フランスの作曲家であり、指揮者のピエール・ブーレーズの室内楽作品演奏会が
4月22日(土)に東京芸大奏楽堂であります。
私の歌う作品は、
《処女であり、生気にあふれ、美しい今日》という作品。
パーカッション5人とハープによるアンサンブルにソプラノソロがついています。
この作品、ぱっと楽譜を開いた途端、閉じたくなってしまうぐらい難しい作品。(だと思う…)
おまけに苦手なフランス語のテキスト!
やんわりと何回か断ったのだけど、「大丈夫、大丈夫!」の言葉に弱くて
断りきれなくて…
ただ、現代作品は、取り掛かりに かなり勇気が要りますが、
一度なにかが見えてくると、良い作品は面白くなってきます。
以前もべりオの「セクエンツァ」という作品を演奏しましたが、
これはまったくひとりで演じ歌う作品。
伴奏も無く、声の持つ表現の限界(幅かな?)に挑むような作品でした。
その上、手を使って声色を変えたりと、楽譜上の演奏方法を解読するのにかなりの時間がかかりました。
おまけに自分のリサイタルの4日後という無茶をしたので、
リサイタル終わった翌日から、ひたすら家に篭って「ぶつぶつ…」さらいました。
聴きに来て下さったお客様からは、どうやら極限状態での演奏が功を奏したようで大好評。
不思議なものです…
それに、終わってからも体に染み込んでいて、もう一度演じたくなるような作品。
さすがはべリオ
と、納得。
今回はアンサンブルですし、かなり苦戦しそうで、
スケジュールに余裕を持って…と思っていましたが、うーん。。
そろそろ楽譜を「開けて、即、閉める」という状態から脱出しなくちゃぁ。
よろしければお聞き頂ければ幸いです。
●4月22日(土)15:30開演
東京藝術大学奏楽堂 創造の杜
ピエール・ブーレーズ 室内楽作品演奏会
曲目:
・マラルメによる即興Ⅰ
処女であり、生気にあふれ、美しい今日(1957)日本初演
演奏:佐竹由美(Sop)
藤本隆文 和田光世 平尾信幸 西川圭子 中山航介(Perc)
田島緑(Harp)
・デリーヴ(1984/1986)
・二重の影の対話(1984)
亀井良信(Cl)
・シュル・アンシーズ(1996/1998)
指揮:クリストフ・マングウ(ナンシー、ロレーヌオペラ第Ⅰ副指揮者)
入場料:2000円
お問い合わせ:東京藝術大学演奏藝術センター 050-5525-2300