梅雨空の今日は、京都国立近代美術館で、5/27から7/6まで開催されている、
「上村松篁展」に行ってきました。
この日はちょうど、午後の二時から、松篁さんの息子さんである、上村淳之氏による記念講演もあり、
(午前11時より整理券配布、先着100名 聴講無料でした)
まず、それまでゆっくり絵を観ました
今回は、初期から晩年までの作品が展示される大規模な回顧展だそうです。
年代順を追って観ていきながら、
そこに描かれた動植物が、たんなるモチーフとしてではなくて、
生命を持ったものとして温かい目で描かれている事に、心もあたたくなります
金魚の、一匹ずつ違うユーモラスな目もと、
「月夜」のうさぎや植物に降り注ぐやわらかい光、
雪の日のまるい鳥の姿、今から開くお花、
絵の知識はありませんが、素直に一作ずつ見入って楽しむ時間でした!
館内は比較的ゆったりとして、
大きな作品も、離れた位置から、全体を観ることができました。
4階の併設展では、関連作品や、シャガールの絵も♪
休憩しながら見た大鳥居と京都市美術館。
図録や絵葉書、ファイルに一筆箋なども買いましたが、これはぜひとも美術館で、原画をご覧下さいね
そして午後からは、上村淳之氏の講演会「自然との対話の中で」。
西洋画と日本画での、動植物への視点の違いや絵画の向かうところから、
自然との共存、生き物を育てることで知る生命のお話を
わかりやすく親しみやすく、お話してくださいました。
・・・対象のものは、一つのことがわかっても、まだ奥があり、
時折扉があいている時もあるけれど、
大部分は根気強く自分で開けて、見つけに行かなければなりません。
そうして長い時間をかけて、作家の胸のうちで成長してから
やっと「絵」になっていくのです。・・・
心に残った言葉の数々でした
帰りみちはお天気に
対照的でおもしろいですよね。
外は雨でも、中の絵は透明な光の向こうに生き物が静かに息をしているようで、別世界
私も日本画は全然知識がないのですが、静けさの中に大きなエネルギーを感じる絵だなあと思いました。
実際に見たら、きっと迫力があると思います。
講演会も聞いて、たっぷり上村松篁の世界にひたれましたね
今回はたまたま、人にご一緒させてもらう機会をいただいて、
すてきな作品をたくさん観ることができました
この絵画展のタイトルもすてきだね
「花鳥ひとすじ ~楽しくて楽しくてしょうがない。~」
作者は、小さい時から生き物が好きで、
金魚や鳥を数多く飼い、親しんでこられたそうですね
作品からは、そんな作者の生き物への思いが伝わってきます。
この穏やかな表情をもった動植物がいる世界を描くまでに、
とても長い時間があるんだね。
これからもっと日本画も観てみたいなと思います