咲いている線香花火の鉢が二つある。咲いた後は姿が消えてしまい、もうこの鉢は片付けようかと思っていたらまたニョキニョキ芽が出て長い幹が伸びてきていきなり咲くようなイメージ。
去年も思いがけなかったが、今年は梅雨に入ったばかりで、こんな時期だったのかと驚いている。
もう一つの鉢は幹が頭に蕾をつけて咲く前の段階のようだ。咲くとしばらくまさに線香花火のように咲いている。
不思議な花、咲いて姿をくらましまた一年後に姿をみせる。
1年が速い。
80代で二度目の博論に挑戦されている村瀬先生が、人生あっという間だと話されていた事が頭を過ぎる。
それぞれの人生、スクブンを生き生かされているのかもしれない。
長いようで短く、短いようで長い人生だろうか。
子供が小さかった頃は花火大会を見るために遠出もした。花火に惹きつけられていた。
一瞬、一瞬、夜空に輝く美に投影されるものは同じではないのだろうけれど、有限の命を生きる類としての思いは似るかもしれない。