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OSTRICH FEATHER BOA

お前の意見は求めん。

the GazettE Live Tour18 THE NINTH / PHASE #02-ENHANCEMENT- 福岡DRUM LOGOS

2019-03-07 22:53:06 | LIVE

S.O.Sのライブ翌日は親戚の通っているバレエスクールの発表会を挟み、さらに4日後の11/29にthe GazettEのライブへ。
今まさにこの先のPHASE#03「激情は獰猛」をやっている彼らですが、ツアーが進むにつれて会場のキャパシティがどんどん小さくなっているというのが何とも面白い所で。生々しいライブをやる方が今の彼らのモードなのかもしれませんね。
そんな中での#02です。去年発売された「NINTH」のツアー第2弾で、#01が通常のホール公演だったのに対し、今回はスタンディング会場でのツアーで構成されていました。福岡はキャパシティを約半分に下げてのDRUM LOGOS この日はプレイガイド最速先行で入場したのですが、実際の入場の時点でひしめく人の多さ、多さ、多さ!左端から棲み分けるようにして入り込み何とか中盤の下手とセンターの真ん中位のポジションを確保することが出来たのですが、とにかく人の多さに圧倒されました。今まで見てきたロゴスの会場の中で、満員になるとこんな景色なのかという、ちょっとした衝撃がありました。

SE:99.999
1.Falling
2.NINTH ODD SMELL
3.GUSH
4.GABRIEL ON THE GALLOWS
5.VENOMOUS SPIDER WEB
6.裏切る舌
7.THE MORTAL
8.虚 蜩
9.その声は脆く
10.BABYLON'S TABOO
11.13STAIRS[-]1
12.INCUBUS
13.TWO OF A KIND
14.UGLY
15.ABHOR GOD
16.UNFINISHED

ENCOLE
17.INSIDE BEAST
18.VERMIN
19.SLUDGY CULT
20.DISCHARGE
21.TOMORROW NEVER DIES

W-ENCOLE
22.関東土下座組合

とにかく、「NINTH」の変貌ぶりが凄かったという事に付きます。
メンバーも衣装も、セットリストも「NINTH」中心であったことも、映像ではなく照明を駆使した演出も、セットリストも「Falling」「NINTH ODD SMELL」「GUSH」と前回のホールの時と同様、アルバムの収録曲順通りに演奏される形なのも同じでした。ただ、「NINTH」というアルバムに込められた楽曲たちの狂気や攻撃性が...「DOGMA」のような構築美、様式美といった形と異なった激しさが、ホールの時より如実に現れていました。
余計な言葉はいらない。ただただ「NINTH」の狂暴な世界に身を任されて、客席は異様な熱気と共に、合間のRUKIの煽りも合さってヘッドバンキングが入り乱れ、その爆音を貪っていました。過去曲は「GABRIEL ON THE GALLOWS」「VENOMOUS SPIDER WEB」といったやはり激しめなナンバーがセレクトされつつ、それらの楽曲もまた「NINTH」の楽曲たちに挟み込まれることで、当時の印象とは違った新たな表情を覗かせているように思えました。
特に印象的だったのは「13STAIRS[-]1」。「BABYRRON'S TABOO」の宗教的な妖しい音色に連なるように、背筋が凍りつくような静寂とピリピリした緊迫感を孕みながら、サビから一気にそれまで抑え込んでいた狂気が爆発するような展開は、過去何度もライブで聞いてきた時よりもはるかに新鮮で、このライブでも重要なポイントだったように思います。
「INCUBUS」からアンコールの最終局面まで含めて、「UGLY」「ABHOR GOD」「INSIDE BEAST」「VERMIN」「DISCHARGE」といったより荒々しい楽曲がセレクトされる等、近年の彼らのアルバムの中で、「NINTH」はよりハードコアなアルバムに性質を変えていっている気がしました。このアルバムが持つ狂気や攻撃性と、過去曲が混じり合い、さらに「UNFINISHED」「TOMORROW NEVER DIES」といった歌モノがメインな楽曲がラストを締めるだけの包容力が備わっている事、ただただ激しさだけでは終わらない、そんな一面と彼らの魅力を再発見できました。

 結局私は行けませんでしたが、現在披露されている#3の「激情は獰猛」こそが、このアルバムの本質、核に近い部分を感じられるのではないかと思っています。そういう意味ではホールで繋いできた#1の時の彼らと、「NINTH」の本質を堪能できる#3の、その架け橋のようなツアーが、この#2だったんだろうと思います。その先のワールドツアーと経て、恐らく最後はまた大きな会場でファイナルを飾ることになるんだと思います。最後は共に終わりたい...そんなまだまだ続きを見たいと感じさせるライブであり、the GazettEの魅力なんだろうと思います。ありがとう。


Skoop On Somebody「Live in gloom 2018 」 Gate's 7

2019-01-29 21:45:32 | LIVE

11/23と24でS.O.SのLive in gloom 2018でその年2回目となるゲイツ7へ。
2017年は20周年で長崎、福岡と行き、2018年に入ってそのアニバーサリーライブで福岡、そして熊本と通ってきました。
アニバーサリーはその後のクルージングのライブで一区切りと行ったところかな?この公演は、暗がりを意味するgloomという
言葉を冠したムード感全開のショーケースツアーになっていました。

9月ごろから開始されたこのツアーは、メンバー2人とサポートギタリストでありオープニングアクトを務める磯貝サイモンさんと3人で全国各地でVAMPSのように一つの会場に2~3日籠城していくスタイル。しかも1stと2ndと2部構成で、多い時にはその会場で6公演行う状況。思うにComing 2 Youツアーで知らない場所に行った事の楽しさ、小人数で行くことのフットワークの軽さや、音楽機材の進歩で必ずしもバンドメンバーに頼る必要が無くなったことなんかを覚えたのかな、と。

そんなツアーの最終地点がこの福岡。
この後にクリスマスエディションとして追加公演が発表されたのですが、通常スタイルの公演はこの福岡が最後という事で
せっかくなので行けるだけ行こうという所で、チケット代が高かったので毎公演行くのは無理でしたが、11/23の午後3時頃に行われた1st、そしてソールドアウトとなった11/24の夜19時頃開演の2ndの2公演に参加しました。

ゲイツ7に入るとテーブル席+後方に椅子のみ置かれたセッティングになっていて、恐らくFC会員で占められていたのか僕は2公演とも後方の椅子のみの場所でした。
ステージにはグランドピアノやシーケンサー、ギターも置かれていましたが、その合間合間に間接照明が所々に置かれていて、逆にその極彩色な雰囲気が妖しい空気を醸し出していました。

O.Aで磯貝さんが2~3曲熱唱。
なんでもこの11/24の後は本人自身のソロライブが福岡でもあるという事で、その告知もされていました。
1stと2ndで選曲も異なっており、2ndの最期は出会いのきっかけになったという「Amanogawa」を弾き語りで披露しており、短いながらもしっかりとO.Aとして会場を良い意味で盛り上がていました。

Intro
1.wanna wanna wanna
2.Masqurade
3.Circle’s End
4.Nice’n Slow
5.Immorarity
6.After Note
7.ラビリンス
8.Still
9.Sha la la
~Jam Session~
10.バラ色

ENCOLE
11.Every kiss, Every Lies
12.Key of Love

※23日の公演分。24日は2曲目に別の曲、6曲目にMasqurade、8曲目が潮騒に変更

IntroでKO-ICHIROのピアノ(通称エロピ)から、TAKEのウィスパーコーラスを交えて開幕した公演。
State Of Soulで確立したS.O.Sのエロウやメロウな世界観を成熟させながら、より小さな会場で、より近い密度で、より彼らの世界を愉しむ、、、そんな振り切ったような方向性の先に見据えたモノが、このLive in gloomだったのかなと思います。
選曲としては「Nice'n slow」「Still」「Sha la la」といったライブでは定番となっている楽曲もありつつ、今回表現しようとしている雰囲気に合う曲...「wanna wanna wanna」「Circle's End」といった近年では演奏されてこなかった、マニアックなが曲も披露されていました。この福岡公演に至るまでに、幾つかのマイナーチェンジがあった筈ですが、今回見た公演はどれも完成形と云える内容だったのかなと思います。そしてその中で会場限定シングルとして発売された「ラビリンス」「Masqurade」「After Note」の3曲こそが、このツアーにおける鍵となっていました。TAKE曰く「このライブを堪能した人達だけに送られるものにしたかった」というこれらの楽曲は、テイストこそ違えど「State Of Soul」の路線を継承するメロウでエロウでありながら、あのアルバムには無かったそして「暗がり」と妖しい空気を纏っており、結果的に往年の定番曲と、マニアックな楽曲の架け橋のような存在になっていました。まあ配信で聞けるんですけど、ライブで聞くとまた違いますね。雰囲気が。特に「After Note」の溺れんばかりのメロウと、間接照明が全てピンクに染められた「ラビリンス」のエロウさは公演の中でも際立っていました。
TAKEとKO-ICHIROの関西弁混じりのノリとツッコミのような笑いの起きるMCを合間に挟みながら、楽曲が披露されると一気にその曲の世界に引きずり込まれる巧みな展開。
終盤は「Sha la la」からテンポをまさかのアップテンポに変えて客席全体でコール&レスポンス、さらにジャムセッションと続き、KO-ICHIROが起立して体全体でキーボードを弾きこなすなどテンションを上げて行き、最期は「バラ色」の大合唱で終わるという、暗がりの中の暖かみを表現。
そしてアンコールでは「20周年という特別な時に、尊敬する方に曲を書いて頂いた」という感謝の気持ちを込めての「Every kiss,Every Lies」そして、「皆さんに感謝します」というMCからの「Key of Love」で終演となりました。

