8月も残り僅かとなりました。
夏休みもあと少し・・・と思うと、寂しい限りです。
八月頭のオペラ平井秀明作曲「小町百年の恋」も、疾風のごとく駆け抜けていきました。
少々時間がなくてひたすら集中の二週間でしたので、終わった後は心も体も呆然と。(笑)
でも終わってからゆっくり振り返ってみると、とても充実の時間を過ごさせていただいたなと感じています。
関係者の皆さんには、心より感謝です。
お世話になりました。
ありがとうございました。
小町を演じるにあたって、夏休み前に にわか勉強。
図書館で借りてきた本の中の一冊は、こちら!
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左:大岡信著「古今集・新古今集」
右は公演パンフレット
絶世の美女とされた小町って、どんな顔だったのかしら・・・
カラーできれいな本だぞ!ってことでお借りしてきたのですが。
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とても楽しめた本でした。
この本の中に記載されている小町は・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/af/947fc95cef385dafbb25864b3939d794.jpg)
菱田春草作「六歌仙屏風」
平安時代初期を代表する歌人6人が描かれています。
小町をアップすると・・・
うんうん、うつむき加減で、なかなかアンニュイな感じで色気ありますね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/33/ede0746f7fc486a4c76eaa3ee84e7bfc.jpg)
上村松園作「草紙洗小町」
こちらは、帝の前での歌合戦で、大伴黒主に盗作と決めつけられ、疑いを晴らすために小町が草紙を洗う場面だそうです。(切り取って写しているので、下のほうに草紙が描かれています)
表情がきりっとして、頭脳明晰って感じです。
そして・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/5f/9fda1864287a96a6c5786ce6570340d7.jpg)
佐竹本三十六歌仙作「小野小町像」
後ろ姿で描かれている事が多い小町。
絶世の美女と言われた小町の顔の想像力を高めてくれます。
美しいですね。
(すべて前出の大岡信著「古今集・新古今集」からお借りしました。
もし問題があるようでしたら、お教え頂ければ幸いです。)
平井さんのオペラの中には、美しい和歌がところどころにちりばめられて歌われるのですが、私のアリアや2重唱で歌わせていただいた小町の短歌は下記の5首です。
・いとせめて恋しき時はむば玉の 夜の衣を返してぞ着る
(あなたが恋しくてどうしようもない時、夜の衣を裏返して着るのです、あなたの夢をみようと)
・思いつつ寝ればや人の見えつらむ 夢と知りせばさめざらましを
(あなたを思いながら寝たので夢に見たのでしょう。夢と知っていたら覚めずにいたものを)
・うたたねに恋しき人を見てしより 夢てふものは頼みそめてき
(うたた寝をしていたら恋しいあなたの面影を見ました。それから後ははかない夢を)
・花の色はうつりにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに
(花の色が春の長雨に褪せるように、時の流れに、私の美しさも失せてしまったことだ)
・色見えでうつろふものは世の中の 人の心の花にぞありける
(色などないのに、色あせていくものとは何だろう、それが心という名の花なのだなぁ)
現代訳は、パンフレットからお借りしました。
どの歌も美しいですねぇ
この時代、歌を詠めるというのはモテる条件だったそうですよ。
感情を簡潔に伝える。
なかなか難しいと思うのですが、訓練したいものですね!
今回をきっかけに、古(いにしえ)の人物であった小野小町がぐっと身近に感じるようになりました。
彼女を題材にした能や歌舞伎もありますし、また機会があれば是非行ってみたいなぁと感じています。
当日本番の写真はまだ頂いていないので、リハーサルの写真を少し。
私が撮っているので、当然私は写っていませんが・・・(笑)
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閻魔大王(豊島雄一さん) ダンサー(藤川恵梨さん)
2幕の地獄のシーン
迫力があって、音楽も面白くてわくわくするシーンでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/6f/d321c8933ba8c6c5df76169f21be4298.jpg)
仙人(高田智士さん)と虫麻呂(谷川佳幸さん)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/cd/44745e9e2cce58b26fb371ca43632c64.jpg)
虫麻呂と阿鼻(清水良一さん)
阿鼻がすごく悪そう!(笑)
この後、地獄のシーンで、阿鼻によって舌を抜かれてしまいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/33/3e4c8bc3d3e19c802c72133111d36688.jpg)
お松(小嶋晶子さん) お竹(鈴木のぞみさん) お梅(立川かずささん)
この3人のシーンが楽しくて!
特に虫麻呂と この3人で歌われるフーガの部分は、音楽的にとても好きな場面でした。
記念撮影。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/a8/a6249ba5f3da3933211c2cf0cff453f0.jpg)
1幕のおよしの衣装
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/ae/359c689b096e56038a7c635478f5fed7.jpg)
小町
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/78/dba1cfe49ab02e3589d31a34b6d94725.jpg)
小町のもとに通い詰めたという伝説の深草少将(谷川さん)と。
ちょっと丸~い感じの小町でした
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が、楽しいひと時でした。
ありがとうございました。
終演後に生徒たちと。
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うさぎになりました!
お盆に高松に帰り、そこで見つけた でんでん太鼓。
かぐや姫が描かれていますが、小町のようでもあり・・・
竹で出来ていて、とっても良い音がします。
540円也。
栗林公園内にある栗林庵で購入しました。ぜひ、いかがですか?
さて、夏休みも終わり、秋のコンサートシーズンが始まります。
9月2日 フォーレ「レクイエム」ミューザ川崎シンフォニーホール
10月11日 愛知県芸大内にて、リサイタル 室内楽ホール
10月26日 作曲新曲演奏
11月12日 ストラヴィンスキー オペラ「マヴラ」東京芸大内
11月18日 ブラームス「ドイツレクイエム」国立音楽大学講堂大ホール
11月19日 ヘンデル「メサイア」紀尾井ホール
11月23日 ラター「レクイエム」鎌倉芸術館
12月6日 ヘンデル「メサイア」 東京芸術劇場
12月22日 ジョイントコンサート
2人のソプラノによる
佐竹由美&五月女智恵 Sisters Christmas Concert
2017年12月22日(金)開場18:00 開演18:30
古賀政男音楽博物館内けやきホール
特に12月22日のジョイントリサイタルは、楽しい会にしたいと思いますので、ぜひお越し頂ければ嬉しく存じます。
よろしくお願いいたします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/dogeza.gif)
来年2月12日(仙台)18日(名古屋)では、なかにしあかねCD発売記念のコンサートがあります。
3月9日には、主人の辻秀幸と、バッハのソロカンタータのコンサートを企画中です。
こちらもご予定に加えて頂けると幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。