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遊里跡の探訪録など。
ブログの日時は、行動日・撮影日に合わせております。

小松

2012年09月15日 17時00分00秒 | ◆北陸
遊廓→赤線
明治17年、貸座敷数7、娼妓数23
大正元年、貸座敷数22、娼妓数53
昭和4年、貸座敷数22、娼妓数51

 
角を切った二軒。サイディングで直されつつも、全体のフォルムは原形を保っている様子。
どちらも軒下に出桁の造作を取り入れており、それが建物に重厚感を与えている。

 
打ちつけられた板の向こうをうかがうと、カーブを描く小庇や、紫色の袖看板が現れた。
このような狭い路地にも、往時のなごりがとどまっているのが興味深い。


カフェーを思わせるアーチ状の入口と窓が目を引く。袖壁の鉄平石も見のがせない。
屋根の上へ視線を移すと、その先に、銭湯(清水湯)の煙突が先端だけ顔を出している。


ほぼ全体をトタンやサッシに改装されながら、かろうじて一か所にのみ出格子が残存。
注目は、三階までありそうな屋根の構造。三階には何が、と考えると想像がふくらむ。

 
平側を洋風にリフォームした和風建築。カーブのデザインがやわらかい印象を与える。
探訪中は見過ごしていたが、入口付近を見ると、瑞雲模様の持ち送りが写っている。


ビルと和風建築のキメラのような不思議な外観。相当思い切った改築をおこなったようだ。

 
しゃれた出窓が特色。外壁の色が独特でありつつも、思いのほか建物と調和している。
横向きの玄関は、あまり遊里とは結びつかないものの、随所の造りに惹かれて撮影。

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