白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

― 免疫病の正体は?もう癌も怖くない!-

2018年10月26日 | 健康

今年のノーベル医学生理学賞の受賞が京都大の特別教授、本庶佑(ほんじょたすく)氏に決まりました。

その功績は免疫細胞の表面にあるブレーキ役の分子 「PD―1」の発見とあり、「21世紀は免疫の力でがんを抑えられるのではないか」と言い、この分子の働きを妨げる免疫の力で癌を治療する新薬 「オプジーボ」の開発につながったと報道されました。

今や国民の2人に1人は「癌」になる言われる時代であり、免疫の力で癌治療と聞いた皆さんは 「癌」と言う病気と免疫との関係を如何様にご理解されて居られるのでしょうか?

 

―オプジーボを中心とした癌の免疫療法―

実は先月来から、秋たけなわの読書シーズンとばかりに毎月のブログの更新をすっかり投げ出し、生来の凝り性もあって読書に耽ってしまったのですが、期せずして読み出したのが免疫に関する本など3冊です。

先ず最初は、予てからもう一度読みたいと思って居た、免疫学の観点から現代医療をユニークな角度から言及し、一大所見を展開されて来られ斯界では知る人ぞ知る、先々年に突如他界されてしまった免疫学者の安保徹先生の著書 「免疫革命」と「免疫革命 実践編」の2冊です。

続いて読んだのが、安保徹先生がその著書中でも、たびたび優れた免疫の卓見を引用されていたミトコンドリア博士こと、西原克成先生の著書 「究極の免疫力」であります。

この両先生の著書が上梓されたのは、数えて見れば今からざっと10年以上前の事であり、癌を始め、難病と言われる多くの免疫病は生体の持つ免疫が不全状態に陥って発症する疾病であると、著書では明言されて居りました。

それで今更 「21世紀は免疫の力で癌を抑えられるのではないか」と、ノーベル医学生理学賞の受賞に及んで一般報道されたのには、聊か出遅れのような違和感を多くの方が感じたのではと思われます。

そんな事から本ブログの表題を、それぞれの著書の章の中に有った項目から引用させて頂いて、癌と免疫の関係について一言感想を申させて頂きたくなった次第です。

 

―講談社インターナショナル社―より 

それでは先ず、西原克成先生の言う免疫病の正体ですが、今日の医学は19世紀の「質量不変の法則」に基いて成立した医学と言い、其処にある細胞病理学での病気の分類の対象は、器質性の疾患、つまり、細胞や組織・器官に歴然たる変化をもたらす病気だけになると言います。

ところが病気は、栄養やミネラル、ビタミンや酸素の過剰や欠乏の他、エネルギーの作用とエネルギー代謝、栄養や蛋白・核酸・脂質の代謝の変調に依っても起こり、これらは細胞の働きの変調に依って起こる事から、機能性の疾患と呼ばれるのです。

其れが殆どの場合、初期症状は共通して居て、細胞や組織・器官に明瞭な変化は現れないと言い、明らかな変化が見られるようになると、最早手遅れとなって居るのが機能性の疾患の特徴であり、其れが難病と呼ばれる「免疫病」であると西成克之先生は言うのです。

そして、機能性疾患である免疫病の発症原因を究明して、其の法則性を見出だして治療法を解明するのが本来の医学であると申しています。

其れが今の医学では、高度な診断機器が開発され、多くの病変が初期段階で把握できるようになったのですが、器質性疾患以外の細胞の機能が変容して起こる免疫病では、最新機器で検査しても初期段階では病変の画像変化の把握は出来て居ないと言うのです。

免疫病のような全身性で起こる疾患の場合、細胞レベルの消化・吸収・代謝を障害する雑多な因子が絡み合って発症する、多因子性疾患の原因を見つけて治療の道を開くのが、現代医学と最先端医学者の使命であると言うのです。

それでは両先生が申す、免疫と癌に就いての核心に一言述べさせて頂きます。西原克成先生はその著書の中の「免疫系から見た発癌のメカニズム」では次のように述べています。

「免疫は・・・・私たちの身体の細胞の新陳代謝を司り、促すシステムです。つまり60兆個で出来ている個々の細胞力が免疫力です。生命力とは・・・・新陳代謝で老化を克服する力です。新陳代謝がうまく働かなくなって、癌と言う病気が発生します。

癌細胞は、成人では1日に1,000個~3,000個は発生すると言われていますが、免疫系がきちんと働いていれば、其れ等は除去されますが、免疫系の働きが弱っていると、癌細胞が増加して、癌と言う病気になるのです。

・・・・癌細胞がきちんと除去される為には、白血球(免疫力を司る)を毎日生き生きと活性化して置かなくてはなりません。・・・・」

 

