東京は、激しい雨が降った。けっこう濡れた。
雨は嫌いだ。昔から。
しかし、文章を書くなら、やっぱり雨だなと思う。
雨の日はろくなことがないし、気分も暗くなってくる。
雨は、心の奥にある暗い感情の入り口になっている。
それで、こんなことを思い出した。
ずいぶん昔に、登山しているときに、雨に降られて、すぶ濡れになったことがある。
寒くて死にそうになっていた。テントの中でブルブル震えていた。
ひどく疲れていて、体の震えも止まらないし、どうなっちゃうんだろうと思っていた。
僕は心細くて、深い孤独を感じていた。
その日の静かな夜に、AMラジオで、ニューヨークシティ・セレナーデが流れた。
ひとりっきりの山奥の夜で、恋に落ちた女性を想うには最高な曲だった。
曲を聞き終わった後、不思議と「大丈夫だ、僕は一人じゃない」と思った。
そのブログあるかな、と探したら、あった。
暇だったら読んでみてください。「テント内の寒い夜」
どうして、雨の日は文章が書きやすいかだって?
どんなに暗く憂鬱な気分でも、いつか必ず晴れるからですよ。
暗く沈んだ雨の日を、頑張ってしのぎきれば、素晴らしい晴れの日がやってくるから。