白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

アスパラガスは採り立てが美味しい!

2013年04月19日 | 野菜栽培

先のブログで、アスパラガスは自らのアレロパシー(多感作用)で、「生物耐用年数」のある作物と言いましたが、春はその美味しいアスパラガスの出回る季節です。尤も、今では海外からの輸入品を含め、季節を問わず店頭に並ぶ時代ですから、季節の野菜は美味しいと言っても、それを実感する機会が乏しく理解が難しいかも知れません。

それにアスパラガス生産農家の方は当然ご存知でしょうが、出荷する手前あまり取り立ての旨さを宣伝する訳にも行かず、一般の家庭菜園では多年草のアスパラガスを植えて居て、「毎年収穫しているので、その美味しさを知って居ます」と言う方もそう多くは居ないのでは無いでしょうか。

 

―アスパラガスのイメージ写真WebPhotesより

そのアスパラガス、ユリ科の多年草で南ヨーロッパからウクライナが原産地とされ、紀元前の古代ギリシャ時代から栽培されていたと言い、食べて大変美味しいユニークな作物ですが、インドや周辺のアジア諸国では古くから薬草としても利用されて来た歴史もあり、其の栄養価や健康上の効用が高く評価されている野菜です。

アスパガスの採り立てが美味しいと申し上げた理由は、どんな野菜でも収穫後、時間が経てば鮮度が落ちて味も落ちるのですが、特にアスパラガスは切り取られた後も代謝活動が盛んであり、含まれて居るデンプンや糖分を炭酸ガスにして排出する呼吸率がズバ抜けて高く、トマトやレタスの3倍、タマネギやジャガイモの5倍と言い、野菜の中で最も鮮度落ちが早いと言います。

 

―基部を濡れ紙に包み立てて保存―

実は、新プランター栽培で実生から3年ほど育てたアスパラガスの大株の世話に手を焼いて、一昨年外房の菜園の脇に植え込んだのですが、先日ふっと見ると食べ頃のシュートが10本程伸びていました。早速折取ってサット湯通しして賞味したのですが、何とも言えない風味と旨さがあり、「これは話に聞いていた通りの味」と、取り立てアスパラガスの美味しさを満喫致しました。

 

―雌雄異株で赤い実が成るアスパラガスーWebimagesより

それで、アスパラガスには一体どんな特徴の栄養成分が多く含まれて居るか一寸調べて見ました。先ず揚げられるのが、ユニークな抗炎症作用を持つ機能性物質であるアスパラガスサポニンのアスパラニンA、サルササポゲニン、プロトジオシン、ジオスジェニンと言います。

フラボノイド類では、ケルセチン、ルチン、ケンプフェロール、イソラムネチンが含まれ、又、抗酸化作用や抗ガン作用を持つ各種ビタミン類や豊富なミネラルです。

 古くから野生のアスパラガスの太い根には薬効成分が含まれている事が知られ、薬草として利用されて来た歴史が有り、それが植物栄養素のサポニン(配糖体)であると言います。ご存知の方も多いと思いますが、昔から珍重されて来た「高麗人参」の薬効成分も亦、ジンセノサイトと呼ばれる「サポニン」ですが、アスパラガスの食用にしている若芽の茎にもアスパラガスサポニンが含まれていると言います。

 

―高麗人参、オタネニンジンとも言うーWikipediaより

特に興味を引いたのは、アスパラガスに含まれるサポニンの「サルササポゲニン」の抗炎症作用と慢性の神経変性疾患に分類されている難病のASL(筋萎縮性側索硬化症)との特別な関係が注目されていると言う話です。

 現在の所、承認はされていませんが、自己免疫不全による過度の好ましくない炎症作用がASL発症に関係し、ある種の神経細胞の死に重要な役割を果たしているかも知れないとあり、今後の研究を待たねばなりませんが、其のサポニンの持つ抗炎症作用に期待が持たれると言う事のようです。

 

―アスパラガストニンニクのソテーWebphotosより

その他で、アスパラガスの思いも因らない効用は消化器官を助ける作用であると言います。そのカギとなるのが含まれている「イヌリン」と言う物質です。イヌリンはポリフラクタンとも呼ばれるユニークな炭水化物であり、「プレバイテック」と呼ばれ、人の消化器官では分解されません。

しかし、腸内細菌にとって有益な物質であり、結腸に至って腸内細菌であるビフィズス菌や乳酸菌によって代謝され大腸ガンやアレルギーのリスクを下げる働きをすると言います。

 

―ガ‐リックローストアスパラガスーWebphotoesより

そのイヌリンを尤も多く含むのは、「菊芋」や「チコリーの根」ですが、それらに次いで多く含まれているのがアスパラガスと言い、その上にアスパガスには豊富な食物繊維が含まれ、それに加えて適度に含まれるタンパク質が相乗効果となって安定した腸管の消化作用を助けると言います。

 以上のように、アスパラガスには、ユニークな一連の植物栄養素の抗炎症作用を持つサポニン類、ケルセチン、ルチン、ケンプフェロール、イソラムネチン等のフラボノイド類、又、紫アスパラガスならアントシアニン等、ユニークな抗酸化物質が含まれ、そしてビタミン類では、ビタミンK, B1, B2 , B3,  B6, C, A, 葉酸等にミネラル類と豊富な栄養素を含む優れた野菜であるのです。

 

―ホワイトアスパラガスーWebphotoesより

唯、何分にもアスパラガスは、その呼吸速度が速く、4℃の冷蔵庫に保管しても100gのアスパラガスから1時間に60ミリグラムの炭酸ガスが発生するとあり、時間が経てば其れだけ料理の時に固くなった基部を切り落とさねばならない変わった野菜です。

 

―アスパラガスの芽立ちーWeb photoesより

同じ事が店頭に並ぶトマトでも言えるのですが、呼吸速度がアスパラガスの1/3と言うならば、100gのトマトは毎時20ミリグラムの炭酸ガスを、我が身を削って排出している計算になります。

自家栽培で収穫した完熟で果汁の滴り落ちるようなトマトの味が、其の甘味でも酢パ味でも、旨味が全く違って当然なのが良く分かります。

 

―昨年の収穫のビーフステーキトマトポンデローサー

唯、残念な事に自家栽培でも、見た目は良くても水分の少ない完熟しても堅いトマト品種が殆どであり、簡単に露地栽培の出来るようなトマト品種も少なく、今年は、昔のトマト「ポンデローサ」とアメリカで人気のトマト「ブランデーワイン」で、その味を堪能したいと思っています。

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