なりとろ日誌

なりとろの『考え』を色々書いていきます。 更新はクダクダです。

ジレンマ

2013年03月15日 23時46分37秒 | 激愛タイガース

福留が、移籍後初本塁打を打った。

現時点ではまだ調整途上で、本調子になるのは開幕前後になりそう。

手放しでは喜べないが、

戦力として計算できるのなら喜ばしい限りだ。

 

普通なら、そう思う。

 

でも・・・。

何か、釈然としない思いが、胸の奥に存在する。

 

本当にこれでいいのか?

今も、自問自答する毎日だ。

 

阪神タイガースがこの2年、Bクラスに転落した事実。

2005年までに優勝したメンバーの高齢化や、

思いの外、若手の台頭がなかった事が原因として考えられる。

監督の采配の拙さなどは確かに有ったが、

それでも、戦力にジリ貧さを感じる年が続いたのも確か。

 

血の入れ替えが急務。

和田監督、そして中村GMはそう考えたのだろう。

実際、2003年に、大幅な血の入れ替えに成功したタイガースは、

それからの5年、黄金時代と言っても良い成績を残せた。

18年も優勝の無かったチームを変貌させたことは、

血の入れ替えが、当時ベストな戦略だと言う事を証明した。

 

この事を踏まえて、2013年、大改革を決断したのだと思う。

 

しかし・・・。

2003年以降の補強は、長く黄金時代を続ける原動力には成らなかった。

あくまでも目先の補強。

成熟したベテランと呼ばれる選手を獲得した故に、

その選手が朽ち果てるのと同じくして、チームも弱体化して行く。

金本が入る事により、チームに軸は生まれた。

新井が加入した事により、打線に厚みが出た。

 

しかし、レギュラー選手が常に1軍で活躍する中、

1軍の控え選手やファームの選手は出番が無くなり、

若い選手の芽を摘む格好になってしまった。

そうする事により、チーム内に空洞化が起こり、

トッププレイヤーと控え選手の間に大きな実力差が生まれてしまった。

その結果、今の2年連続Bクラスという憂き目にあってしまうのである。

 

残念ながら、タイガースは伝統的に選手を育てるのが上手くない。

なので、レギュラークラスが盤石の時に、

次の世代の若手を成長させる事が出来ない。

すると、どうしても空洞化が顕著になってしまう。

だから、また血の入れ替えと言って大型補強に走る・・・。

 

完全な悪循環だ。

 

2012年は、金本や城島の不調により若手選手の台頭が目立った。

そう言う年であった。

でも、球団は内野と外野、それぞれに大型補強を敢行した。

競争と言えば聞こえはいいが、

大リーグ帰りの選手がそこそこの成績を残せば、

必然的に若手の出番は減る。

大リーグ帰りの選手を優先的に使う事は当たり前だからだ。

競争になんか、なりようがないのが現実だ。

 

だから、和田監督にお願いしたい。

今年は、補強した選手だけでなく、若手選手にも十分チャンスを与えて欲しい。

成績が振るわなくても、我慢して使って欲しい。

優勝を狙うためには難しいかもしれないが、

この先、5年と言わず、10年以上の黄金時代を作るには、

彼ら、若手選手の活躍が不可欠だから。

 

よそ様選手を補強して5年強い時期を作るより、

生え抜きの若手選手の活躍で、10年以上の黄金期を作って欲しい。

そのための肥やしとする大型補強ならば、文句など言うつもりはさらさらない。

幸い、福留も西岡も、タイガースの若い選手に、

どんどん、技術やメンタルの持ち方の指導を買って出てくれているそうだし、

あとはフロントと首脳陣が目先の勝ちだけに執着しない、

先を見据えた戦略を考えてくれればいいだけ・・・なはずだ。

 

今年の開幕オーダーに、

生え抜きの選手が2人しかいない可能性が高い。

 

仮に、このオーダーで勝ち進んで行くとする。

その時、勝つことに対する嬉しさと、

阪神ではない阪神で勝つ事の切なさの狭間で、

なりとろ(阪神ファン)は究極のジレンマに襲われると思う。

これでいいのか、悪いのか・・・。

憎っくき 『黄泉売りと同じ道』 を歩む事への憤り。

それを晴らすためにも、

若手選手育成(一軍経験を積ませる事)と補強選手の起用方法の確立。

これに重点を置いて、シーズンを戦って欲しい。

 

福留は嫌いだ。

嫌いだが、インタビューで語る福留の姿が本当ならば、

思っていたほどの鬼畜ではないかも知れない。

そこに一縷の望みをかけるしか、今は出来ない訳だし。

それよりも問題は、やはりフロントと首脳陣の、選手の起用方法に尽きる。

起用方法を間違えると、結局、福留は単なるお荷物になってしまうと思うので。

 

優勝がすべてではない。

思いっ切り応援出来るチームであって欲しい。

なりとろが今年のチームに望むものは、それだけだ。

 

コメント (2)
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