フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

ゲーテの言葉

2021年02月12日 07時00分00秒 | 日々の出来事・雑記

涙とともにパンをかじった者でなければ、人生の本当の味はわからない

If you’ve never eaten while crying you don t know what life tastes like

これはゲーテの言葉です。

なかなか深いですね。

僕は泣きながら食べたことはありません。

悲しくなったら、食欲がなくなるタイプですから、

泣きながら食べるのは無理ですね。

でも、泣きながら食べている人を見たことがあります。

あれはもう、20年以上前になりますね。

場所は埼玉です。

浦和だったか与野だったか大宮だったか覚えていません。

あの辺のファミレスです。

夕方、三時か四時くらいだったと思います。

その日は、すごく忙しくてランチを食べている時間がありませんでした。

それで、そんな中途半端な時間に、ファミレスに入ることになったんです。

僕は何かを頼んで、食べ物が来るのを待っていました。

僕は何も考えていなくて、煙草を吸っていたと思います。

あの当時、僕は煙草を吸っていました。

向かいの方の席に、40代くらいの女性が座っていました。

僕はちょっと疲れていました。

だから、ぼーっとしていたんですね。

別に女性を見ているつもりはありませんでしたが、

彼女の目から、ポタっと何かがこぼれ落ちたのが見えました。

そのとき、何が起こっているのか、よくわかっていなかったと思います。

しかし、よく見ると女性が泣いているのがわかりました。

女性が大粒の涙を流しながら食事をしていたのです。

僕はそのときすごく動揺したのを覚えています。

何があったのかなとね。

しばらくして、女性は声をあげて泣き始めました。

僕はちゅうちょなく(そういうところは行動的)女性のところに行って

「大丈夫ですか?」と言ったのを覚えています。

「ごめんなさい、ごめんなさい」と彼女は何度も謝っていました。

そして、彼女は最後に、僕の手をそっと握って

「ありがとう」と言いました。

その時、僕たちの間に、うまく言えませんが何かつながりのようなものを感じました。

彼女は大丈夫だ、と僕は思いました。彼女もすこし持ち直したようでした。

その後、どうなったのかよく覚えていません。

記憶がはっきりしていないからです。

彼女に何があったのか分かりませんが、

人にはそれぞれの事情があるのでしょう。

ただ、僕と違って、彼女が人生の味を知っているのは、たしかなようです。

それにしても、彼女はいま元気にしているんだろうか?


ランチの女王で、竹内結子さんが泣きながらランチを食べています。

そんな風に泣いてる女性を放っておけませんよね。

コメント
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