白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

―日本人の作る新しい医学!―

2017年12月28日 | 健康

今年もあっと言う間に一年が過ぎ去って、余すところ僅か3日となりました。そして思いだされるのが、昨年の12月6日に突然他界された免疫学者の安保徹先生の言う、日本人の新しい医学への深い思い入れであります。

先生は多年にわたる免疫学に関する研究から現代医療についての数々の著書を発表されて居り、闘病の末に3年前に他界した亡妻の事もあって、それらの著書から現代医療の実情や本来あるべき医学、医療の本質の多くを学ばせて頂いていたからであります。

安保徹先生は、一線を退いての著作活動の傍ら、各地での講演等に忙殺されて居られた様ですが、それが突然の他界の報であり、数えてみれば私よりも10歳も若いお歳であられ、死因は大動脈解離とありましたが、ご自身の健康管理に何か異変が起こったのではと未だに惜しまれてなりません。

 

―安保徹先生の元気なお姿―WebPagesより

私自身は今年の9月には、すこぶる元気で大台の傘寿を迎える事が出来たのですが、これも先生が提唱されている免疫学から学ばせて頂いた生き方を、上手に守って来たお陰ではと感謝して居ります。

そんな事から先日来、先生の著書 「免疫進化論」と「医療が病をつくる」の2冊を取り出しては繰り返し読んで居り、先生が現代医学に心を傾けて来た深い情熱に改めて感じ入って居る次第です。

先生が著書の中で申されている現代医学、その医療に対して指摘している数々の問題点、それは先生の研究から提唱されている免疫学の観点に立って語られた、あって然るべき新しい医学へのアプローチであると私は理解して参りました。

それが医療に対する単なるアンチテーゼとする受け取り方や、何か好ましくない耳障りな「医療批判」とするような考えが、医療、医薬業界、医療諸行政側等にあった故か、亦其の筋への忖度からか、安保徹先生の突然の他界の訃報は、まるで報道管制でも敷かれていたかのように、新聞各社の紙上をはじめ、一般マスコミまで一切報じられる事がなかった事実があり、何か日本の医療社会に潜む恐ろしい闇の世界のような存在が窺がわれ、亦一方では受益者たる国民側の医療に対する一般認識レベルの低さ、そうした関心の希薄さを感じずには居られませんでした。

それで、今の日本の医療に何が起こっているか触れて見たいところですが、先ずは安保徹先生が語る免疫学、其の原点である先生の言う新しい医学に向けての提言の一端を、その著書の文面を借りて一寸申させて頂きます。

先生は、恩師であられた東北大講師の故斎藤章先生が提唱された生物学的二進法、それがご自身の提唱する免疫学に指針を与えてくれた法則であると、著書の中でたびたび申されて居りました。

「人体は刺激因子に対して、生物学的に最も合理的、且つ合目的な生物学的二進法によって、自動適応機構が構成されていて、それによって人体の適応能力が、最も都合よく営まれている」とする考え方であります。

その自動適応機構 「内分泌系と交感神経、副交感神経の拮抗関係による、二進法によって起こるのであり、その調節機構の基幹をなすのが自律神経系であり、調節機構における内分泌系、自律神経系と間には、不可分の関係がある」と唱えています。

そして 「その自律神経のレベルの変化が、白血球の顆粒球とリンパ球の分布を決定して居り、逆に感染症は、その白血球のいずれかを直接活性化し、その自律神経のレベルを決定している」と言うのであります。

 

―免疫進化論―河出文庫

前述の著書 「免疫進化論―自分で病気を治すための」の中の序章 「新しい医学の基本」の序文では、現在主流となっている西洋医学で問題とされる一面を下記のように分かりやすく説明しています。

民族はそれぞれの長い歴史を経て、自然と融和したり、開発したりして、より楽に生きられる生き方を模索して来ました。其処に各々の文明が創造されて来たのであり、やがて民族特有の諸文化が培われ、習慣、道徳、宗教、医療も生まれて来たと言うのです。

