坂手洋二の『普天間』(戯曲)はいいね!12月21日、那覇市民会館で青年劇場が公演!学生たちに鑑賞をすすめ、戯曲を取り寄せ、今一挙に読んでみた。坂手作品は意外とディテールが細かい、それでいてそこに根にある何かが流れ、沖縄独特の詩情があふれている。『普天間』をめぐる...
脚本にも舞台にも感銘を覚えた。今、沖縄県自民党が中央政府の恫喝によって選挙の公約を覆した大転換のドラマがあった昨今である。沖縄出身自民党国会議員5人がこぞって政府に尻を振った昨今である。あらたな琉球処分だと、作家の大城立裕氏のことばだ。その片棒を担ぐのが、まず政府の中枢に抜擢された島尻さんであり、そして他の自民党4人だ。宮崎、国場、比嘉、西銘さん。最も島尻と西銘は以前から公約を破って確信の澄まし顔である。そして今度は宜野湾市長が公約を撤回しはじめた。あらゆる可能性を探るの中に辺野古移設も含まれる発言である。普天間の固定化を阻止するためという大義名分があり、辺野古の軍事要塞の強化(移設)指示という青写真である。選挙に勝つために市民を村民をだまして当選し、当選した暁は二枚舌でまた嘘をつく。自己保身の政治家=役者の演技を堂々と披露する始末である。石破氏さんが松田道之で琉球王府の重臣≪自民党国会議員≫に決定文書を見せつけるさまだったようなー。屈辱的な光景だった。しかし心に沿わない表情を見せていた面々ではあった。島尻、西銘を除いてー。
離党して方針を貫くほどの政治家の気概が彼らから見えなかった。政権側にすり寄って自己保身をはかろうとする狡い顔がそこから浮かびあがってきただけだ。新しい時代を創設するための方途は、ただ政府の手のうちに潜り込むだけの器量しか見せることができない政治家の脆弱さが見えてきた。沖縄の風土が泣いている。蹂躙されつづける風土が泣いたままだ。明るい陽ざしの下で泣いている。祭の最中で笑いながら泣いている。泣き声が陽ざしに吸収されていく日々、それでも、そうそれでも、幻の故郷を求めて、見えないこぶしを見えない空にあげる。
特定秘密保護法案が可決した。市民や個人の知る権利が反故にされる。情報が隠され、逆に管理される体系を編み出そうとする政府である。それでも国会議事堂前では多くの民衆が抗議の声をあげた。監視と管理のための鞭が施行されるとき、この国の人々は過去の亡霊の再来に震えるのだろうか?