インドネシアの店で買い物をしたり、タクシーに乗ったりして、支払いをしようとすると釣銭がないことが多い。スーパーでは100ルピア、200ルピア程度は釣銭の代わりにキャンディーになって戻ってくることが多く、これについてはもう悪しき慣習となっているが、それにしても釣銭を払わないというのは資本主義経済のルールを遵守しない言語道断の行為である。
数日前、コンビニで買い物をしたら500ルピアのお釣りがないという。だから500ルピアの釣銭が出ないものを何か買えという。さすがに「必要なものはないから、500ルピアをなんとかしろ」とすごんでみた。さすがに500ルピアはキャンディーでは済まされないと店員もわかっているらしい。しぶしぶ自分の財布や他の店員の財布から500ルピアをかき集め無事に支払われた。しかし、この行為を冷静に見つめていると、なんだか私の方がコンビニの店員から「かつあげ」をしている不良外人に思えてきて、途中で息がつまりそうだった。悪いのは僕じゃないのに……。
あまりこんなことが続いたので、少し思考を変えて、タクシーの支払いが18,000ルピアだったとき、まず50,000ルピアを出して相手に釣銭がないことを確認し、「細かいのは14,000ルピアしかない」と言ってみた。すると「いいよ、それで」と言ってすんなり降ろしてくれた。これには参った。悪いのは僕なんだ……。本当に僕は悪徳外国人じゃないか。釣銭にルーズなのはよくわかったが、こんなに後味の悪いタクシーは二度と経験したくない。やはり「釣りがない」といわれて悔しい思いをした方が、インドネシアの都市の空気も、不思議と新鮮に感じるのかもしれない。(8月30日、デンパサールで記す)
数日前、コンビニで買い物をしたら500ルピアのお釣りがないという。だから500ルピアの釣銭が出ないものを何か買えという。さすがに「必要なものはないから、500ルピアをなんとかしろ」とすごんでみた。さすがに500ルピアはキャンディーでは済まされないと店員もわかっているらしい。しぶしぶ自分の財布や他の店員の財布から500ルピアをかき集め無事に支払われた。しかし、この行為を冷静に見つめていると、なんだか私の方がコンビニの店員から「かつあげ」をしている不良外人に思えてきて、途中で息がつまりそうだった。悪いのは僕じゃないのに……。
あまりこんなことが続いたので、少し思考を変えて、タクシーの支払いが18,000ルピアだったとき、まず50,000ルピアを出して相手に釣銭がないことを確認し、「細かいのは14,000ルピアしかない」と言ってみた。すると「いいよ、それで」と言ってすんなり降ろしてくれた。これには参った。悪いのは僕なんだ……。本当に僕は悪徳外国人じゃないか。釣銭にルーズなのはよくわかったが、こんなに後味の悪いタクシーは二度と経験したくない。やはり「釣りがない」といわれて悔しい思いをした方が、インドネシアの都市の空気も、不思議と新鮮に感じるのかもしれない。(8月30日、デンパサールで記す)