MBAで教える「交渉術」

MBA留学先での「交渉」の授業内容を配信。といっても最近はもっぱら刺激を受けた本やMBAについて。

竜馬がゆく

2005-11-22 | 雑記
掲題の本を読んでます。
というか最近読み終わりました。
幕末の坂本竜馬を主人公にした、司馬遼太郎さんの代表作です。
あまり有名な歴史小説なので、かえって敬遠してあえて読んでいなかったのですが、読んでみると爽やかで思わず引き込まれてしまいました。

色々感想もあるのですが、特に考えてしまったことが、坂本竜馬のような人物への世間の評判です。

今でこそ、こうして彼をヒーローに描いた小説もあり、漫画も(たしか)あり、「坂本竜馬」といえば無条件にポジティブなイメージ一色です。
しかし当時は、彼のような人はどんな風に世間に思われていたんでしょうか?

薩長同盟とか大政奉還とか、当時の常識から言えば「とんでもない」規格外の構想を打ち上げながら、本人の実態は一介の浪人。
今でこそ彼の構想が近代的で、後付けで考えたらその通りになったということで、始めからバイアスがかかったプラス評価になりますが、同時代のヒトから見たらどうでしょうか。

徒手空拳の若者が世の中をひっくり返すような放言を繰り返す。
何となく現代のホリエモンとか、楽天の三木谷社長と同様に批判を受けたか(もちろんレベルの違いはあれ)、あるいはもっとひどいかもしれませんね。
ホリエモンや楽天は直接よく知らないのでなんともいえませんが、坂本竜馬の同時代にも坂本竜馬の亜流みたいな有象無象がたくさんいて、大法螺を吹いていたんじゃないでしょうか。

そういう玉石混交の中で歴史に名を残すためには、誰もが納得するだけのぶっちぎりの結果を出すか、名を残すよう上手に立ち回るか、それなりの技が要求される気がします。
交渉術もそのサバイバルのための一手段というところでしょうか(強引か?)。

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