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Naomi's Letter

ソプラノ・佐竹由美のブログです。
定期的に公演や、近況をお知らせいたします。
どうぞごゆっくりおくつろぎください!

エミリー・ディキンソン・ミュージアム

2006-09-21 | Weblog
 エミリー・ディキンソンの住んでいた家は、今はミュージアムになっています。ディキンソンツアーとして家の中を見ることができますが、彼女の使っていたテーブルやベッド、パンを焼くのが上手でそれを入れていたバスケットなどが飾られています。晩年彼女はほとんど家から出ることはなく、二階の自分の部屋から焼いたジンジャーブレッドをバスケットに入れて紐で上から吊るし、隣に住むお兄さんの子供たちにおやつとしてあげていたようです。ある時期から白いドレスしか着なくなったようですが、それを復元したものも飾られていました。小柄(といっても160センチぐらい)で細い体型だったみたい・・・。
 エミリーの家の中はかなり綺麗に改装されていましたが、その隣に立つ兄夫婦の家「エバーグリーン」はほとんど当時のまま。薄暗く、美術品などに造詣の深かった兄夫婦の住んでいたそのままに残されています。その当時の息遣いが聞こえてきそう・・・
 前にも述べましたが、私たちの泊まったホテルは、その当時の建築物である上に、本当にこれらの建物の目の前に立っているので、夜寝る時は少し霊気を感じたほどでした。写真は、ミュージアムになっているエミリーの家。中は撮る事が出来なくて残念でしたが・・・。庭には可愛らしいハーブの花など、自然を愛した彼女は沢山の詩を残しています。やはりコープランドの「ディキンソンの12の詩」から詩をひとつ。

三月さんお入りなさい-
とても嬉しいわ-
お待ちしていました-
帽子を脱いで-
ずーっと歩いてきたのね-
そんなに息をきらしてー

三月さん、こんにちは、他の皆さんはいかが-
自然の皆さんはお元気かしら-
ああ、三月さん、一緒に二階へ-
沢山お話したがあります-

あなたのお便り着きました、そして鳥たちも-
楓はあなたがいらっしゃるとは知りませんでした-私が声をかけるまでは
断言しますが-楓の顔は真っ赤になったのです-

だけど三月さん、ごめんなさい-
あなたが私に美しく残してくれたこの丘には-
気高い紫色はなかったのです-
あなたが持っていってしまったから-

戸を叩くのは誰? あの四月さんね
鍵をかけて-
つきまとわれるのは嫌です-
1年もご無沙汰して
私が忙しいときに来る-
だけどもう細かいことはどうでもいいわ
あなたが来てくれたときから

非難は賞賛と同じ位心がこもっていて
賞賛は非難と同じ位空々しいのです-


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