6月26日
6時ごろ起床し、モーテルに併設されたレストランで朝食を食べて足早に出発。
Chambersから約37キロ行ったところに「化石の森国立公園」がある。ここには2億5000年前の巨木が化学反応により石となって平原一面に転がっているとのこと。園内は南北に約43キロの道路が貫いており、車で周って見学できるようになっている。時間が無いので通り過ぎようかと思ったが、いつもの貧乏性で寄らずにはいられなかった。
「化石の森国立公園」の風景
制限時間1時間と決めて、8時の開園と同時に入場。園内には遠くから見ると本当の丸太にしか見えないような木の化石がゴロゴロ転がっている。2億5000年もの年月の間によくも朽ち果てずに残ったものだ。また、木の化石もさることながら、ペインテッドデザートと呼ばれる黄色、青色、緑色、白色などさまざまな色をした地層の大地も見応えがあった。これまた月面の世界に紛れ込んだようだった。結局、北のゲートから入場して、南のゲートから退場するまでに2時間以上かかってしまった。
IT-40に戻り、西へ進む。すると今度は「アリゾナ大隕石孔(別名:バリンジャー隕石孔)」という、世界で唯一、ほとんど風化せずに残っているという有名なクレーター(直径1300m、深さ170m)が途中にあることを発見。しかし、IT-40から少し南に行かないといけないため、ここは泣く泣く通り過ぎることに。
ホアンおじさんのお店
その代わり、グランドキャニオンに向かう途中ゆっくりできなかったルート66の面影を今も残している街Seligmanに立ち寄った。街にはルート66が栄えていた頃の建物や、ガソリンスタンド、モーテルなどが観光用に残されていた。
ルート66が賑わっていた頃のガソリンスタンドが残されていた
ここで休憩をしようとたまたま入ったお店のおじさん(おじいさん)が面白い人だった。コーラにストローが入っていなかったので「ストローを頂戴」と言うと、麦わら(Straw)を出してきたり、色々からかわれてしまった。あまりにも変な人だったので記念に一緒に写真をパチリ。
ホアンおじさん
日本に帰ってきて分かったのだけど、この人はホアン(Joan)おじさんといってルート66の復興に尽力した有名な方だったのだ。一緒に記念撮影が出来て光栄でした。時間があればこの街にも一泊してゆっくり散策してみたかったなぁ。
15時ごろKingmanを過ぎてモハーベ砂漠に突入。気温はどんどん上がっていく。エコノミークラスの小さな車で数百キロをぶっ飛ばしているので、少しでもエンジンの負荷を減らそうとクーラーはほとんど使わないようにしていたから、車内はまるでサウナ状態。窓を開けても熱風が入ってくるだけで全然涼しくならない。さっき買ったばかりのラージサイズのコーラは、氷が解けてぬるま湯のようになってしまっている。やはりこんな環境には人は住めないのだろう、モーテルや、ガソリンスタンドの姿もほとんど見かけなくなった。
この頃には熱さのせいもあってか、意識はもうろうとしてきて余り記憶がのこっていない。たしか、夕方の薄暗くなってきた頃にロスに入り、片側6車線ほどあるハイウェイを霞のかかったロスの街に向けてジェットコースターにでも乗っているような感覚で右へ左へカーブを通って下っていったのを覚えている。
なんとかロスへ戻ってこれてよかった、よかった。ロスではロサンゼルス国際空港近くの6Motelに泊まることに決めていた。しかし、ロス市内でハイウェイを降りると今度は道が分からず、さんざん迷ったあげく6Motelに着いた頃には21時をまわっていたように思う。6Motelを含め、空港周辺は黒人ばかり。歩いている人も、ホテルのフロント、宿泊客、全てが黒人。これまでアメリカを旅行していて初めての光景だった。モーテルは満室に近い状態だったが、なんとかチェックインできた。その後、何か食事をしようと、近くの中華のファーストフード店に車で行き、Take Outしてモーテルに戻って食べた。近くのコンビニには歩いて行ったが、コンビニの前には周りの人よりもさらに体格の良いお兄ちゃんがガードマンとして立ってくださっている。一見怖いけど、考えようによっては、ちゃんと見張ってくれているから安心だ。
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