野良耆の見聞記

いなか暮らしの野良着生活

古びていくものには味わいがある。そこに小さな歴史があるから・・・・・

大雄寺の東側(1)

2020-08-30 | いろいろな石仏

大雄寺の駐車場の東側にある石仏たちです。

お寺の境と民地の間に人が歩ける位の道の端にあります。

庚申塔と半彫りの馬頭観音が主です。

これを少し町並みの方向へ移動すると、

前に少し触れた「天下の糸平」の石碑があります。

左側が馬頭観音です。

右側は供養塔です。

「奉 扶桑國裏巡拝供養」

右に「天下和順」左に「諸縁吉利」とあります。

文政〇〇年九月吉日 善吉母 と横に刻まれています。

「扶桑國」「裏巡拝」とあまり見ない文字が刻まれています。

「裏巡拝」は逆回りの巡礼のことでしょうか?わかりません。

それから「扶桑」は、古代の中国で日の出る東海の中にあるとされた

神木。またはそれのある土地で、転じて日本の異称のようです。

この解説で思い出すのは、宮城谷昌光著「天空の舟 小説伊尹伝」の

書き出しです。臨月の女に伊水の女神からお告げがあり「大洪水があるから

東に走って桑園の大きな桑の木の空洞にその子を預けなさい」と言われる。

大洪水が起きるとその子は、桑の木に乗って東に流されて、救われる。

この子が「伊尹(いいん)」。後に、商の湯王を輔け、夏王朝から商王朝への

革命を成功に導く稀代の人で、その生誕が「扶桑」とよく似ています。

 

 

 

 


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