癌に負けない生き方は4か条―WebPageより

免疫学者の安保徹先生の言うのには、癌に対する免疫力を高める方法は先ず、基本となる次の四ヵ条を実行することであり、「低体温」、「低酸素」、「高血糖」、「ストレス」によって生まれる、生体内部環境の悪化から脱却する。つまり、

  1. 体を温める
  2. 深呼吸をする
  3. 食事を工夫する
  4. 無理な生き方をやめる

大方の人はそんな簡単な事で 「癌」が治るなど信じられないと言うでしょう。しかし、癌の発症が免疫の機能不全で起こるなら、安保徹先生の言う、生体が本来備えている 「免疫力」が正常に働くように好ましい食生活へ変更し、充分な休息と睡眠が取れる、心身共に過剰なストレスが掛からないようにする、健全な生活習慣に改める事であります。

 実は、アメリカで大きな反響を呼んだ癌から生還した人の話、(『がんが自然に治る生き方』ケリー・ターナー (著), 長田美穂 (翻訳) プレジデント社 2014) の著者のケリー・ターナー博士(Dr. Kelly A. Turner 腫瘍内科学領域の研究者でカリフォルニア大学バークレー校にて博士号取得)の著書であります。

彼女ががん専門病院で患者のカウンセラーをしていた時に医学的には治癒不能といわれたがんが自然治癒する現象に興味を持ち、それを「劇的な寛解 Radical Remission」と名づけ、彼女が医学雑誌を調べてみると、1000例以上の症例報告が掲載されていたと言うのです。

 

―『がんが自然に治る生き方』の著者ケリーターナー博士―WebImagesより

しかし、いずれも医師や心理学者の観察によって書かれていて、「治った人」本人の視点を含むものはほとんどなかったと言うのです。
なぜ、がん患者は回復したのか。必ず理由がある筈で、黙殺すべきではないと考えた彼女は、全く科学的にメスを入れられていないこのテーマを解明するために、「劇的な寛解」事例を報告した1000本以上の医学論文を分析し、日本を含む世界10カ国で、寛解者と治療者100人以上にインタビューを敢行したのです。 (その中には西原克成先生も入って居たそうです)
その結果、がんの自然治癒を体験した人々には、寛解に至った要素として75項目があり、このうち「9つの共通する実践事項」が認められたとあり、その9項目それぞれについて章に纏め、自然治癒を経験した人々の話をもとに各章ごとに詳しく解説し、具体的な実践方法も記したのが(『がんが自然に治る生き方』ケリー・ターナー (著), 長田美穂 (翻訳) プレジデント社 2014)であります。
その余命宣告から 「劇的な寛解」に至った人たちが実践した9項目は下記の通りです。

 ・抜本的に食事を変える
・治療法は自分で決める
・直感に従う
・ハーブとサプリメントの力を借りる
・抑圧された感情を解き放つ
・より前向きに生きる
・周囲の人の支えを受け入れる
・自分の魂と深くつながる
・「どうしても生きたい理由」を持つ

興味深いのは9つの項目のうち、身体にかかわることがたった2つしかなく、残りの7つは、感情や精神に関わる事柄であり、この事は彼らが癌発症がきっかけに「生き方の変革」を遂げたと言う事が出来るとあります。

話は変わりますが、先だって国立がん研究センターは、2011年にがんと診断された人の3年後の生存率が初めて公表しました。最新に近い治療を受けた患者の状態を把握するため、全国の「がん診療連携拠点病院」など268施設の患者、30万6381人のデータを集計・分析し、5年分のデータがそろうのを待たず算出したとあります。

全体の3年生存率は71・3%。前立腺がんは99・0%、女性の乳がんは95・2%と高かった一方、治療が難しいとされる膵臓(すいぞう)がんは15・1%と、他のがんより大幅に低かったとあります。

 

会員限定有料記事 毎日新聞2018年9月12日 東京朝刊―より

そこで大切な点は、癌治療は、今尚不治の病として寛解や治癒と言う治療観念は無く、治療を開始してからの「生存率」で治療結果が判断されていることです。其れも極めて時間的に短い期間になって居り、しかも、癌の「自然治癒」など存在しないのが一般認識であり、多くの癌患者に過剰な治療に対する期待感を持たせるのは好ましい事では無いかのように、「自然治癒」などあっても、一般的には公開としないのが不文律になっているよう感じられる事です。

話を元に戻しますが、免疫学者の安保徹先生の言う、癌から生還する4か条の単純明解さ、ケリーターナー博士の揚げた9項目からも、ご納得頂けるかと思いますが如何でしょか。

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