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しまいびと

☆終活や介護に関する役に立つ情報を発信しています☆

任意後見受任者が死亡届を届け出できるようになった意味

2022-06-15 | 後見
以前は、
死亡届ができる者として、
『戸籍法』では下記のように定められていました。

【戸籍法】
第八十七条 
次の者は、その順序に従つて、死亡の届出をしなければならない。
ただし、順序にかかわらず届出をすることができる。
第一 同居の親族
第二 その他の同居者
第三 家主、地主又は家屋若しくは土地の管理人
2 死亡の届出は、同居の親族以外の親族、後見人、保佐人、補助人、
任意後見人も、これをすることができる。

つまり、
持ち家にお住まいで、
全く身寄りがなく、
成年後見制度等を利用していない人が、
突然お亡くなりになった場合、
「誰も死亡届を出すことができない・・・」
というとんでもなく困った事態に陥っていました。

自分は身寄りがないから第三者と
『任意後見契約』と『死後事務委任契約』を結んでいるから大丈夫!
と思っている方もたくさんいらっしゃったかもしれません。

ただ、
上記の条文の最後の一行に、
「任意後見人も、これをすることができる・・・」
と記載されています。

任意後見人というのは、
ご本人が認知症になられてから、
家庭裁判所に任意後見監督人選任の申し立てを行ったのちに、
効力を生じるものです。

つまり、
まだ認知症ではなく、
「任意後見契約」を結んでいるだけの段階では、
「任意後見人」ではなく「任意後見受任者」となります。

これはどういうことかと言いますと、
「死後事務委任」を誰かに頼んでいても、
認知症にならずにお亡くなりになった場合は、
その者が死後事務をしようと思っても死亡届すら出せない。
という事態が起こりえたということです。

ただ、
現在(令和2年5月以降)は戸籍法が改正され、
任意後見受任者も死亡届ができるものに加えられています。

あまり知られていませんが、
この改正はかなり大きな意味のあるものだと思っています。

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成年後見人の新型コロナウィルスのワクチン接種の同意について

2021-05-05 | 後見
令和3年3月24日、
厚生労働省から、
「成年被後見人等に対する新型コロナ予防接種を
実施するに当たっての留意事項について」
が各都道府県宛てに通知されました。

それによりますと、
成年後見人が、
一定の条件のもとワクチン接種の同意ができる旨、
が記載されています。

そもそも、
成年後見人には医療同意権はありません。
また、第3者の医療同意が無意味であることは、
以前の記事でもお伝えしています。

では、
新型コロナウィルスのワクチン接種については、
医療同意に当たらないのでしょうか?

これについては、
「予防接種法」に準じるようです。

『予防接種を行うに当たっては、
あらかじめ被接種者又はその保護者に対して、
予防接種の有効性及び安全性並びに副反応について
当該者の理解を得るよう、適切な説明を行い、
文書により同意を得なければならない。』

そして、
この保護者というのは、
『この法律において「保護者」とは、
親権を行う者又は後見人をいう。』
とされています。

つまり成年後見人は、
新型コロナウィルスのワクチンに限らず、
インフルエンザ等何らかの予防接種の
同意ができることになっています。

これについては、
医療同意ができないことと
矛盾するところではありますが。

またこの通知には、
『本人の接種の意思を確認することが難しい場合は、
予防接種法令上、接種の対象者が法定後見制度の
成年被後見人であれば成年後見人による同意の署名が可能だが、
その場合は家族や医療・ケアチーム等、
本人の周りの方と相談しながら判断いただく必要があること。』
と記載されています。

インフルエンザ等の予防接種と違い、
副作用等まだまだ未知の部分が多い
新型コロナウィルスのワクチン接種の同意を
成年後見人に求めるのは、
なかなか酷な気がしますが、
接種しないことによる不利益が大きいのも事実です。

家族がいない方を支援している場合は、
成年後見人は、主治医や医療従事者としっかり連携して頂き、
適切な判断をお願いしたいと思います。

なお、
『被保佐人や被補助人、任意後見制度の被後見人の場合には、
保佐人や補助人、任意後見人による署名はできないため、
原則どおり接種の意思を本人に確認した上で、
本人の自署又は本人の接種の意思を確認した者の代筆により
接種の同意欄に署名すること。
この場合、本人の接種の意思を確認した上での代筆であれば
保佐人や補助人、任意後見人が行うことも可能であること。』
とされており、
成年後見人とは異なる対応になりますので、
ご確認下さいませ。