2日間でセットリストも演奏曲数もほぼ同じでしたが、23日の1stは福岡公演2日目の昼下がりという事で、良い意味でリラックスしてゆったりとした空気が、逆に24日の2ndはソールドアウトだったこともツアーファイナルだったこともあり、「バラ色」で椅子から立ち上がる客もいたり、逆にTAKEがフロアに降りてきてテーブルの合間を動き回るなどのサプライズもありました。
良い意味での緊張感と荘厳さがあったと思います。TAKEも言ってましたが同じ内容でもその公演ごとに全然反応が違うからいつも新鮮な気持ちでやれていた、とのことで、やってる側も見てる側も同じような感触なんだな、と思いました。

このブログがアップされてる頃には「Coming 2 You」ツアーの第2弾も告知されている筈ですが、彼らのライブは、今後も密着した至近距離でのライブを中心として展開されていく気がします。都会の会場じゃそこそこ大きな会場でもやれるのに、敢えてキャパシティを低く設定する所に彼らの意思を感じます。そして、マニアックなオトナだけが触れられる世界を...。


亜無亜危異「パンクロックの奴隷 TOUR」 the Voodoo Lounge

2019-01-22 22:03:24 | LIVE

11/21にブードゥーラウンジへ亜無亜危異の「パンクロックの奴隷 TOUR」へ。
この日のラウンジは何時ものキッズの集まる空間でも内輪ノリな空気でもなく形容し難い空気が充満していました。
僕よりもはるかに年上で、しかもアクの強いサングラス、リーゼント、ド派手なスーツ姿のいかついおっさん方、、いかにもなバンギャル、、そして怖いもの見たさで来たようなロック好きなキッズ、、、いろんな客層が入り乱れたフロア。その空気は、今にも目の前で始まるパンクロックへの「飢え」に溢れている、嵐の前の抑えきれていない静けさでした。

僕がなんで亜無亜危異を知ったのかといえば、これはBEAで偶々見つけたというのが発端。
もっと言えばそこに掲載されていたアーティスト写真に衝撃を受けました。
まず、40年もパンクロックを続けているバンドがいたこと。60近くの方々が、今もナッパ服で髪の毛逆立てて、若者以上にギラギラした空気を発している、、その世界に触れたい、と思ったからですね。それでもいざ触れてみたら、予想以上に禁断の危ない空気が充満した世界だったという(笑)
この日のライブは20年近く経って発表された「パンクロックの奴隷」に伴うツアー福岡編。
ワンマンとしては東京とこの福岡のみという特別な夜。開演予定時刻から10分ほど遅れて開演。

01.パンクロックの奴隷
02.心の銃
03.タレント・ロボット
04.ヒーロー
05.団地のオバサン
06.偽善者ワロタ
07.タブーの正体
08.3・3・3
09.缶詰
10.Ready Steady Go
11.改革子供(REVOLUTION KIDS)
12.もうアウト
13.イカサマ伝道師
14."530"
15.バラッド
16.あぶらむし
17.旗をかかげて
18.くるくるパトリオット
19.平和の裏側
20.アナーキー・シティ
21.デラシネ
22.叫んでやるぜ
23.屋根の下の犬
24.ホワイト・ライオット
25.弱者の行進

Encore
26.東京イズバーニング
27.ジョニー・B・グッド
28.ノット・サティスファイド

ステージを覆っていた幕の向こうからつんざくようなギターリフが奏でられれば、捌けた瞬間にステージに定位置でついていたメンバー。のっけから新曲の「パンクロックの奴隷」から開演した公演は、この40年の歴史を総括するように新旧様々な曲がもみくちゃにされ溶け合い、そして今現在の彼らの姿を映し出していました。ボーカルの仲野さんは2曲目位でダイブし、3曲目位でナッパ服を脱ぎ捨て上半身裸になって煽りながらも無政府主義な楽曲を次々を歌いこなしていってました。

ギターの藤沼さんも、ベースの寺岡さんも、ドラムの小林さんも、年齢的なプレイスタイルの低下を感じさせず、純然たるパンクロックを次々に高いテンションのまま、5曲毎にブレイクを設けながらも、アンコールも含めて全28曲、体中で表現するかのように演奏していきました。
そんな熱度の高い演奏の連発に、フロアの最前付近に陣取っていた客は、拳を振り上げ、叫び、同じように体を揺らしながら踊り狂い、酒やたばこを嗜みながら笑顔でライブを見守る方もいれば、後列で椅子に座り込んではゆったりと楽しむようにステージを見つめる方も、、演奏がズレる場面では逆にバンドに対してフロアから「ちゃんとやれ!」と厳しい声が出てたりと、そんなパンクな時間に満ち満ちた約2時間半。

危うい空気はそのままだけれど、終始笑顔で歌う仲野さんの姿に重ねるように、危うさの中に、何かを解放していくような空気がまたあったのも事実。おそらく普段ライブに来ないだろう方々、コアな方々、この40年の間にバンドを愛した方々、その客層の中に、バンドの歴史そのものを鏡のように感じました。

終演後は、この日より発売されたヒストリー本「タブーの正体」を購入。分厚い何百ページという構成のこの本(仲野さん曰く、中身が無いから量で勝負した(笑))は、4人のコメントをメインに進んでいく歴史本。このバンドの生き様は、仲良しこよしではなく、メンバーの急逝、様々な葛藤、衝動のぶつかり合いの上に成り立ち、そして今回「パンクロックの奴隷」という作品を経た事で、また一つになって走り出したのではないか、という気がしています。

パンクロックに魅せられたバンドの生き様、これから先も走り続けていくんだろうと思います。たとえ頻繁にやることが無くても、彼らなりのペースで。だから、次いつ見れるか分からないバンドの雄姿を見ることが出来て、感謝。ありがとう。


音動 其の十 Early Belivers 

2019-01-07 21:05:08 | LIVE

LHS翌日は3年振りとなるアーリービリーバーズでライブイベント「音動」の第10回目の鑑賞へ。
このイベントは元々キューブリックの入口で「出待ち」と言って出てくる人にチラシを渡す慣習があるんですが、その出待ちの人にもらったチラシがきっかけだったと思います。それからHPで調べたのですが、ある一人の主催者によって企画されたライブイベントであり、それが10回目というのが今回だったということです。僕は縁もゆかりもないんですが、単純に凄いなと。

会場のアーリービリーバーズは親不孝にあるライブハウス。
一番最初は大学自体の先輩のライブを見たのが最初だった気がする。
当日は職場の研修の関係で開演過ぎた頃に会場へ到着する形になりました。改めて行ってみると変わった造りで、入口が丸々バーカウンターとテーブルが並んでいて、ちょっととした喫茶店のような造りになっていて、中に入ると2階建てはあるだろう巨大な吹き抜けの空間で、客席フロアだけ鉄骨が剥き出しになってちょうど1Fと2Fを仕切るような形で組まれていて、客席フロアだけが妙に圧迫感がある造りですね。スタッフや客層的にもキューブリックに比べてもっと若い印象でした。

【elephant】
行ったらもう終わってました。残念。

【女の子マーチ】
元々はバンドだったそうですが、メンバーの脱退を経て現在の正規メンバーは女性Vo/Guのsskのみで、Baの女性とDrの男性はサポートという布陣。PVにも使われているトレードマークのうさぎの仮面が印象的でしたが、入場するとすぐに外してました。結成して3年ほどになりますが来福は今回が初めてと言ってました。そんな緊張感がじわりと伝わるようなライブでしたが、文学的な歌詞に、メロディを活かしながらも残響のようなサウンドと、全体的に繊細な印象を持ちましたね。