日本は、その大部分が温帯モンスーン域に位置して四季の変化に富み、人々は穏やかな生き方ができる自然環境にあって培った、日本人の持つ特有の感覚があり、それとは異なる文化的背景の下で培われた西洋の医療文化、とりわけ西洋医学で用いられる医薬は、そのままに日本人が取り入れると、思わぬ歪が生まれる事になると書いています。

 

―日本人の薬の感覚は生薬が原点―Webイメージより

例えば日本人が薬と言えば、それは長い間、身体にやさしい生薬であったであろう。そのような感覚で西洋医学が手にした薬(化学物質)を服用すれば、有難がる余り、激しい作用物質を摂取する羽目になると言うのです。

降圧剤、コレストロール降下剤、抗不安剤、消炎鎮痛剤など、本質的には代謝を阻害し、薬物と言うよりは生体毒の意味合いの方が強いと言うのです。

本来、期間を限定して使用しなくてはならないその生体毒を、恰もやさしい生薬のように用服したり、処方されたりして破綻しているのが、日本人であり、日本の医療と言えると先生は申すのです。

 

―西洋薬は一種の生体毒Webイメージより

そして、これからの日本人の役割、あるいは日本人が作る医学の役割が考えられないだろうかと言い、西洋医学と日本人の感性の歪みに、唯狼狽えるのではなく、新しい方向性(医学の)があるように思われると述べているのです。

それには、自然の摂理に根差して生体反応を理解し、病気の成り立ちを知り病気から逃れる時の反射を知る事であろうと申しています。

人間も宇宙の分身であり、自然の摂理の中で生きて土にかえる、そのような理解から出発した医学は考えられないだろうか。

自然の征服よりも自然との融和を民族の歩みとして来た日本人が、世界で最初に新しい医学や医療を生み出す可能性もあるのではないかと申すのです。

続いてその可能性のキーワードは、全身を統合するシステムの中にある、自律神経、白血球、体温、循環、精神活動‥‥と、これらすべての関連と言い、前述の 「人体は刺激因子に対して、生物学的に最も合理的、且つ合目的な生物学的二進法によって、自動適応機構が構成されていて、それによって人体の適応能力が、最も都合よく営まれている」とする考え方にあります。

その自動適応機構 「内分泌系と交感神経、副交感神経の拮抗関係による、二進法によって起こるのであり、その調節機構の基幹をなす自律神経系、調節機構における内分泌系、自律神経系と間には、不可分の関係にある」と言う、安保徹先生の提唱する免疫学、それが先生の言う、新しい医学へ方向性の根底を成しているのです。

そして、同書の序文の最後の一行では 「本書を読み進むうちに、これからが目指す新しい医学の全体像が、少しずつ分かりかけてきたら幸いです」と結んでいます。

それでは此処で、私見を一言申させて頂きます。

安保徹先生が言われている、生物学的二進法での白血球 (顆粒球、リンパ球) の分布を決める自律神経のレベルの変化、これは東洋医学で言う "太極陰陽論"の陰と陽の2つの属性の相互作用によって生まれ、発展し、そして変化している東洋医学の生体エネルギー論と相通ずる、人体も宇宙と同様に捉える事が出来る、共通した考え方と言えると思います。

安保徹先生は、それを自身の免疫学の研究から、現代医学の観点に立って明らかにされたのであり、生命体の持つ永遠の不変原理、医学の東西、科学的論拠を問わず、本質を穿った絶対真理と受け止めて然るべきと言わせて頂きます。

 

―日本鍼灸界のカリスマの一人の藤本連風師―Webページより

それを明らかにして来た医学が、2000有余年の歴史の下に築かれた東洋医学の中の鍼灸医術であります。一方の湯液療法とは対照的に、永年の経験律に基いて構築されて理論的に体系化された、体表物理刺激点と綿密な体表観察術によって、生体活動を司る自律神経系レベルを調整して、病の正体を、生体のエネルギー活動、いわゆる「気」の歪みとして捉えて正す療法であり、知る人ぞ知る誠に優れる臨床医学と理解されます。

 その申している意味、ご理解されていましたでしょうか? それでは当ブログの読者の皆さん、健やかな新年をお迎えください。

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