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成年後見人等が行うことができる死亡後の事務

2021-04-25 | 後見
先月、
10年以上にわたり成年後見人として担当していた方が
お亡くなりになり、
死後事務の手続き等を行った上で、
昨日、
相続人の方へ相続財産の引き継ぎに行って参りました。

基本的には成年後見等の事務は、
成年被後見人等の死亡とともに終了となります。
ただ、
民法873条2項が新設され、
個々の相続財産の保存行為や、
弁済期が到来した債務の弁済、
火葬又は埋葬に関する契約の締結等、
といった一定の死後事務が、
成年後見人の権限に含まれることが明記されました。
そのうち、
火葬や埋葬に関する契約の締結、
その他相続財産の保存に必要な行為については、
裁判所の許可を得なければなりません。

但し、
葬儀の契約は認められていません。

私が担当していた方は親族がいらっしゃいましたので、
火葬、葬儀、納骨等については、
親族の方に行って頂くことができました。

ただ、親族のいない方は、
成年後見人等が火葬と埋葬だけ行うことになりますが、
そこにご本人の意思を考慮することはほとんどできません。

身寄りがなく、
死亡後の葬儀や納骨等にご自身の思いがある方は、
元気なうちに死後事務委任契約を締結する必要があります。

現に悩んでおられ方は、
過去の記事等もご参考にして頂ければと思います。

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契約時にはわからない任意後見監督人の報酬

2021-02-13 | 後見
任意後見制度については、
以前の記事をご参照頂ければと思いますが、
今回は、
任意後見監督人の報酬について説明したいと思います。

法定後見と違って任意後見の場合は、
今は元気だが将来認知症になった場合の不安に備えて、
あらかじめ財産管理等をお願いする人を決めて、
公正証書で契約しておくことになります。

元気な間は自己管理も継続できますし、
見守りだけお願いするような契約も可能です。
一生認知症にならないことも十分あり得ます。

では、
実際に認知症になった場合はどうなるか…、
本人、親族、任意後見の受任者等は、
家庭裁判所に任意後見監督人の選任を申し立てることになります。
この任意後見監督人というのは、
任意後見人が認知症になられたあとのご本人の財産を適切に管理しているか、
などを監督するものです。
任意後見契約の場合は、
必ずこの任意後見監督人を選任してもらわなければ効力が生じません。

一方、
法定後見においても監督人が選任される場合があります。
但し、こちらは必須の条件ではありません。
例えば、
弁護士、司法書士、社会福祉士などが成年後見人に選任された場合、
それぞれ弁護士会、司法書士会、社会福祉士会が、
後見業務をサポートする団体を持っており、
それらが監督機能を果たしていることもあり、
多くの場合、監督人は選任されません。

では、
必要な費用について考えていきましょう。
例えば預貯金5,000万円お持ちの方を、
成年後見人として担当した場合、
後見人の報酬は裁判所が決めることになりますが、
おそらく月30,000~50,000円くらいと思われます。
さらに、
弁護士、司法書士、社会福祉士が担当する場合、
監督人がつかない場合がほとんどですので、
上記の費用のみとなります。

同じ方を任意後見人として担当するとします。
任意後見人の報酬は、
お互いの話し合いで決めることになります。
仮に月30,000円で契約したとします。
ただ、
任意後見契約後、認知症になられた場合は、
必ず任意後見監督人を選任してもらうことになります。
つまり、
任意後見監督人の報酬が必要になります。
この報酬については、
本人の財産額により裁判所が決めることになるため、
仮に月30,000円となった場合は、
法定後見の月額費用より多く掛かることになります。

本来、
任意後見制度を利用するかどうかは、
費用のことだけを考えて契約するものではありませんが、
監督人報酬のことも含めて検討することは重要です。
契約の際に監督人の報酬まで説明してくれない方もいるので、
その辺りのことを、
きっちり丁寧に説明してくれる人を選ぶようにしましょう。

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法律家との連携

2019-11-30 | 後見
私は法律家ではありませんので、
後見等の終活支援にあたっては、
後見受任経験豊富な
司法書士事務所や社会福祉士事務所と連携しながら、
チームプレーで業務にあたっています。

昨日は当方がいつもお世話になっている
司法書士さんとの打ち合わせでした。

とても頼りがいのある司法書士さんで
何かあればいつもその人にお願いしています。

打ち合わせの内容は、
任意後見の契約内容や情報交換等についてですが、
いつもいろいろと勉強させて頂きます。

ケアマネ業務にしても、
後見業務にしても、
ご本人やご家族にご満足頂き、
温かみを感じて頂けるような支援を目指して、
チーム一丸で頑張っていきたいと思います。

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