【BAN'S ENCOUNTER】
Unblockからで2か月連続の鑑賞になりました。力強い歌声とメロディーに、特別な事ではなく日々のありふれたことをもの凄くストレートに寄り添うように奏でる音楽が僕は凄く好きなんですよね。そういう意味では、僅か6曲でしたが、彼らの魅力をその中で再確認させられた時間でした。このイベントには過去何度も出場されているようで、主催者の方の想いを分かっているからこそ、みたいなことも言ってましたね。そういう人間臭い所もまた好きだったりします。
僕がこのイベントに来たのは彼らをもう一度見たかったからだったので、そういう意味では満足でした。しかも最前で(笑)

【鈴木実貴子ズ】
こちらも初見でした。出身は名古屋だそうです。編成がアコースティックギターに女性ボーカル、男性ドラマーという2名体制で独特でした。ちなみに「ズ」が付く場合はドラマーがいて、つかない場合は「鈴木実貴子」でのソロになるそうです。結構、ブルースに近いというのかな、アコースティックギターとドラムで彩られた音楽は、鈴木実貴子という人の歌を際立たせるためのもので、実質的に彼女の弾き語りに近い印象を持ちました。ただ、歌われる歌詞が刹那的というか、無力感、苛立ち、絶望、嘆きといった生きていく中で色んな事に囚われていく虚しさや憤り、そして前を向くという生々しい世界に溢れていました。彼女の人間性は分からないけど、バンズと同じように、ある意味自分に正直な人なんじゃないか、と思います。
MCではドラマーの人曰く「知らないうちにグッズが作られていた」と話していて、確かにグッズの数が多かった(笑)ハンドメイド感満載だったし、身を削っている部分が好きでしたね。

【bacho】
転換の瞬間からどこから来たんだ?と思う程の方々が前へ前へ詰めかけて行き、あっという間にフロアは埋め尽くされ、ライブを待ちわびる飢餓感のようなものが充満していました。そしてライブが始まれば、冒頭から激しいバンドサウンドをかまし、ダイバーが出現するなど、このイベント唯一とも言える熱い、まさに「LIVE」な時間でした。MCでは主催者の方から今回のイベントへの参加の依頼が長文で来たらしく途中で読むのを止めた的な発言もしてましたが、まあ、彼らもそんな想いを分かっているからこそ、トリらしく、それまでの4バンドのパフォーマンスを、強いて言うならこの「音動」というイベントそのものを包括するような存在感を放っていたのが印象的でした。最終的にはアンコールに応えて演奏し、と、同時に音動 其の十も終演しました。




イベント自体は、正直に言うと、すべてが必ずしも自分の好きなジャンルって訳でもなかったのですが、このイベントじゃないと見れない組み合わせだったんじゃないかと思うし、音楽を聴きながら、毒気が無いと言うか、演奏する方々がすごくピュアだった印象があります。そういう、純粋さと優しさに包まれたイベントだったと思います。次に行けるか分からないので、こういうイベントを知れたことも、行けたことも貴重でした。ありがとうございました。


Large House Satisfaction ONE MAN TOUR『破壊力 ツアーV〜夏のリベンジ編〜』 福岡Queblick

2019-01-02 22:08:57 | LIVE



年は明けましたが約2か月前のライブレポを(笑)宇多田ヒカルの翌日LHSのワンマンでキューブリックに行ってきました。
LHSは3月に一度見ているけれど、その時までがオリジナルメンバー3人でのライブで、その後の4月にドラムの田中さんが脱退という衝撃が舞い込み、小林ブラザーズの2人体制にサポートドラムという布陣で現在は活動しています。もっと早い段階で後任を入れるのかなと思っていたんですが、ここまでずっと兄弟でバンドを運営している彼ら。自主レーベルからの音源、スタッフもいない、ほぼすべての事を自分達で行なわければならない状況下でありながら、彼らはそれでも何のために叫んでいるのか---

このライブは夏に東名阪で行われた彼らのワンマンツアー「破壊力ツアー」で、行けなかった仙台と福岡を追加公演として開催したもの。ツアーファイナルとして東京でこのライブの1週間後に2days開催されたけれど、その前哨戦でもあり地方公演ラストとなったのがこの福岡でした。

実はこの日は元々別のライブに行く予定だったんですけど、ギリギリまで悩んで最終的に彼らの方を見る事を選択しました。
それは、いつ見れるか分からないというのもあったからです。予定時刻から10分ほど遅れて開演。

SE
1.Stand by you
2.bara
3.Phantom
4.トワイライト
5.20000V放電
6.sHELLy
7.Monkey
8.ドッグファイト
9.暗室
10.STAND
11.GLAMAROUS
12.SHINE OR BUST
13.Traffic
14.ラリンジャ―
15.Crazy Crazy
16.ニヤ
17.尖端
18.Power

ENCOLE
19.Bang Bang Bang
20.NO NO NO

......................


攻撃的かつ刺激的、それがこの日のライブの感想であり全てでした。
初っ端は、これまでライブでは主に終盤に演奏されていた「Stand by you」でスタート。この曲の持つ軽快さや爽快さ、そして何かを切り開いていくような印象さえ持った幕明け。そこから、「bara」「Phantom」と緩急と攻撃性を織り交ぜて攻めまくってきました。youziは「福岡ー!会いたかったぜー!!」と叫びながら、ケンジも呼応するように躍動しながら前のめりにベースを奏でていきます。その姿は、2年前にLHSのライブを初めて見た時に感じたあの毒々しさと怖いモノ見たさ、ビリビリするような存在感を放っていました。「トワイライト」や「20000V放電」といった昨今ではラストに演奏されてきたような曲が早い段階で演奏されていく中、「sHELLy」「Monkey」そして前半のハイライトともいえる新曲の「ドッグファイト」「暗室」、中盤「STAND」でじっくりとクールダウンさせた後は、再び「GLAMAROUS」から攻撃再開していく展開。「Traffic」では観客のコーラスに「おお出てる出てる!」と興奮する場面も。これまででは余り見られなかった斬新なセットリストで翻弄していきました。
曲順もそうですが、2人体制になったからといって彼らは全くたじろぐことなく、むしろそれまで以上に攻めまくっていました。田中さんが脱退したことが引き金なのか、それとも2人になったことで、そして自主レーベルという環境下で、背水の陣で明日死んでもいい位の勢いで腹を括ってこのステージに立っているのか、僕には後者に思えました。
そして、ライブが攻撃的になっているのはサポートドラマーの功績も多いと思いました。この日のサポートはSHOZOさん。昨今ではINORANのソロのサポートギターを務めている村田さんのバンドmy way my loveで活躍されている方ですが、彼の、時に椅子から立ち上がってタムを叩くといった、ダイナミックかつ攻撃的な暴れ馬のようなドラミングは、田中さんが持っていたバンドをボトムで支えるようなグループ的なものよりも、より狂暴性を増したモノでした。それがバンドに良い意味で変化をもたらし、その変化がセットリストにも反映されているように思いました。
終盤「Crazy Crazy」の前だったかな?youziが「メンバーが2人になって不安にもなったけど、SHOZOがサポートしますって言ってくれて、本当に良かった。夏のワンマンも本数減らそうか?って話をしたけど、やっぱり、去年やったし、減らしたくなかったから仙台と福岡追加した。で、来てよかったと今は思ってる」みたいなMC。
彼らが攻め続けるのって、ロックが大好きだし、そしてこうやって見てくれてるファンの人たちがいるからなんだろうなと。

終盤に演奏されたミディアムバラードの「ニヤ」はこれまで以上にドラマチックさを伴っていたし、その後の「尖端」はyouziとケンジのソロの掛け合いという所で、やおらケンジが得意ではないだろうMCを無理に頑張っていて観客が笑いが起こる事態もありつつも、一定の高いテンションのまま、ラストの「Power」まで突っ走るようにして終演。

その後も鳴り止まないアンコールに応えて登場した3人。仙台では機材トラブルか何かで1曲しかできなかったという話だったんですが、この日は「Bang Bang Bang」「NO NO NO」と普段イベントライブでは演奏しないようなレア曲で再度会場を揺らして終演。「本当に福岡来てよかった。地方ラストだからするんじゃねーぞ、お前らがよかったからするんだからな!!」とyouzi。

