(琉球新報2014年5月14日)
儒教論理に根ざした男性だけの組踊や男性だけの沖縄芝居は戦前の産物で、戦後は女性芸能者が多く誕生した。妖艶な宿の女=女性を見たい。まさに「あんだーさぬ」女優の組踊があっていいね。組踊は仇討物が多いので、女たちの役柄は脇役(付けたし)が多い。一部を除いて。宿の女、忠孝婦人(最高の主役)、姉妹敵討の姉妹、「花売りの縁」の乙樽、「手水の縁」の玉津などなど、他「未生の縁」とか、つまり女性が女性の役柄を演じてもいいのである。また童の役なども声替わりする前の役柄でやはり女性陣でもいい。女が演じる「忠孝婦人」(乙樽)を見てみたい。そういえば戦前多嘉良カナでしたか?乙樽を演じているね。戦後女性舞踊家によって演じられた乙樽はいないね、どなたか挑戦してほしい!