Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

首里の起伏

2007年10月17日 | 那覇、沖縄
 首里という町は起伏に富んでいる。道が平らにまっすぐ伸びる道などは全くなく、とにかく上ったり下ったりが激しい。その中でも首里城が首里の中でひときわ高台に建っている。とはいえ、車やバイクに乗って通勤している人、毎朝、車で学校に送迎してもらっている子ども(この割合はたぶん相当に高い)にとって、道の起伏なんて関係ない。車のシートに座ってさえいれば、坂道をがんばって登ってくれるのはエンジンの力なのだから。
 最近、自転車で大学に出勤するようになった。タイヤの小さな折りたたみ式の白い自転車。だいぶ前に買ったのだけれど、しばらく乗らなかったものを整備した。「13の月」という邦画を見て、なんとなく乗りたくなってしまったのである。もちろんバイクよりはるかに健康にもいい。
 自転車に乗ってみてわかること、それは首里の起伏である。直径の小さいタイヤではローギアーでも、平ら道でもこぐのもそれなりにたいへんだが、少し坂があるだけで運動不足も手伝って息があがってしまう。競輪選手のように力いっぱいペダルを踏むと太ももがキーンと痛くなる。大学まではなだらかに上っていく長い坂が二つあるのだ。そんなことを、バイクに乗っているときは感じもしなかった。スロットをまわせばそれですむことだったから。
 自分の足で風を切る。秋の涼しい風が襟もとから、すっと首を通って身体に流れる。それだけでとても素敵な出勤なのに、私は起伏という自然を今、重いペタルを踏んで汗を流しながら存分に味わっている。それだけで不思議と大学に行くのが楽しくなってしまう。なんて私は単純なのだろう。だから明日も天気になあれ!


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。