平造脇差 源正雄
平造脇差 源正雄安政六年二月日 以知岸内砂鐵造
刃長一尺三分、反り二分、元幅一寸一分一厘、重ね二分三厘。南北朝時代の幅広の腰刀をさらに強調したような脇差。正雄は清麿の弟子として遍く知られ、地刃に師と全く同様の働きを見る作を遺している。この脇差は、寸法でも判る通り豪快な作。板目鍛えの地鉄は、肌間に小板目肌を交えて良く詰み、刃寄り棟寄りに柾目が現れ、太い地景が蠢いて刃境を越えて刃中にまで及んでいる。刃文は区下焼き込みから始まる焼頭が丸みを帯びた互の目丁子乱で、互の目は穏やかに高低抑揚があり、真砂のような沸が厚く付いて刃縁明るく、金線、砂流しは物打付近で一段と激しく渦巻状に横手筋を越えて流れ掛かり、帽子は激しく乱れ込んで火焔状に掃き掛けて浅く返る。□
平造脇差 源正雄安政六年二月日 以知岸内砂鐵造
刃長一尺三分、反り二分、元幅一寸一分一厘、重ね二分三厘。南北朝時代の幅広の腰刀をさらに強調したような脇差。正雄は清麿の弟子として遍く知られ、地刃に師と全く同様の働きを見る作を遺している。この脇差は、寸法でも判る通り豪快な作。板目鍛えの地鉄は、肌間に小板目肌を交えて良く詰み、刃寄り棟寄りに柾目が現れ、太い地景が蠢いて刃境を越えて刃中にまで及んでいる。刃文は区下焼き込みから始まる焼頭が丸みを帯びた互の目丁子乱で、互の目は穏やかに高低抑揚があり、真砂のような沸が厚く付いて刃縁明るく、金線、砂流しは物打付近で一段と激しく渦巻状に横手筋を越えて流れ掛かり、帽子は激しく乱れ込んで火焔状に掃き掛けて浅く返る。□
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