最終的に、彼らの現在のモードは6月に発売された「UCHIIRI EP」の世界に象徴されていると実感したライブでした。
去年のようにリクエストライブでも無ければ、その先に何か告知があった訳でもないけど、バンドのモードそのものが、過去最高に燃え滾っていることがよくわかりました。集客で行けば去年よりも少なかったと思うし、30人位しかいなかったんじゃないかなと思うけど、確かにこの日のライブはコアなファンの熱量も高くて、これまで以上に何かが通じ合っていたライブだったんじゃないかと思います。
終演後はケンジさんが物販に出てきて、「BLEECH」のEPを僕は買いました。求めたわけでもないのに、最後は握手をがっちりと力強くしてくれました。そして会場を後にしました。それがこの日のライブの最期でした。だから、本当に行けて良かった。ありがとう。


2130

2019-01-02 21:27:05 | Weblog

華怜興行二〇一八  蒼の波紋 亜急-[pli]-


9/17-Ⅻ-ANOTHER -Where is the NEXT EXIT?-
1. Thrill 2.if… 3.Everybody Join Us (in the Party) 4.CORAZON 5.ごきげんだぜっ!~Nothing But Something~
6.Forever This Time 7.Rhapsody in blue 8. Angelize 9.Night Walk 10.RAIN OF PAIN 11.Purple The Orion
12. Loose Life (not so bad)  13.Somebody 14.White Moon Lullaby 15.Sparlke 16. All My Love To You
17.Steppin’ and Shakin’  18.Do The Bad Thing 19. Dragon Screamer 20.Break! Go! 21. Com'on! Be My Girl!
22. Love Is The Final Liberty 23. Feelin' Good -It's PARADISE- 24.One Love

 

25.You are the”ONE” 26.INSIDE BEAST 27.13 new aches 28.Revelation of mankind 29.人間を被る
30.愛! wanna be with you…

 

9/23-XIII- ANOTHER –What’s thing of the HARVEST?-
1. Mob Squad 2.Snowscape 3.Revive 4.House of Velocity 5.Posse in Noise 6.United Rhythm 7.Massy Evolution
8.Landscape 9.Patience 10.Phenomenon 11.Morrow 12.輪郭 13.Episode 4 14.追憶ダンス 15.Fantasista 16.Canvas
17.Sustain the untruth 18.クモ 19.Harvest 20.Life goes on

 

21.鬼眼-kigan- 22.Trance My World 23.INSIDE BEAST 24.Com’on Be My Girl!25.鴉 26. Let yourself go, Let myself go
27.Shade 28.Life goes on (FPM Beautiful Lovers mix)

 

9/24-XIV- ANOTHER-Velocity Houses Chemical Romance-
1 .House of Velocity 2.Posse in Noise 3.Revive 4.United Rhythm 5.Snowscape 6.Phenomenon 7. Massy Evolution
8.Morrow 9.Landscape 10.Patience 11.輪郭 12.Canvas 13. Mob Squad 14.Episode 4 15.Fantasista
16.Let yourself go, Let myself go 17. Life goes on 18.Harvest

 

19.霧と繭 20.INSIDE BEAST 21.Viva la revolution 22.Shade 23.人間を被る

12/2 XV-幻灯-
1.蒼糸 2.愛の逆流 3.見せかけのラブソング 4.Trip Drop Town 5.Nice’n slow 6.束縛 7.懐春 8.Every kiss, Every Lies
9.ポーカーフェイス 10.why 11.愛しさは腐敗につき 12.After The Party 13.BE STRONG 14.人間を被る 15.RESULT
16.INSIDE BEAST 17.UGLY 18. TOMORROW NEVER DIES 19.FAITH

20. even if.. 21. eternal snow 22.Sounds Of Snow

 

12/31 XVI-終灯-
1.蒼糸 2.煙恋 3.eternal snow 4.Sounds Of Snow 5.見せかけのラブソング 6.why 7.Trip Drop Town 8.風まかせ
9.ポーカーフェイス 10.Nice'n slow
11.Miracles 12.束縛 13.Monologue 14.After The Party 15.冬夜のマジック
16.ハルの言う通り 17.鐘泣く命 18.想いきり 19.プレイバック 20.fake star 21.Hole 22.Sunshine 23.Ghost In My Place
24.Play Back End Roll 
25.STEP TO FAR 26.春が来るまでに 27.even if

28.終点 29.Rouge 30.Greed Greed Greed 31.MICRO WAVE SLIDER 32.完全犯罪彼女 33.SNOW

初夏から続いていたこの興行も最終章です。
正直、夏までやった後、何を歌うか見えなくなりました。
結果、かなりタイムラグが空いてしまいました。こんなの、生まれて初めてです。
そして、自分の衝動のままに歌ってみて、少しづづ先が、少しだけ見えてきた気がします。
終灯には「秋冬」をかけて、夏以降の変遷が続いていたことを示唆させています。
今までやってきたことをにおわせつつ、冬のタイミングでそれに似合う曲や、過去歌ってきた曲に、自分の趣味趣向な音楽をドッキングさせていきました。結果、より自分の好きなタイプがどういうテイストなのかを再確認できた気がします。
激しいハードな曲と、メランコリックでドラマチックで歌謡的な耳に残るメロディアスな曲、それが今の表現したいムードかな。
亜急というのは、あくまで急の前「ANOTHER」をかけています。だから、つまり....もう、分かりますよね?


2246-0045

2018-12-29 22:45:07 | Weblog

今年のライブレポがまだ終わってないという遅筆な私ですが、とりあえず年内の参戦ライブが12/29で全て終わりました。
今年1年どんな年だったかと言われれば、過去最高にライブに金と時間をつぎ込みましたというのが真っ先に浮かびます。
ちなみに今年のライブ&イベント参加本数のトータルが100本でした。プレイヤーでもないのに(笑)

今年に入ってからこんなに行く予定はなかったんですけどね。1月の西日本ロックンロールサミットから始まって、CHEMISTRY、the twenties、シスターポール、S.O.S、ビレッジマンズストアと続いて、平均的に本数が月に5~6本、多い時で7~10本という状況になっていました。これは、それまでの時間経過でいろんなジャンルの音楽を聴くようになったことと、個人的には来年から実家を出て独り暮らしをすることに決めた、、というよりもう家は借りて荷物もほぼ入れてるんですが、おそらく給料の大半をライブにつぎ込むような今の生活スタイルはもうできないだろう、という所で来年からライブそのものを選択せざる得なくなる状況になること、あと、ライブに行って対バンライブというのが、フェスも含めてなんですが余り行きたくなくなったこと、最後は自分の為に時間をもっと使うべきではないか、という考えに達したからです。

勿論ライブは自分で選択しているし、音楽は大好きなので行くことに関して抵抗はないです。ただ、いわゆるアリーナや大きなスタンディングでやるようなアーティストから、2~30人位しかいないようなバンドまで色々見てきて、正直、音楽そのものを生業として腹括って覚悟している方々と、単純に娯楽の延長線でビジョンもなくやっている方々では、器が違うということ。人生の全てを注ぎ込んできたものほど生き残り、逆にそうでないものは淘汰されていくか、同じ水準でしか活動できないんじゃないかということを感じました。その水準っていうのが変わらない事を望むなら良いんだけど、僕はやっぱりどんどん進化していくアーティストが好きなんで。あと拘り、佇まい、存在、異質、禁断、憧れ、刺激、、つまり夢なんですよ、僕にとって。

なんとなく、音源で好きになれないアーティストはライブでも好きにはなれないこと、別にそのアーティストの方々を否定する訳じゃないんですけど、とりあえず気になったから行ってみる、というのは、結果的に殆ど何も新しい価値観を生み出さなかったということも感じました。

あと、対バンライブが今年は多かったんですけど、とにかく持ち時間が少ない、転換が長い、帰宅が遅くなるという負のスパイラルで、興味のないアーティストのライブまで見ないといけないのが苦痛でしょうがなかったこともありました。早く終わらんかな...帰りたいな...とかね。そんなこと思ってる時点で、そこにいる必然性が無いじゃないですか。もう、好きじゃないんですよ。それは。あと、そのアーティストの芯っていうのはやっぱワンマンだと思ってるから。対バンっていうのは時間も曲も似通ってくるし、僕の中では音楽=人生なので。それが分からない位のショーは、もう見てる意味が、、、だから、来年からはよっぽど好きなバンド以外の組み合わせでない限りは、対バンライブも行かないでおこう、と決めています。対バンじゃないと見れないバンドっていうのがあるのは確かなんで、そこはまだ完全に割り切ることはできないのが正直な所なんですけどね。。

後、終わった後ファンと思しき同世代の女の子たちとバーカウンターでほかのバンドのライブも見ずにくっちゃべってたり、男だとあからさまに対応が変わったりしてるわけです。この前感情的になって一度ブログに書いたような事です。物販で女の子がそこで写メをOKしても、なんで男の俺がサインくれませんかといったら、後ろに並んでるから最後まで残ってくれたらしますよみたいな対応になるのか、、意味不明だったり。MCで「君たちが必要です!」とか「来てくれてありがとう!」とか言ってるけど、実はそうでもないんだろ?と卑屈になったりもしたり。自分の問題なんですけど。

