運命の日
色々な事が、やっと終わります。
どんなに悲しくても辛くても、
終わらないで欲しかった、あなたへの恋。
あなたに会える、大切な時間。
でも、私が思っていた通り、あの人の
「異動」が決まりました。
今まで、知っていそうな人には、聞く事ができませんでした。
私が、あの人について何か聞くと、
又、おしゃべりバカ達に、何を言われるかわかりません。
でも、色々な事が分かった運命の日、
普段会った事もない、親しくもない、
私の事もよく知らない、あの人の事を聞くのに都合のいい人が、
休憩室に、たった1人でいたのです。
その人の口から、私があんなに知りたかった事が、
アッサリ告げられました。
最後の最後まで、あの人の名前を言わないものだから、
もう異動は無いのかと思ったのに、ガッカリ…。
ホッとして、力が抜けました。
「これで、3年間続いた苦しみから、やっと解放される。」
そう思いました。
本当に悲しいと、心がフリーズして、涙も出ません。
おそらく私の体中が、その事実を、
「信じたくない。」と拒絶してるんでしょう。
PCの、こんな整った文字では、
私の気持ちなど、伝わるはずありません。
同じビルの中に、あなたはいます。
でも、近くて遠い、会えそうで、もしかすると永遠に会えない、
そんな微妙な場所です。
偶然会っても、話などできません。
ただでさえ、避けられているのですから。
ますます、私達は他人になるでしょう。
R疑惑の真実
Mの隣だったよ。
私達の「事情」も知らない、鈍感な人が決めたんでしょ。
でもその偶然が、その日を「運命の日」にした。
私とMが座った場所は、周りに誰もいない、
誰からも見えない席だった。
だから私は、思い切って聞いた。
私 「あの人、異動するじゃん。」
M 「しょうがないよね。」(そっけない)
私 「答えてくれないかもしれないけど…、(あの人)Rと付き合ってる?」
M 「付き合ってない。Rは、○○に彼いるもん。」
私 「○○の彼と付き合ってるの?」
M 「付き合ってるよ。」
私 「でも、(あの人を)気に入ってない?」
M 「好きって感情は無いんじゃない?」
私 「Rだよ???」(そんなはず無いと念を押す)
M 「○○Rでしょ?」
あの人とRは、付き合ってはいないのだろう。
Rは、○○の彼と付き合っているのだろう。
でも、あの人とRが、お互いを気に入っているのは間違いない。
Mは昔から鈍感なんだよ。
私 「ごめん。私1年間、Mの事恨んでた。Rに協力して、花見なんかやって…。」
M 「私が(あの人を)誘ったんじゃない。来るまで知らなかった。Uが誘ったんだよ。」
お節介なUの仕業かよ!
おしゃべりNo.1のUは、事もあろうに自分は参加せず、
あの人だけを、花見に送り込んだ。
もしかしたら、花火に誘ったのも、Uじゃないのか?
何て事だ。今、分かった!
Mは、Rから気持ちを知らされてないんだ。
あの人が、元彼女と噂になった時も、
周りは相手が誰なのか、Mに名前を言わず、
「教えてもらえないのは、自分がおしゃべりだと思われてるからだ。」と、
Mが、ぼやいていた。
Rに協力していたのは、UとMKだ。
Mと一緒に花見を計画したMK、あの人を誘ったU、
Rは、2人にだけ「あの人が好きだ。」と話していたんだ。
私 「アドレス交換して、2人で一緒に帰ったんでしょ。」
M 「方向が同じだからだよ。私もいたし、○○も、○○もいたし…。」
それでも謎は残る
だから、R疑惑は続いている。
告白し合ってはいないかもしれないけど、
お互いの気持ちは、通じているだろう。
Rは、遠距離恋愛を維持しながら、
近くにいるあの人とも、楽しんでるんだ。
でも、それより恐いのは、
Mが私に、あの人の情報を流さなくなった理由だ。
それが元で、私とMの関係は壊れたのだが…。
「理由は言えない」と言うのは、
第3者が関わっているからで、
Mは、その人から話を聞いて、
「もう、彼に関わりたくない。」と思ったらしい。
あれほど、他人のネタだけで会話しているMに、
「もう、彼の情報は流さない。」と、思わせるほどのプレッシャーを与え、
「その名前も出せない」という人物は、いったい
「誰」なのか?
Mはいったい、
「何」を聞いたのか?
「その人物」は、あの人と
「何」があったのか?
永遠に確認できない。
Rとあの人の「今」も。
分からないまま、あの人は4月に異動する。
悪魔の手帳は終わる。
謎は「異動」した。