脇差 泰龍斎宗寛
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脇差 銘 泰龍斎宗寛造之安政六六月日
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透かし彫りが施された刀身総体も美しいのだが、地鉄の美しさを堪能してほしい。小板目鍛えの地鉄は密に詰むも、この工、この時代に間々みられる無地風の肌にならず、粒起った肌目に地沸が絡んでしっとりとした潤い感のある肌となる。所々、この工の特徴でもある自然味のある映りのような地斑の働きが肌目に生気を与えている。刃文は小豆を並べたようなきれいな小互の目に足が入り、刃縁には小沸と匂が爽やかに付いて明るく冴える。この刀も刃中に広がる匂が魅力的。肌目に沿って霧の流れるような静かな動きがあり、小互の目の刃境から繊細なほつれが刃中に漂い出る。
小互の目乱刃は泰龍斎宗寛(たいりゅうさいそうかん)の特徴的な刃文で、がっしりとした造り込みながら清楚な感が漂い溢れるところにも特徴がある。宗寛は固山宗次の弟子で同じ備前伝の互の目丁子を専らとしたが、個性を尊重したものであろうか師とは作風を異にしている。単に写すのではなく新味を出すという個性も重要である。
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脇差 銘 泰龍斎宗寛造之安政六六月日
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透かし彫りが施された刀身総体も美しいのだが、地鉄の美しさを堪能してほしい。小板目鍛えの地鉄は密に詰むも、この工、この時代に間々みられる無地風の肌にならず、粒起った肌目に地沸が絡んでしっとりとした潤い感のある肌となる。所々、この工の特徴でもある自然味のある映りのような地斑の働きが肌目に生気を与えている。刃文は小豆を並べたようなきれいな小互の目に足が入り、刃縁には小沸と匂が爽やかに付いて明るく冴える。この刀も刃中に広がる匂が魅力的。肌目に沿って霧の流れるような静かな動きがあり、小互の目の刃境から繊細なほつれが刃中に漂い出る。
小互の目乱刃は泰龍斎宗寛(たいりゅうさいそうかん)の特徴的な刃文で、がっしりとした造り込みながら清楚な感が漂い溢れるところにも特徴がある。宗寛は固山宗次の弟子で同じ備前伝の互の目丁子を専らとしたが、個性を尊重したものであろうか師とは作風を異にしている。単に写すのではなく新味を出すという個性も重要である。
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