あ大体見てきたライブって、SEならして2~3曲やって、MCして客に寄り添うような空気出して、歌って、MCして、よくわからんトークして、そして最後は締める、みたいな。もう喋りに来てるのかよと。で、とりあえず手拍子で煽る、塗り固めた言葉で煽るみたいな。そんな内容ばかりで、見てて面白くもなんともない事も多かったんですよね。またかよ、みたいな。
そのアーティストが持ってる精神性とか、拘りとか、そういうものが観たいのに、見る機会そのものがほぼ無くなって、ライブハウスそのものが怖い場所、特別な場所ではなくなってしまったなと。なんでそんな客に媚びるの?とか、なんで、もっとカッコつけないんだろ、とか。娯楽としかとらえていないのか、もしくは単に僕のポイントがズレてるのか、それは分かりませんが、レポ書くのが大変なバンドもありましたよ(笑)個人的に福岡のインディーズバンドっていうのは、殆ど女性のためのバンドと思ってるから。

あとライブによっては、どう考えても自分が浮いてるな、年を取ったなと思ったこともあったわけです。別に年齢を気にしなくてもいいと思うんですけど、ライブに通い詰めてるだけの自分が、なんかこのままでいいのかなって。そう思うと、自分一人だけで取り残されて何も進んでない気がしたんです。もうこの流れはここでリセットした方が良いのかな、と。そんなことを漠然と思っていました。この先行けるか分からないからこそ、気になったものはすべて行くっていうコンセプトだったし、気が付いたら100本になりそうだったから、この年齢で3ケタもライブとイベントに行ってるやつなんて日本にもそういないだろと思って、人生の中で、周りからアホと言われても何かを残したかった、というのもありました。おそろしいのは来年のONTAQに出てるバンドのほぼ全部のバンドを僕は音源で聞いているってことです。たぶん200近く見てるんじゃないかな。バンドだけだと。もう熱中できるものと、できないものがはっきりと分かる位にね。

まあ、こんな感想を持つようになったのも、それだけ行ってきた本数があったからだし、そういう意味では結果的に意味のないライブなんてなかった。そして、何かを終わらせれる気がする。

-2018-
January
1/12 1.THE SLUT BANKS × Droog × 首振りDolls 【ようこそ地獄ヘルズツアー2018】@the voodoo lounge
1/13 2.CHEMISTRY  CHEMISTRY LIVE TOUR 2017-18「Windy」@福岡国際会議場
1/18 3.the twnties 1st Full Album 『GLIMMER』Release Tour Final Oneman Series @Queblick
1/21 4.Skoop On Somebody 20th anniversary live Vol.4「State Of Soul」 @福岡電気ビルみらいホール
1/23 5.MUSIC UNFAIR-Sister Paul/Titty Twister/イワキ式オリジナル/鮫肌尻子とダイナマイト/THE SUICIDES @UTERO
1/25 6.ビレッジマンズストア / モーモールルギャバン ビレッジマンズストア『TRAP』リリースツアー @Queblick

February
2/3 7.バックドロップシンデレラ  「サンシャインとウンザウンザを踊るツアー」ファイナルワンマンシリーズ  @Queblick
2/4 8.OUTRAGE/HER NAME IN BLOOD 30th Anniversary "Raging Out Tour 2018" @福岡DRUM SON
2/9.9.vivid undress / AZLiGHTZ / Su凸ko D凹koi / おじき 
    vivid undress/ 3rd mini album “ENDLESS “release tour round3 @Qublick
2/21 10.RADIO FISH 2017‐2018 TOUR “Phalanx” @BEAT STATION
2/25 11.”浅葱” 全国単独公演 二〇十八 「斑(まだら)」 @福岡DRUM SON
2/26 12.ARCH ENEMY 『JAPAN TOUR 2018』 @福岡DRUM LOGOS

March
3/3 13.Skoop On Somebody 20th anniversary live Vol.4「State Of Soul」 @熊本ぺいあのPLUS
3/10 14.TENJIN ONTAQ-シンガロンパレード/おいしくるメロンパン/眩暈SIREN/The Winking Owl/セプテンバーミー-
       @Queblick/CB
3/11 15.lynch.-13th ANNIVERSARY-Xlll GALLOWS- [THE FIVE BLACKEST CROWS] @幕張メッセ国際展示場
3/16 16.Yellow Studs/FUNKIST/Large House Satisfaction  Yellow Studs GRABリリースツアー@福岡DRUM SON
3/21 17.iri 1st Tour 2018 @福岡DRUM Be-1
3/23 18.感覚ピエロ 47都道府県ツアー2018「KKP TOUR またイかせてもらいます!!47都道府県全国津々ムラ×2!!
            デリバリー感覚ピエロ!!〜チェンジだなんて言わせない〜」@福岡DRUM LOGOS
3/24 19.FIVE NEW OLD “Too Much Is Never Enough Tour” @Queblick
3/30 20.フィッシュライフ/ドラマチックアラスカ/ドラマストア
     フィッシュライフ 1st album「未来世紀エキスポ」リリースツアー”極東パビリオン”  @Queblick

April
4/1 21. LUNA SEA LUV TOUR 2018 @福岡サンパレスホテル&ホール
4/15 22.浅井健一 & THE INTERCHANGE KILLS Sugar Days Tour 2018 @福岡DRUM Be-1
4/23 23.SAME/Handsome Geek/SUNs/GREED FIVE EGG'S/The Tiny day SAME Liner Tour 2018 @Qublick
4/24 24.バズマザーズ vs 山田亮一 ツーマンショー @graf
4/25 25.清春 KIYOHARU TOUR 天使の詩2018『LYRIC IN SCARLET』@長崎DRUM Be-7

May
5/12 26.Bermuda△/STEP UP BOYS(カリ)/BIЯTH/SUEZEN/ミズニウキクサ
            Bermuda△の巡り回って廻り周ったツアーファイナル @Qubelick
5/13 27.HER NAME IN BLOOD/GYZE HER NAME IN BLOOD presents FULL POWER TOUR 2018 @Qublick
5/17 28.密会と耳鳴り/phonon/空狐3000/おじき 
     密会と耳鳴り『NEW』Release Tour〜LOVE CHU NEW♡ 今年こそバンド売れたい~ @Queblick
5/18 29.アカシック/マカロニえんぴつ "春の対バンツアー「赤船来航」@the voodoo lounge
5/19 30.首振りDolls 『MIDNIGHT COLORS~真夜中の極彩夢~』@KIETH FLACK

June
6/3 31.lynch. TOUR'18 UNDEAD SOULS -SHADOWS ONLY- @福岡DRUM Be-1
6/8 32.HARVEST/odd five/the shirafu/Lenz/Seehrus  HARVEST “tattva” Release TOUR @Queblick
6/10 33.空想委員会インディーズ回顧ツアー『僕はまだ懺悔する恋愛下手が作る罠を知らない見聞録』@福岡DRUM SON
6/11 34.そこに鳴る/バンドごっこ/RED in BLUE/THE INCOS/Darling Dell'arte/神棚 on the wall
             そこに鳴る 「4th mini album「ゼロ」release tour 〜rewrite the zero〜」@Queblick
6/13 35.RADWIMPS Road to Catharsis Tour 2018 @マリンメッセ福岡
6/17 36.gibkiy gibkiy gibkiy/HOLLOWGRAM fear's room  @福岡DRUM SON
6/24 37.Angelo Angelo Tour 2018「REMISSIONARY」 @福岡DRUM LOGOS
6/27 38.ミオヤマザキ/夢みるアドレセンス/KOKI 「ミオフェス2018」 @福岡DRUM Be-1 
6/29 39.DIR EN GREY TOUR18 真世界 追加公演 @新木場STUDIO COAST
6/30 40.DIR EN GREY TOUR18 真世界 追加公演 @新木場STUDIO COAST

July
7/10 41.神はサイコロを振らない/CRAZY VODKA TONIC/climbgrow  【鹹水と淡水】 @Queblick
7/16 42.lynch. TOUR'18『XIII -THE BEAUTIFUL NIGHTMARES-』 @熊本DRUM Be-9
7/20 43.空狐3000/THE VOTTONES/メタボリックシンジゲート/Bermuda△/秘密結社GLAMAROUS
            空狐3000企画 「ドキドキ生死vol.3」 メタポ発売記念 @UTERO
7/26 44.chocol8 syndrome/THE INCOS/ガールズロックバンド革命/MyGirl/Windmill
            chocol8 syndrome Tour 2018 猫も杓子もトリップツアー  @Queblick
7/27 45.モゲーレムベンベ/RED EARTH/スキッツォイドマン 伝説の放浪カモメツアー”モケーレムベンベレコ発編” @UTERO

