きつねの戯言

銀狐です。不定期で趣味の小説・楽描きイラストなど描いています。日常垢「次郎丸かなみの有味湿潤な日常生活」ではエッセイも。

三狐神様のお告げ(2)

2012-04-16 22:17:15 | 日記
本日は銀狐稲荷にようこそお参りになられました。

お告げを聞きに来られたのでしょう?どうぞこちらへ。

『私は無意識のうちに人を傷つけてしまうようです。でも相手は叱ったり注意したりしてくれる訳でもないし、自分では全く悪気なくしていることなので、何がいけなかったのかわからないこともしばしばです。どうしたら知らずに人を傷つけたりしないようになれますか?私のどこがいけなかったのか気付けるようになるにはどうすればいいのでしょうか?』とのお尋ねでございましたね?

結論から申し上げれば「どうすることもできません」と言わざるを得ません。
人というものは常に傷つけたり傷つけられたりしながら相手との距離感を測るものですから、知らずに人を傷つけることを避ける方法などございません。
また、人は皆それぞれ別個の人格を持つものですから、一つの言葉、一つの行動といえど、反応は千差万別でございます。悪意がなかったのなら結果的に人を傷つけてしまったとしても、それは不可抗力というものでございます。

さて、予め避けることが不可能ならば、起こってしまったその後にどのような反応をすべきなのかということでございます。
まず、事実を認めること。言い訳に逃げず、素直な気持ちを伝えることでございます。勿論その時・その場では難しいこともございましょう。時と場合によっては敢えて時間や場所を改めた方が良いこともございましょう。
ただ、貴女は自分の心に正直にまっすぐな言葉で伝えるだけでございます。
「悪気はなかった」「言い過ぎた」「つい意地悪を言ってみたくなった」「事実だとしても表現がまずかったかもしれない」「もし気にしているのならごめんなさい」…何でもよろしいのです。嘘偽りのない気持ちであればよいのです。
ただ、「上手に言おう」とか「いい格好しよう」とか「謝ったら負け」などという邪念が入ってはなりません。自分にとって都合の悪いことであっても隠してはいけません。そうすれば、必ずや心は晴れます。例え相手に許してもらえずとも、です。

そして何がいけなくて相手を傷つけてしまったのかわからないなら、素直に尋ねてみられることです。
「気を悪くされたらごめんなさい。もしかしたら何か私が悪いことをしてしまって気にされているのではないかと思えるのですが。情けないことに自分ではわからないのです。今後の参考にしたいので、申し訳ありませんが教えていただけませんか?」などと正直に伝えてみるのです。
意外と原因が他にあるのに自分のせいだと思い込んでいる場合もあるものですよ?自分に負い目があると、ついつい全て自分が悪いように錯覚してしまいがちですが、本当に自分のせいとばかりは限らないのでございます。
また、仮に本当に貴女に何らかの原因があったとしても、「自分であんなことをしておいてわからないの?」とか言いつつも、答えがもらえれば、誤解やささいな行き違いを正せるチャンスも生まれると言うものでございます。
もし貴女がわからぬまま黙っていれば、内心どれほど気に病んでいたとしても相手にはわかりませんから、「あんなことをしておいて気付きもしない」「平気な顔をしている」とますます負の感情を貴女に向けて来られることでございましょう。

「物言わぬは腹ふくるるわざなり」と申します。「目は口ほどに物を言う」とは言いますが、大方人というものは言葉にしないとわからないものでございます。

勿論、今すぐそれを実行するのは無理とおっしゃるかもしれませんが、慣れて行くより他、手立てはございません。人は人と関わらなければうまく関係を結ぶ術を得ることはできないのでございます。

次にもし貴女にそういう機会があれば、このお告げを思い出して「一言でも伝えよう、尋ねよう」と努めてごらんなさいませ。すぐにできなくても、やろうという意志さえあれば、おのずと道は開かれます。

お役に立てましたでしょうか?
お告げは以上でございます。
貴女の心が安らぎで満たされますようお祈り申し上げます。
またのお参り、心よりお待ち申し上げております。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 4月15日(日)のつぶやき その2 | トップ | 4月16日(月)のつぶやき その1 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事