Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

ぐるっと回って再びグンデル…

2014年04月21日 | 家・わたくしごと
 ワヤンの上演回数が増えれば増えるほど、グンデル・ワヤンを演奏する機会が減っていった。当たり前である。ダランが演奏できがない。喜ばしいことじゃないか。一座にグンデル奏者はちゃんといて、上演したいときにワヤンが上演できる幸せ。
 ところで、私のバリの出発点はグンデル・ワヤンである。1983年の3月にバリで始めたグンデル・ワヤン。まだ日本に演奏できる人は誰もいなかった。日本で学生たちが最初にグンデルを演奏したのはその年の11月。全部、録音が残っている。今から31年のことだ。要は、グンデル・ワヤンが当たり前だが好きなのである。沖縄の大学に赴任したときも最初に教えたのはグンデル・ワヤンだった。そして浜松でも昨年から教え始めた。
 先週の土曜日、バリでグンデルを学び始めた学生とカフェでトークコンサートを開いた。久しぶりにグンデルをたくさん演奏した。いっぱい間違えた。でも、それはそれで楽しかった。もうとっくに亡くなってしまった先生たちのことを思い出した。なんであんなに一生懸命、教えてくれたのだろう。なんであんなに本気になって教えてくれたんだろう?たぶんあの時、僕もまた本気にグンデルに向かっていたからだろう。グンデルとワヤンのことだけ考えていた頃だから。いつも真剣勝負。そんなLATIHANこそがグンデルの稽古にはよく似合うものだ。