August
8/1 46.ハナビノアト-大濠公園花火大会後夜祭企画- @KIETH FLACK
8/12 47.w-inds. LIVE TOUR 2018 "100" @福岡市民会館
8/15 48.FiVE NEW OLD/UNCHAIN Queblick5周年ライブ!! 〜エエ声やしコーヒー飲みたくなるバンドの2マン編〜 @Queblick
8/18 49.バズマザーズ /さよならポエジー/PERO/lical  バズマザーズ『ムスカイボリタンテス』リリースツアー @小倉FUSE
8/19 50.the GazettE  LIVE TOUR2018 THE NINTH:PHASE#01 -PHENOMENON-  @福岡市民会館
8/20 51.Migimimi sleep tight/Smily Tinky  Migimimi sleep tight”SLEEPY SUNSET TOUR” @Queblick
8/25 52.首振りDolls/スキッツォイドマン 首振りDolls presents jumping head of night 地獄の一騎討ち篇 @小倉Cheez
8/27 53.DIR EN GREY 10th Album 『The Insulated World』特典会 @タワーレコード福岡パルコ店
8/28 54.DIR EN GREY TOUR18 WEARING HUMAN SKIN @福岡市民会館

September
9/8 55.ニガミ17才/the twenties/八十八ヶ所巡礼 ニガミ17才B―2018― @UTERO
9/14 56.DIR EN GREY TOUR18 WEARING HUMAN SKIN @Zepp Nagoya
9/15 57.DIR EN GREY TOUR18 WEARING HUMAN SKIN @Zepp Nagoya
9/25 58.プルモライト/vivid undress/アイビーカラー/Smily Tinky/Eat Scene 
            プルモライト 君の街まで声彩を放つ~vivid undressとヤバ谷園ツアー~ @Queblick

October
10/2 59.セプテンバーミー/ドラマチックアラスカ 
     セプテンバーミー 1st Full Album「セプテンバーミー」リリースツアー「Plus Ultra Tour 2018」 @Queblick
10/3 60.Cornelius Mellow Waves Tour 2018 @福岡国際会議場
10/5 61.UNCHAIN 『Finding “LIBYAN GLASS” Tour 2018』@Queblick
10/6 62.仮面ライダービルド ファイナルステージ&トークショー  @福岡サンパレスホテル&ホール
10/6 63.lynch. TOUR'18『XIII -THE BEAUTIFUL NIGHTMARES-』@福岡DRUM LOGOS
10/8 64.ものんくる/MADE IN HEPBURN/the perfect me  ものんくる RELOADING CITY release tour @UTERO
10/11 65.PERO/南風とクジラ/RED in BLUE/THE INCOS  PERO 1st fullalbum Release tour love me tour2018 @Queblick
10/12 66.Unblock/BAN'S ENCOUNTER  Unblock「京阪萱島駅」リリース”誰かの隣で生きているツアー” @Queblick
10/13 67.HYDE LIVE 2018 @BARKUP FUKUOKA
10/14 68.魔界転生  @博多座
10/16 69.Su凸ko D凹koi/絶叫する60度/アシュラシンドローム  
              Su凸ko D凹koi 1st FULL ALBUM「腐っても私」CDリリースツアー「大丈夫、みんなどうかしてるから」ツアー @Queblick
10/19 70.MASS OF THE FERMENTING DREGS/IRIKO/torch
              MASS OF THE FERMENTING DREGS 4th Album「No New World」Release Tour @UTERO
10/20 71.嘘とカメレオン/神はサイコロを振らない  嘘とカメレオン pre.「ここHOLEヲトシアナTOUR」@Queblick
10/26 72.スクラップ イン マイ ルーム リリースツアー【Hello! My Scrap! Tour】@UTERO
10/27 73.Bermuda△/セックスマシーン/バンドごっこ/シンガロンパレード/AT-FIELD
              Queblick5周年ライブ!! ー初見でいきなり楽しいバンド天下一対バン編ー @Queblick

November
11/2 74.Bellbottom From 80's COSMIC DANCE SHOW VOL.2 @UTERO
11/4 75.桑原あいザ・プロジェクト  『To The End Of This World』リリースツアー  @Gate's7
11/8 76.ぱんちゆたか 天神路上ライブ
11/9 77.Tempalay×ニガミ17才 なんて素晴らしきツアー @the voodoo lounge
11/10 78.藤原さくら 「Sakura Fujiwara tour 2018 yellow」 @福岡市民会館
11/11 79.gibkiy gibkiy gibkiy one man tour 2018 “scar”  @福岡DRUM SON
11/15 80.宇多田ヒカル Hikaru Utada Laughter in the Dark Tour 2018  @マリンメッセ福岡
11/16 81.Large House Satisfaction Large House Satisfaction -ONEMAN TOUR- 『破壊力ツアーⅤ〜夏のリベンジ編〜』@Queblick
11/17 82.音動 其の十-bacho/鈴木実貴子ズ/BAN'S ENCOUNTER/女の子のマーチ/elephant- @Early Belivers
11/21 83.亜無亜危異(アナーキー)  パンクロックの奴隷 TOUR 2018  @the voodoo lounge
11/23 84.Skoop On Sombedoy Live in gloom 2018 -1st- @Gate's 7
11/24 85.Skoop On Sombedoy Live in gloom 2018 -2nd- @Gate's 7
11/25 86.石田眞理子バレエスクール特別公演 @福岡サンパレスホテル&ホール
11/29 87.the GazettE  Live Tour18 THE NINTH / PHASE #02-ENHANCEMENT-  @福岡DRUM LOGOS
11/30 88.Angelo 『RESONANCE』発売記念インストアイベント&特典会 @タワーレコード福岡パルコ店

December
12/1 89.Angelo Angelo Tour 2018-2019「WAVY EFFECT OF RESONANCE」@福岡DRUM Be-1
12/2 90.Angelo Angelo Tour 2018-2019「WAVY EFFECT OF RESONANCE」@福岡DRUM Be-1
12/6 91.The Songbards/The Cheserasera/The Wisely Brothers/The Folkees
            The Songbards 2nd Mini Album「The Places」Release Tour  @Queblick
12/8 92.よあけ アコースティックミニライブ @タワーレコード福岡パルコ店
12/9 93.HOLLOWGRAM  TOUR18「THE FLUID」 @福岡DRUM SON
12/13 94.ミズニウキクサ/My Song is Yours/ 20/Around /Pinpoint Motion/Chantparade  Mix Box  @Queblick
12/16 95.アカシック  ワンマンツアー2018「POP OFF」  @the voodoo lounge
12/20 96.クレナズム/aint/shiki/Eat Scene/In Another North  『stew』  @Early Belivers
12/22 97.シンガロンパレード ファンタスティックヒューマンリリースTOURワンマンシリーズ
            『ラブシーンが必要です。ハイエースはもっと必要です。』 @Queblick
12/25 98.MUSIC JUNCTION 2018 -ゲスの極み乙女/NICO Touches the Walls/BiSH/ジェニーハイ- @福岡国際センター
12/26 99.首振りDolls 2018 LAST GIG ROCK'N'DOLL 夢見人形  @KIETH FLACK
12/29 100.BENI "CINEMATIC" LIVE TOUR 2018-2019  @福岡DRUM LOGOS


キューブリックは1月から12か月連続で通っていました。この年でスタッフでもないやつがこんなに通ってスタッフの人と一向に仲良くならないってのも凄い話ですね(笑)どんだけ人見知りなんだ俺(笑)12か月通って、こんなに無我夢中に通えた、そんな自分がいたことに驚き。ちょっと特別な場所になりました。他にもキースフラックや10年振り位のGate's7、お初だった国際センターやマリンメッセ福岡での公演も、幕張、新木場、名古屋、熊本と遠征出来たことも、どれもこれもが忘れられない記憶になっています。


ありがとう、さよなら、2018


宇多田ヒカル Laughter in the Dark Tour 2018 11/15 マリンメッセ福岡

2018-12-25 22:52:57 | LIVE

gibkiy gibkiy gibkiyのライブ翌週の11/15にマリンメッセで宇多田ヒカルのライブへ。
これはもうツアーが発表された時から絶対に行くと決めていたライブでした。理由とかは宇多田ヒカルだから。それだけです。
あと、彼女の唄をリアルタイムで聞いたことが無くて、ずっとFirst Love世代からCDでは聞いてたのに、10年以上前からツアーはされてなくて、今回本当に久しぶりのツアーという所で、タイミングがなんとか無事に合ったというのもあります。
あと、彼女の場合、次に見れるのが何時か分からないというのもあるので。

