MBAで教える「交渉術」

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祭り

2008-07-18 | 雑記
京都の祇園祭りに行ってきました。
17日昼が有名な山鉾巡業(32の山車が市内の中心部を巡回)、その前日まで山鉾が町の辻に飾られていて、夜はお祭りのように店が出て人がにぎわっていました。

報道によると10何万人も観光客が詰め掛けたそうで、祭りらしい非日常な感じのあるイベントでした。
この祭りは無形文化財として世界遺産に登録しようという運動もあるそうですが、特徴としては結構ローカルなものだと思います。
具体的には、

+個々の山鉾の装飾一つ一つにそれぞれ細かい由緒と物語がある
+地元の人が山鉾を保存し、展示し、出店(お守りなど)を出す
+お守り(各山鉾につき一種)にそれぞれ独自の験がある

など、ちょっと一度見てみただけでは地元の人でないとよく理解しきれない裏設定が多いのです。
(表面的には、町が歩行者天国になり、派手に大きな山鉾が町を回り、ピーヒャラ和風の音楽が町に流れ、人がひたすら沢山集まる感じですが)

京都自体がこうした、玄人に分かる背景や蓄積を多く持った町でもあると思いますし、そういう特質が京都をして「奥ゆかしい」(古語の原義として「もっと知りたいと思わせる」)場所にしているのだと思います。
このグローバル化時代、こうしたローカルなものでないと、逆に他の場所と差別化して強い印象は与えられないし、何度も見てみようという気にはさせないのかもしれません。

一方で外国人観光客も沢山来ていたようですが、山鉾の由来を説明した立て札表示なども全て日本語のため、彼らがどこまで見た目以上のことを理解しているかは疑問。
例えば山鉾ごとにその保存場所があって、そこを祭りの間だけ開放して色々な由緒の品を展示しお守りも売っているのですが、普通の狭い路地奥にそうした場所があるため、入ってよいのかどうか分からないと思いますし。
(実際そうした場所に外国人はほとんどいない)
あくまで祭りなので、地元の若者向けの場所では普通に日本のヒップホップコンサートなどもやっていたり。
普通に歩き回った印象では、

-とにかく暑い
-とにかく食い物のにおいが充満
-とにかく人が充満

で終わってしまうのではないかと感じました。

昔ビジネススクールの同級生で日本に来たことがある人に、

-すごく面白かったが、何がどうなっているのかさっぱり分からなかった

と感想を言われた(好意的に)ことを思い出します。
ネットで調べて予習して来い、というだけなのかも知れませんが。

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