中小企業が事業計画を作成する上で注意する点の6番目は、「社長が率先して戦うことです。」ということです。
「社長が率先して、経営改善に取り組まない中小企業なんてあるのかいな?」と思われる方もいると思います。
実はあるのです。私の経験からは、よくある話なのです。
まずは、こんな話です。
日頃は、めったにメイン銀行に顔を出さない中小企業の社長が毎日のように訪問し、
「今度こそ、真面目に、経営改善に取り組みますから、融資してください。」
って言うんです。
言われた担当者は、そこまで言うならと、苦労して何とか融資の承認を取り付けて、融資します。
すると、その翌日から、この社長、ぱったり、銀行に顔を出さなくなるのです。
「おおーぃ!今度こそ真面目に経営改善に取り組みますっていう意気込みは、どこに行ったんだぁ?」
別な話です。
メイン銀行が訪問すると、社長がこんなことを言います。
「わが社は、今こそ経営改善に取り組まなければならないことは十分承知しています。事業計画を作成し、銀行に届けましょう。」
「おっ、わかってるなぁ。」等と思って話を聞いていると。
「事業計画の作成は、専務にやらせてみようと思います。顧問税理士の〇〇先生にフォローしていただくようにします。」
そういって、1か月が過ぎ、半年が過ぎ、1年が過ぎ・・・。
「おおーぃ!十分承知しているのんじゃなかったのかぁ。」
何をしていいのか分からない、自分のやりたいようにやりたい、痛みを伴いたくない、悪者になりたくない、失敗するのが怖い、世間体を気にする、まだ間に合う、銀行は金だけ貸してくれればいい、誰かどうにかしてくれ、等々、理由は様々でしょう。
でも、あなたの会社です。社長が率先して戦わないで、誰が戦うんですか。
こんなかんやが書かれた拙著「本音を言わない銀行、言っても解らない中小企業の社長」は左のおススメの本から購入できます。整理整頓ができず、量も不足していますが、中小企業に対する指摘は、ある意味、的を捉えたものだと考えています。是非、ご一読ください。
願いは、一社でも、中小企業が本気で経営改善に取り組むようになることです。
では、また。
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