アルバムを買ってまわりくどい認証システムに手こずり、なんと写真が一度NGというハプニングを乗り越えて掴み取った電子チケットでした。用意された席はちょうど上手の真ん中やや後方にあるスタンド席だったのですが、アリーナの周囲もすべて平日にも関わらず満席で埋め尽くされていました。

開演時刻を5分ほど過ぎてステージに弦楽器隊と楽器隊(なんと外国人!)がスタンバイ。
宇多田ヒカル本人はステージ中央に下からゆっくりと上がる形で登場。黒のスーツのような衣装で現れました。

1.あなた
2.道
3.traveling
4.COLORS
5.Prisoner Of Love
6.Kiss & Cry (can you keep a secret)
7.SAKURAドロップス
8.光
9.ともだち
10.Too Proud
11.誓い
12.真夏の通り雨
13.花束を君に
14.Forevermore
15.First Love
16.初恋
17.Play A Love Song

ENCOLE
18.俺の彼女 
19.Automatic
20.Goodbye Happiness

単純にアルバムに伴うリリースツアーというより、この約10年位の活動休止期間も含めて、その溝を埋めていくような内容のコンサートだったと思いました。1曲目の「あなた」という赤裸々に同じ時間を刻むことへの渇望を歌った歌から、「道」「traveling」「COLORS」「Prisoner Of Love」等、往年の有名曲をチョイスしながら、それを曲によっては現代風にアップデートしながら展開されて行くコンサート。15年以上前の曲もありながら、それが現在においてなお、最新アルバムと並べてみても全く違和感がなく、かつ幼いころから聞いていたあの声に、彼女の音楽の不変性と普遍性を感じずにはいられませんでした。

彼女のコンサートは大々的なステージセット、奇抜な衣装やパフォーマンス、MCで場を和ましたりといったエンターテイメントな内容ではなく、むしろMCの時は緊張しているのが声で伝わってくるくらいに細々としたもので、衣装こそやや豪華で、映像や照明演出も随所に取り入れてはいましたが、どちらかというと彼女の歌声を際立たせるために用意されたものであって、至って内容としては普遍的でスタンダードな、歌に特化した演出でした。セットリストも全公演通してほぼ共通だったようだし。でも、そんなシンプルな演出だったとしても成立するのが彼女の曲なんだと思います。そして人間臭いというか、彼女ならではな生々しさが必ず存在している。そんな部分も如実に感じましたね。歌声だとかメロディーといった部分に惹かれたのもありますが、それ以上にその奥にある彼女の人間臭い部分が、よりさらけ出しているように聞こえました。

シンプルな中でのサプライズといえば、「Too Proud」では宇多田ヒカル本人とダンサーが一緒になって踊ってみせたり、その後に暗転してはこの「Laugher in the Dark」というテーマを掲げた意味についての又吉さんとのインタビュー映像(最終的にはコントの領域に達していましたが)を流したりといった展開があったことです。予定調和を敢えて乱すような大胆な試みもされていました。

映像終了後はステージセットから移動してスタンド後方のブロックから衣装を白のタイトなワンピースに着替えて「誓い」「真夏の通り雨」「花束を君に」のバラードを熱唱し会場を沸かせました。個人的に「真夏の通り雨」が大好きだったので、これを生で聞けるだけでもう来た意味があったと思いました。そして再び歌う場所をメインステージに戻してからもバラードが続いていきます。特にハイライトは終盤の「First Love」「初恋」のブロックだったかなと。これ言葉の意味一緒ですからね。なのに全く違う曲っていうのも面白いなと。そこからラストの「Play A Love Song」まで、「愛」という言葉が続く楽曲群。そう、このツアーはその宇多田ヒカルの愛が詰まったコンサートだったんじゃないかと思うわけです。複雑なチケット購入システムにしたのも、演奏中カメラ撮影OKにしたのも、MCで「前の人は後ろの人が撮れやすいように、少し気を付けてくれないですか」と声かけしたりと、誰もが平等に楽しめる場を作りたかった、という彼女なりのファンへの愛。

意外に「代わり映えしない 明日をください」と歌う割には、彼女の生活はいろんなものが重なって変わり映えしまくっていたりするのかな...と。せめて自分のコンサートを見に来たい人には全員来てほしいという、願い。
大きなテーマを歌うわけでもない彼女の歌は、音楽的には天才的な才覚で持ってトラックを作りつつ、歌詞に関しては、むしろその等身大の彼女の人生そのものを写していて、そのありのままにさらけ出すからこそ魅力的に輝くのかなと感じました。音楽を除けば、庶民的な普通の女性、なのかなと。

アンコールの「俺の彼女」から「Goodbye Hapiness」まで駆け抜けた宇多田ヒカル。最後のフェイドアウトの演奏を前に、笑顔で去って行った姿がラストシーンでした。
彼女も彼女なりに苦労してると思うから、そんな人が暗闇の中で笑う人なんてタイトルつけてる位だから、まあモノの見方を変えてみれば何かヒントが見つかるかもしれない、そんな背中をポンと押してくれたような感触を残したコンサートでした。

貴重な時間を、ありがとう。 


gibkiy gibkiy gibkiy one man tour 2018 “scar” 福岡DRUM SON

2018-12-15 19:59:38 | LIVE

藤原さくらの翌日はDRUM SONでgibkiy gibkiy gibkiyのワンマンライブへ。
これまでも彼らのライブはずっと見てきましたが、1年に2回も、しかも今回はワンマンツアーという形での福岡。
結成してから福岡に来るのはHFPも併せるとこれで5回目になりますが、5回目にしてとうとうワンマンライブが福岡で見れる...
福岡では勝手に見る機会は無いと思っていたから、やっぱりうれしかった。

しかも、会場限定シングルに加え、来場者限定無料音源というレアものつきで。
ワンマンツアーで、ここまでする彼らの並々ならぬ気合いの入りよう。
当日はもう先行販売でその会場限定シングル「鬼」を購入し最前列を陣取って待機。

SE:20160306
1.電動ではない、鋸の優しい手解き
2.血と宙の完結
3.新曲
4.無中無
5.だらりと垂れる
6.形状に置いて歪な、または不自然な
7.grotesqueに、明らか
8.suspend
9.形の無い、何よりも、愛したのは、お前だけが
10.spoiled me
11.連続性の細工
12.愛という、変態
13.さぁ、そのまま、帰ろう。
14.告白
15.箍を外す場合、穴に群れる具合
16.とある春の澄んだ朝に
17.鬼
18.脳内に

悲鳴なのか息遣いなのか吐息なのか、それとも産声なのか、声にならない声がこだまする「2010306」をSEに
誰一人無言で煽ることも無くsakura、aie、kazu、そしてkazumaと入場。これまでも何度も感じてきた、声一つ出せないような緊張と張り詰めた空気だけが会場を支配。その空気の中kazuの重々しいベースの音をイントロに最新シングル「鬼」から「電動ではない、鋸の優しい手解き」で開演。kazumaは冒頭から何かに憑りつかれたかのように悲鳴、嗚咽、絶叫まじりの唄を全身を使って表現していく。ここ最近のライブでは定番曲になっている「血と宙の完結」「無中無」と、重々しく激烈なサウンド。
「だらりと垂れる」「形状に置いて歪な、または不自然な」「grotesqueに、明らか」といった対バンライブでは披露されてこなかった楽曲が、より各々の色合いを持ってライブそのものに華を加えていく。「grotesuquwに、明らか」はまだ音源でも聞いたことが無いけど、一聴して彼らの楽曲か?と思わせる位の違和感が逆に新鮮で、続け様の「suspend」はギターのメロディーがさらに鋭利さを増して切り刻まれる感覚に襲われていた。

ブレイクを挟んでも暗転したまま誰一人煽る事もなく水分補給。その後aieのギターがゆっくりと調べを鳴らす、「形の無い、何よりも、愛したのは、お前だけが」「spoiled me」と濃厚なミッドバラードセクション。彼らの楽曲にバラードという概念があるのか不明だけれど、このセクションがライブの中で一番の頂であり、そこから流れを変える特異点のようなセクションだった。

