伊那十二薬師の御開帳(5)
伊那十二薬師について書いてきましたが
よく考えれば「伊那十二薬師」の縁起には触れていませんでした
1番運松寺によれば
今から500年ほど前 松尾城主小笠原定基が軍陣を構えたとき
陣中で眼病に罹り やむなく帰城して 当薬師の尊前に参籠を重ね
満願の夜に近隣の薬師の霊跡12か所を祈願すれば平癒すると
お告げがあり 一心に巡拝して祈願すれば完治することができた
このためお堂を直して十二薬師として代々伝え信心した
しかし織田と武田の戦の戦火によってお堂などが大破して
以降70年余り放置されていた
再び城主が病気やけがが重なったために 寛文2年(1662)に
当寺の住職がこれを歎き庄屋とともに同志を集め 伊那十二薬師を
再興して今日に至っている
これが伊那十二薬師の縁起にようです
現在は それぞれ保存の状況が異なり 地域の集会所に併設されて
管理されているところが多く見受けられますが 何れにしても地域の
みなさんの手によって保存されていることはよいことだと思います
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