分けたい人
⇒ワークライフバランスを重視することは
 大切なことですが、
 これはサラリーマンでないとなかなかできません。

〇介護・福祉以外のことは苦手な人
⇒会社を経営すると、税務、労務、各種手続き等
 様々な知識が必要となります。
 これを専門家に頼めば楽なのですが、
 その分コストが掛かります。
 できることは自分でやるのが基本になります。

【独立に向く方】

〇会社での出世は全く気にしておらず、
 ひたすらケアマネの現場第一線で活躍したいと
 思っている人
⇒ずっとイチケアマネでいるよりは、
 独立型ケアマネの方が高い給料を目指せますし、
 やりたいことができます。

〇独立してそれで終わりではなく、
 将来に備えた対応をしていくことができる人
⇒一人ケアマネは、介護報酬が低いことに加え、
 国が懸念している、
 その人に何かあったときに利用者に迷惑がかかる、
 ということが考えられます。
 いずれにせよ特定事業所加算が取得できる体制を、
 目指すことが必要となるでしょう。

〇とにかくケアマネの仕事が好きで、
 休みがなくても、へっちゃらな人
    ⇓
ここはとても大切なポイントです。
正直ケアプラン報酬は決して高くはありませんが、
それでも顧問料のような、
毎月の定額報酬を受け取ることができ、
しかも貸倒リスクが全くない、というのは、
非常に恵まれた環境だと思います。

ケアプラン料という安定報酬を得ながら、
何か自分のスキルを活かして別の『仕事』
(例えば講師や執筆、後見人、他の相談業務等)
をすることができれば、
一気に収入を増やすことも可能になります。

もちろん休みは週1回とれるかとれないか、
になるかもしれません・・・
ただ、
自分でやると、とてもやりがいがありますので、
「たくさん休みたい」とは思わなくなりますし、
きっと、
そのくらいの気持ちがないと難しいと思います。

以上となりますが、
これは全く私の個人的な見解です。
そして、これはあくまで
『独立型ケアマネに向いている人』の話であって、
『経営者に向いている人』の話ではありませんので、
ご了承下さいませ。

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コミュニティソーシャルワーカーという職種

2019-08-08 | 日記
【介護を受けたい場所】
 ①自宅
  ⇒男性42.2%、女性30.2%
 ②特養や老健等の介護保険施設
  ⇒男性29.6%、女性30.3%
 ③民間有料老人ホーム等
  ⇒男性 2.3%、女性 3.0%
 ④医療機関へ入院
  ⇒男性16.7%、女性23.1%
 ⑤わからない
  ⇒男性 6.6%、女性 8.6%
※内閣府「高齢者の健康に関する意識調査(2012年)」

【完治が見込めない病気の場合に迎えたい最後の場所】
 ①自宅
  ⇒男性59.2%、女性43.8%
 ②病院等
  ⇒男性25.4%、女性36.6%
 ③特養や有料、サ高住等の施設
  ⇒男性 8.5%、女性12.3%
 ④わからない
  ⇒男性 4.9%、女性 6.1%
※内閣府「高齢社会白書(2019年)」

という調査でも示される通り、
大半の方は、
最後まで自宅で生活することを望んでいます。

一方で、
【安心して住み続けるために必要なこと】
は何かという質問に対して、
50%を超える方が、
『近所の人との支え合い』と回答しています。

ところが実際はどうでしょう?
そこまで近所の方と交流があるでしょうか?
挨拶程度はするかもしれませんが、
介護が必要になったときに、
「支え合い」を頼むことができるほどでしょうか?

なかなか簡単ではありません。
が、
「そんなことはできない」
と、言ってる場合でもありません。
この超高齢社会を乗り越えるためには、
地域の互助力を高めることが不可欠です。

この地域の力を把握し、
必要な支援を行い、
地域力を底上げするための職種に、
『コミュニティソーシャルワーカー』
があります。

これからの日本の福祉は、
この『コミュニティソーシャルワーカー』
に掛かっていると言っても過言ではないと感じ、
遅まきながら私も、
『コミュニティソーシャルワーク』を学ぶため、
昨年、日本福祉大学に入学し、
勉強を始めたところです。

また、
ソーシャルワークは、
「制度利用の支援」だけでなく、
「社会資源を創り出す」ことも、
大きな役割の一つです。

私の専門分野は高齢福祉ですので、
今後の超高齢社会に向けて、
必要な社会資源の一躍が担えるように、
努力したいと思っています。

と言いながら、
今週末は大学の夏期テスト、、、
やる気はあるんですが、
やっぱりテストは嫌なもんですね(╥_╥)

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尊厳ある介護とは

2019-04-25 | 日記
だいぶ前の話になりますが、こんな判例があります。

デイサービスを利用していた80代の女性が、
帰宅前にトイレに行こうとしました。

トイレの前までの移動は職員に見守られ、
トイレの中に入ろうとした際に、
「一人で大丈夫だから」
とトイレ内の介助を拒絶されました。

その女性に、認知症はありません。

その直後、トイレ内で転倒し、
大腿骨を骨折、後遺障害が残りました。

そのことで、デイサービスに損害賠償を求め、
訴えを起こしました。

その結果、、、
デイサービス側の過失が認められ、
1000万円を超える損害賠償の判決が下りました。

ここで、判決の理由を一部紹介させて頂きます。

『確かに、要介護者に対して介護義務を負う者であっても、
意思能力に問題のない要介護者が介護拒絶の意思を示した場合、
介護義務を免れる事態が考えられないではない。
しかし、そのような介護拒絶の意思が示された場合であっても、
介護の専門知識を有すべき介護義務者においては、
要介護者に対し、介護を受けない場合の危険性と
その危険を回避するための介護の必要性とを
専門的見地から意を尽くして説明し、
介護を受けるよう説得すべきであり、
それでもなお要介護者が真摯な介護拒絶の態度を示した
という場合でなければ、
介護義務を免れることにはならないというべきである』

さて、介護業界の皆さまは、
この結果についてどう思いますか?

もちろん、
介護施設を利用されている高齢者の方に、
「安全」に過ごして頂くことが、
最も大切であることは、言うまでもありません。

ただ、
「トイレは自分一人でしたい」と言われたときに、
転倒の危険性があったとしても、
その方の尊厳を重視して、一人で排泄をして頂く、
ということは、そんなに間違っているとも思いせん。

現に私がデイサービスで働いていたときは、
この判例をすでに知っていましたが、
一人でトイレに行って頂く方はたくさんいました。

ただ、希望すれば誰にでもそうする、
というわけではありません。
一人一人にしっかりアセスメントを行い、
一定の根拠のもと判断していました。

「排泄の介護を受ける」
と言うことは、ご本人にとってとても辛いことです。

それでも介護が必要なときは、
その人の「尊厳」に最大限配慮しなければなりません。

ただ、マニュアル通りに介護をするのではなく、
一人一人に合わせた援助計画がとても大切であることを、
常に意識しておきましょう。

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