「spoiled me」の濃厚な演奏から一転して、sakuraのカウントにaieのかきむしるようなカッティングの効いたギターが冴えわたる、会場で無料配布された「連続性の細工」。そこから、kazumaが上着を脱ぎ捨てるようなパフォーマンスから始まった「愛という、変態。」そして新曲の「さあ、そのまま帰ろう。」「告白」とアグレッシブな楽曲を連発していく。ここまで激しい曲が順序立てて連発されるのもワンマンだからこそではないか、という気がする。そして、笛の音が鳴り響く「箍を外す場合、穴に群れる具合」がこの流れを締めた。やたらと複雑な言葉遣いであるタイトルにも関わらず、言葉にならない呪文のような歌詞しかないこの曲に至るまで、kazumaは精神破綻者のように口ずさみ、叫び、所せましを動き回っては、ステージを下りて柵全面まで身を乗り出したり、座り込んだり、ステージの端から端まで移動するなど、予測不可能なパフォーマンスで翻弄しながら、見事に壊れていた。sakuraのドラムはボトムとグループを固め、kazuは表情を一つも変えないながらも、体を左右に揺らしては黙々と弾きこなし、aieは音に溺れた無邪気な子供のように、屈みこんだり、ノイズを増幅させたり、モニターに座り込んでは好き勝手に暴れていました。全員がしっかりと演奏を支えながらも、所々に羽目を外すようなプレイを敢えて取り入れて、各々が自分自身を主張し、せめぎ合っていた姿がそこにあった。aieとkazuがほかのバンドでどうかは分からないけど、kazuは福岡のワンマンが蜉蝣以来だったみたいだし、あの蜉蝣の時のような存在感を出していたと思うし、aieも思うが儘に好き勝手にやることで、かえって彼の拘りのようなものを感じた。

gibkiyは確かに音楽シーンの中でも突出的に異端な存在であれば、決して分かり易い音楽をやる訳でもない、聞き手を選ぶ音楽だと思う。けれど、その敷居を超えれば見えてくるものがある。HIGH FASHION PALALYZEの頃に「空気のような存在」と形容した。確かに楽曲に対しての認識も、音楽性そのものに免疫もなかった。けれど、よく分からないけれど、なんかカッコいいというのがあった。aieやkazuのような、過去に追いかけてた人がいるバンドがあるから、だけじゃない、他では味わえない刺激を確かに感じたから。

その刺激は「不条理種劇」「In continuence」とアルバムを発表し、ライブに通う中で徐々に変化していった。「不条理種劇」まで、よく分からない空気のような存在だったバンドが、「In continuence」では、その空気を残しつつ、より凶悪で狂暴なサウンドに進化しながら、一方でメロディーがしっかりと活かされたより聞きやすいものに変化していた。むしろキャッチーにさえ感じた。「In continuence」の楽曲の方が多くセレクトされていたのは、彼らが今現在、より分かり易く生々しいバンドとしての姿を求めたからではないだろうか。

そんな中で最新シングルの「鬼」。ここにきてまた彼らは新しい変化を果たした....と個人的には思ってる。
4曲入りでありながら表題曲が一番最後に収録されているという突拍子もない構成になっているこのEP。楽曲の並びは、聞きやすさだったり曲の構成を考えた上での結果論でしかないのかもしれないけど、僕は「鬼」だけがクローズアップされて、他の楽曲が所謂「カップリング」のような扱いをされたくなかったんじゃないかと思っていて。
「電動ではない、鋸の優しい手解き」のような昔ながらのgibkiyの路線を引きつぐような楽曲もあるけれど、むしろ無料配布の「連続性の細工」や「さあ、そのまま、帰ろう。」のような、今までに余りなかった勢いで押しまくる楽曲。ライブで聞いた時に、彼らには無いと思っていたドライブ感や、それこそライブ感を感じたことがむしろ衝撃で、gibkiyがこの領域にまで進出してきたのか、と感じずにはいられなかった。しかも、aieがどんなにアグレッシブなギターをかき鳴らしても、kazumaはあくまで彼独自のボーカルを活かしてくるから、分かり易そうで、分かりにくい。そんなズレている部分があるのがgibkiy流ロックンロールだなと。

終盤は「とある澄んだ春の朝に」から、徐々にミッドテンポのセクションに再度戻っていくが、このライブでも肝のような存在だった「鬼」。タイトルは裏腹に重苦しいサウンドの中にドラマチックさを感じたのがハイライトだったと思う。そして、終盤は壮絶な「脳内に」で、kazumaはとうとう客席にまで下りては意味もなく縦横無尽に動き回り連呼する「脳内に連続体」
残響がこだまする中で、見ている人に傷跡を刻ませるような余韻をバックに楽器を置いては無言で退出するメンバー。そして最後にkazumaが胸の前で、拳をもう一方の手で受け止めるような格好で長く頭を下げてさっていき、閉幕。

結論として、gibkiyは刺激と中毒性と独自の美学とこだわりを持ったロックンロールバンドだ、というのが今のところの彼らへの印象。

そして、決して見に来ていた人は多くなかったけど、その中で棒立ちしていたいつもの光景だけじゃなく、拳を上げる人もいれば、頭を振り乱す人もいて、gibikyiが変わるように、また観客の中にも変化が表れていたと思う。こうやって一つずつ進んでいくっていうのを、またこれからも味わいたいものだと思う。今年最後のgibkiy、ありがとう。


藤原さくら Sakura Fujiwara Tour 2018 yellow 福岡市民会館

2018-12-15 18:02:48 | LIVE

Tempalayの翌日が藤原さくらで福岡市民会館へ。
奇しくも今年最後の市民会館のライブになりました。
この方は元々ファンでも何でも無く、雑誌か何かで知ったのがきっかけだったと思う。
だいぶ前から行くことになってて、その理由が思い出せないという....(笑)

今回は「green」「red」というミニアルバムリリースに伴うツアーの一環で、福岡公演がそのツアー最終日。
女性のシンガーソングライターという存在はyuiや絢香とか知っているけど、ライブに行ったことはなくて、今回が初めてだと思う。
DIRの時以来だったけど、会場はもう老若男女入り乱れてて、彼女の世間への浸透度を感じずにいられませんでした。
ほぼ定刻から10分ほど遅れて開演。

SE
1.「かわいい」
2.Lovely Night
3.Sunny Day
4.Time Flies
5.グルグル
6.How do I look?
7.NEW DAY
8.また明日
9.うたっても
10.Ellie
11.BABY
12.Soup
13.Dance
14.Necklace
15.Dear my dear
16.The Moon
17.クラクション

ENCOLE
18.はんぶんこ
19.ありがとうが言える
20.bye bye

演奏中に「過去最高に緊張していない」と発言していたように会場には、終始温かい、アットホームな時間が流れていたように思います。
楽器隊+バックコーラスという総5名体制で臨んだライブは、「かわいい」から始まって「Lovely Night」「Sunny Day」と新譜の「green」「red」の収録曲をメインにした構成で展開していきました。個人的には「green」は英語詞の曲が多くて、「Dance」とか最初外国人が歌ってるかと思ったくらいのイントネーションな曲も目立ったし、かつ打ち込みとアコースティックギターの響き、「Sunny Day」にあるような湿った空気感があって、逆に「red」は彩りを加えた、「Lovely Night」「また明日」のような温もりや温かみのある空気感を持っているように聞こえました。それらを混ぜ合わせた「yellow」はまた違った景色を魅せていました。「green」にも「red」にも、敢えて2枚に分けたことで表現したかったことがあったはずですが、それが単一の場で表現されることで、かえって自由に曲が躍動しているようでした。アコースティック形態で演奏された「うたっても」「Ellie」「BABY」というセクションも挟みながら、どう見ても緊張しているように見えないラフさと、地元である福岡に帰ってきたことへの感謝の言葉を何度も述べながら、何かを演じるのではなく、むしろそのありのままの自分をさらけだしているようでした。むしろそのありのままを出すっていうのがコンセプトなのかと思える位に。

福岡公演ならではと言ったら、席の前方に地元の友人がたくさん来ていたり(とステージ上で発言していた)、ご家族・親戚も見に来ていたり(これも言ってた)、「この後は親不孝で酔いつぶれます」といった地元ネタならではのトークも聞けたことかな。あと、ツアー最終日という事でアンコールの2曲目にはほかの会場で演奏されてこなかった「ありがとうが言える」が弾き語りで演奏された事。ツアー最終日なのに売れないグッズの販促をしたりと、見所もたくさん残しつつ、最後の最期まで感謝の言葉を述べながら「bye bye」で終演しました。

たぶん、音楽を始めたピュアな気持ちのまま、これからもオーガニックな想いを届けようとするのかなと思うし、これからもその、ありのままな部分が出てくるのかな?と思います。こういうフランクな感じのライブは中々体感したことなかったので、貴重でした。ありがとう。

まったく余談ですが、彼女の実家はうちの実家から徒歩で行こうと思ったら行ける位の距離にあることが判明しました...世間は狭い。