白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

―パティオ トマト品種を求めてー

2013年05月10日 | トマト

パティオトマト品種と言っても、日本では殆ど一般に出回っていませんので、馴染みが無いかも知れませんが、最近は、ドワーフトマト、「レジナ」の仲間で、鉢植え出来る鑑賞用のミニトマト、「ちび助」や「ちびっこトマト」が人気を集めているようです。また海外から入った普通トマトの矮性種を「テラストマト」と称してその苗を販売されているのを見かけます。

 

―昨年のドワーフトマト、レジナー

トマト園芸の盛んな欧米では、「パティオトマト」はテラスやベランダ―、パティオでの容器栽培に適する支柱のいらないトマトと言う事で人気が高く、観賞用と兼ねて食べても美味しいF1種のミニトマトがいろいろ登場しています。

何分、小さな鉢や園芸容器でトマトを育てるのは難しく、そうした栽培に適する「パティオトマト」種子の登場が望まれるのですが、日本では未だ先のようです。

 

―テラスで育つドワーフトマトーWeb Photoesより

トマト好きの多いアメリカでは、栽培愛好家の間でドワーフ品種が特に注目されて居て、先のブログの「ドワーフトマトプロジェクト」で触れましたように、其の狙いとしているのが、所謂、このパティオ栽培に向いた食味に優れる中玉、大玉のトマト品種の営利を目的しない作出です。

 

-F1 Dwarf tomato Enterprise- Web Photoesより

土を離れた「新プランタートマト栽培」に興じて足掛け15年、様々な国内のトマト品種を育てて来ましたが、取れる其のトマトの味や品質、収量は露地圃場栽培を凌ぐ程であり、全く異存はないのですが、悩みの種は、何と言っても標準プランターの3本仕立てで4段、5段と実が付くと、その高さが2Mを越え、トマトの軸を添わせる支柱の取り付け固定の困難さです。

 

―大玉のドワーフ トマトーWeb Photoesより

ご存知の方も居るとは思いますが、トマトには蔓状に一本仕立てにする無限花序となる一般的なトマトのInderterminate種と、有限花序の叢生となるDeterminate種とがあり、そのどちらの系統にも矮性となるドワーフ品種が作られて居るのです。

そんな事からか、「パティオ トマト」と称して育てて見たら、矮性種とあっても、其の系統の違いで支柱が必要になる程に丈が伸び、戸惑っていると言う話がネット上に有りました。

 

―デターミネイトトマトのイメージ イラストーWeb Imageより

扨て、その矮性種トマトの話ですが、先のブログで申したようにアメリカには、エアルームトマトとして今日まで残って居るドワーフトマトが何種かあり、昨近のエアルームトマトのブームの中で、其の種が日本にも入って来ているのです。

 先日、其の中の伝説的に有名な品種の種を通販で見つけ早速購入致しました。一寸播種時期が遅れますが、何とか今年の栽培時期に間に合わせ、出来たらその結果を早速披露したいと思って居ます。

 

―ドワーフ チャンピオンの種子カタロクー

この品種、100年程前に作出されたのですが、其の交雑の両親は共にはっきり分かって居り、それが、なんと三つの異なる種苗会社から相前後して、それぞれ異なる名前で売り出されたと言いますから、当時、この交雑親に掛けるドワーフトマト作出の期待が如何に大きかったかと言う事です。

 

―ポンデローサ交配の大玉ドワーフトマトー

勿論、其の他にも交雑親を変えて何種かのドワーフトマトが作られたのですが、長い年月と共に消え去り、其の復活を掛けて愛好家の有志の方々を世界に呼びかけて始まったのが、先の「ドワーフトマトプロジェクト」です。そして、この伝説的に有名なドワーフトマト品種を片親とする新品種の作出は、今尚、誠に期待が大きいと、ドワーフトマトプロジェクトのリーダーの方はネット上で申しています。

 

―Isbell Seed社の種子カタロクー

その入手したドワーフトマト品種、1915年に“New Big Dwarf”の名で、当時の種子会社、“Isbell Seed”より売り出され品種ですが、ドワーフトマト品種の元祖的な存在であった“Dwarf Champion”と日本でも知られている固定種の「ポンデローサ」の交雑種です。其の他では、ヘンダーソン社から、“Dwarf Ponderosa”の名前で1912年に売り出され、其の前の1909年には、Burbee社から“Dwarf Giant”の名で発表されたと言いますから、アメリカ人のトマトに賭ける情熱は想像以上である事が良く分かります。

 

―ブランデーワインレッドーWeb Photoesより

そして、其のねらいは何処に有ったかと申しますと、矮性種に大玉トマトを成らせる事で、トマトの生産性の向上が図れるようにする事だったと言います。

 

―イエローブランデーワインーWeb Photoesより

その片親のポンデローサ、1891年にピーターヘンダーソンが発表した大玉トマト品種の傑作であり、今尚アメリカでは、人気の高いエアルームトマト種のひとつに数えられて居ます。

そのポンデローサは日本では昔入って来たトマトの元祖的存在であり、其の優れた形質は今尚高く評価されて居り、最近は雨にも強く、容易に露地栽培ができるトマトとして、家庭園芸栽培で人気が復活して居ます。

 

―昨年収穫したポンデローサー

昨年、初めて新プランター栽培で其のポンデローサを作ったのですが、ピーターヘンダーソンが、其の種子カタロクで謳った通りの特徴がはっきり収穫したトマトに出て居り、特に1個500gを越える大果あり乍ら、空洞とゼリー質の少ない緻密で鮮やか農赤色の果肉の見た目の綺麗さは抜群であり、正にビーフステーキトマトの草分けの貫禄ぴったりでした。

 

―昨年の500gを超えたポンデローサー

今年はそのポンデローサの外に、全米で話題を集めた「ブランデーワイン」のレッドとイエローを育てているのですが、其のどちらの品種共、ピーターヘンダーソンが世に出した「ミカド」(帝)と言う品種から出たトマトであり、其の特徴がしっかり出たトマトを収穫して、作者のピーターヘンダーソンのトマトに掛けた情熱とその鑑識眼の高さの一端でも、垣間見られたらと願って居ります。

 

―輪切りしたポンデローサの特徴ある断面

そんな事ですから、入手した種子の「ニュービックドワーフ」、どんな特徴のトマトが出来るかほんとうに楽しみです。尚、日本の「パティオトマト」、「ちびっこミニトマト」も今年は種を入手したので育てて見ます。

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