志情(しなさき)の海へ

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興味深い研究発表です! → 男性が「弱者」を自称するとき―武器化された従属性とミソジニーの論理―

2024-06-25 05:39:07 | Academia
是非視聴したいと思います。多言語社会研究会は開かれています。会員になるにはネットからの申し込みで良かったかと思います。
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多言語社会研究会のみなさま

第98回多言語社会研究会東京例会を、以下の要領にて開催いたします。
ふるってご参加ください。

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日時:2024年6月29日(土)14:00-18:00
会場:東京大学(本郷キャンパス)東洋文化研究所3階大会議室
   https://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/access/index.html
参加費:500円(オンライン・対面)
※対面参加者は会場でお支払いください。
オンライン参加者は、例会終了後、下記Zoom登録フォームに入力された
メールアドレス宛てに支払い方法を連絡いたします。

研究会はオンライン(Zoom)でも参加いただけます。
オンラインでの参加を希望される方は以下のフォームからお申し込みください。
https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZwvduGrqj4iE9OdRRTgEvOSmGQiru23-QPN

(以下、各報告の開始時間はおおよその目安ですので、若干前後する可能性もあります)

<報告1> 14:00-16:00
タイトル 日本の博物館と多言語対応
報告者 権保慶(京都国立博物館)
概要 博物館は現在、「ソーシャルチェンジのエージェント」としての役割が新たに求められるなか、多様性への取り組みという課題に直面している。言語的多様性もその一つである。日本では2010年代の半ば頃から博物館のいわゆる「多言語対応」が急速に目立ち始め、今や館種や設立主体、分野、地域にかかわらず広範囲に広がっている。
だが、日本の博物館の「多言語対応」には言語的多様性や日本国内の多言語状況、「他」言語を使う人そのものへの視点はやや薄い。たとえば、博物館の多言語化は必要なのかという問いに対して、文化庁(2019)は、「日本では少子高齢化や人口減少が進」んでいるため、「訪日外国人旅行者」の「力を借りる文化財保護を考えていかなければならない」と答えている。現場の博物館からは、「入館者を増加させたいから。しかし、質の低い来館者は不要である」(観光庁調査、2011)、「〔日本人を優先すべきで、〕外国人がまず頭にあって、多言語化ではないと思う」(文化庁調査、2020)というような回答が出ている。近代の産物でもある博物館の敷居は日本では依然として高い。
本発表では、これまで多言語サイトとしてはあまり注目されてこなかった日本の博物館に焦点をあて、「多言語対応」に関する認識とその実際について批判的に検討してみたい。
キーワード:博物館、多言語、多言語対応、共生、観光

<報告2> 16:00-18:00
タイトル 男性が「弱者」を自称するとき―武器化された従属性とミソジニーの論理―
報告者 菊地大輝(ラヂオプレス)
概要 昨今、インターネットを中心に「弱者男性」を自称する一群の男性が出現しつつある。彼らは、自分たちは様々な面で弱者であるにもかかわらず、男性であるという理由で弱者として扱われていないと主張する。中にはその責任をフェミニズムや女性一般に帰し、差別的な言動をする者も見受けられ、時には女性を狙う大量殺傷犯を擁護する者すらいる。これまで男性は、家父長制的な価値観から自らその弱さを認めることができず、虚勢を張る傾向があるものだと理解されてきた。にもかかわらず、敢えて「弱者」を自称しつつ、同時に女性差別的な言動を繰り返す男性の集団が現れたのはなぜか。本研究では、「覇権的男性性」、「武器化された従属性」、「ミソジニー」の3つの概念を軸に、「弱者男性」を巡るテクストを分析し、この語がどのようなディスコース戦略に基づいて使用されているのかを明らかにする。そして、男性集団内部において被抑圧的な立場にある男性の問題行動に焦点を当てることで、家父長制を内面化した男性全般のより広範な問題の一側面に光を当てることを目指す。
キーワード:弱者男性、覇権的男性性、ミソジニー、批判的談話研究、フェミニズム
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石部尚登

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