白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

―健康を考えるー

2014年08月09日 | 健康

東京は連日35℃を越える炎暑が続き、テレビ画面には熱中症に注意のテロップが流れていますが、そんな毎日の中で、先日あっと言う間に50年連れ添った入院中の伴侶に一足先に逝かれました。

喜寿となって巡って来た予期しない不幸、傷心で気力も失せてブログの更新も儘ならず、早2週間以上も過ぎてしまいました。

突然の納得できない早い妻の旅立ち、現在の日本人女性の平均余命の86歳からすれば、10年以上も早い他界であり、思い知らされたのが今日の医療の不甲斐なさであります。今尚残念さがいっぱいで心の整理が付かず、中々納得が出来ないでいます。

 

―50年連れ添った伴侶の通夜―

思い返せば丁度一年前のブログの「植物に学ぶ人の健康」と題する中で 「‥‥人も植物も生き物であり、必ずその命の尽きる時があり、自然の摂理に従って、其の一生が終わる定めを持っています。後期高齢者となると、己の余命が幾何かと、終ぞ思って仕舞い、元気でいられるのは、後5年、いや10年、否、もう一寸は頑張りたい‥‥」等と書きましたが、まさかその丁度一年後に 「妻を看取る」事になるとは想像すらできませんでした。

 

折しも、STAP細胞論文で話題となった当事者の一人、理研の発生・再生科学総合研究センターの笹井芳樹副センター長(52)の自殺が報ぜられました。今日では、其の研究が再生医療への応用、究極の先端医療に繋がる研究と世界中の関心を集めて居たのであり、其の最先端の研究者の一人の突然の死、惜しまれて居ます。

 

―記者会見中の笹井芳樹副センター長―ネット画像より

最新の生命科学の中で、人が病気やけがで失った体の組織や機能を取り戻す再生医療、究極の先端医療となるとの考え方から其の研究は、ES幹細胞から始まり、人工多能性幹細胞(iPS細胞)をはじめとした細胞リプログラミング技術の開発、その医療応用の実現と言われ、皮膚や筋肉に分化し、それぞれの機能を獲得している体細胞を、人の手で初期化や転換させる細胞リプログラミング研究、その臨床への応用が再生医療の研究であります。

 

―再生医療、Regenerative Medicine-WebImagesイメージより

しかし、未だ遠い道のりの途上に在る臨床への応用の再生医療ですが、人を始め、生きとし生けるものが必ず迎える生命の終焉があり、其の前の病める患者に残された生命を預かって、今日までの医学知見に基く最良の医療を以って健やかな姿で其の最後を全うさせるかが医療人に課せられた使命でしょう。其の処置の正統さが明らかにされるのが医療と思うのですが、人の病は多種多様であり、何故か妻の死が納得出来ないのです。

 日本には、遠く奈良時代以前に中国から伝わった医学を原点として発展させて来た長い歴史を持つ漢方と呼ばれる伝統医学が有りますが、明治維新と共に新政府はそれらを排し、蘭方から始まった西洋医学を唯一の正統医学と定めました。爾後、200年足らずの臨床実績の積み重ねの西洋医学が正統な医学となり、今日に至っては、今や欧米と肩を並べる医療水準に在るとは言えるのですが、今尚難解で治療の難しい多くの病があり、其の正統医療の不甲斐なさに苦しむ患者が居られる事も確かであります。

 

―東洋医学書と漢方薬材―WebImagesより

お気付きと思いますが、東洋医学と西洋医学とでは、人の病に対する捉え方、医療の概念に大きな違いがあります。

西洋医学で言う病は人体の組織や機能が失われる事象であり、対象となる臓器や組織への直接的な治療を対象とする考えであり、それには現代医学の高度な検査機器や手法を以って組織構造や機能欠陥をはっきり同定する病理診断が何より先決ですが、いざその疾患の治療手段となると生体機能は複雑であり、医学としての有効な治療法が充分に確立されて居ないのが現状であり、其処で期待されるのが臓器移植から始まった再生医療の考え方です。

 しかし、本来人は健全な調和を司る有機的な組織体であり、其の在るべき姿の心身の健康な状態を以って、生物としての本来の終焉を迎える事が望ましいのであり、それには、心身の持つ本来の機能の終焉、その生を全うする迄、相応な健全さを常に保つ事が何よりであって、年齢を重ねる事で低下や劣化する組織やその機能を如何に補って養い、調和のとれた心身の健康な状態を維持するかであり、それが東洋医学で言われている医療に先立っての 「養生」の考え方であります。

 

―黄帝内経に記載のある9種類の鍼―Wikipediaより

遠く奈良時代に日本に伝わった現存する中国の最古の医学書 「黄帝内径」の中には、其の心身の健康を維持する 「生を養う」 日々の生活の中での養生の大切さ、「皇帝の医学」として古代中国の自然哲学に基いて説かれて居ます。

そして其処には、今日世界でも高い評価を受けている、医療施術としての「鍼灸」の発達があり、加えて 「湯液」と呼ばれる漢方薬処方が発達し、又一方、推拿、気功と言った手技療法の発展も有りました。

 その古典的な東洋の医学を原点に持つ現代中医学、現代韓医学は、中国でも韓国でも西洋医学と同等の制度の下に、その医療の正統性が認められて居ります。

それが日本では、歴史的には同じ様なルーツの下で日本固有の伝統医学として生き残っては来たのですが、明治政府の恣意的な措置で、その正統性がはく奪されて爾後、知る人ぞ知る医学となり、一般には民間療法程度の低い認識しか持たない方が殆どであり、制度上は正当な医療行為としは評価されず、今尚特異な扱い方をされて居るのです。

 

韓方薬文化を学べる薬令市博物館―WebPhotoesより

実は、フッと目に留まった8月7日付けの東京新聞の夕刊に、「韓方」をめぐる旅、“施術と食で心身軽く”と大書された見出しの記事が有りました。

そこには、韓国の東洋医学の中の「韓方薬」の薬材の卸売市場を見て廻って、立ち並ぶ韓方医院で施術を受け、韓方薬膳を賞味した話が紹介されて居りました。

其の韓方薬膳を味わった話の中で語られて居たのが食養生の大切さ、「食は人格を形成し、運命を左右するほど大事だと考えます」と、薬草研究家の店主の方の含蓄ある言葉が紹介されて居りました。

亡くなった妻は、食に関しては極めて保守的、余りにも独善的であって食養生には殆ど関心を持たなかったのですが、思えばそれが彼女の健康を損ない、寿命を縮めた遠因であったのでは無いかと悔やまれて成りません。合掌

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