大学祭では、私が監修者である室内楽演奏会が、「遠州焼き」なる食べ物を販売しておりました。この遠州焼きという食べ物をみなさんはご存知でしょうか?少なくても私は浜松に引っ越す前までは全く知りませんでした。たぶん遠州地方に縁のない方は、遠州焼きという言葉すら聞いたことがないと思います。しかし浜松の方なら知らいない者はいないというほど、愛すべきご当地(地域密着型)のB級グルメなのです。
遠州焼きは、お好み焼きのキョウダイです。たとえば、ご当地お好み焼きとして全国区なのは「広島焼き」でしょう。詳細な定義は知りませんが、広島焼きには必ず焼きそばが具として存在していなければなりません。つまり焼きそばが使用されていなければ広島焼きではないということです。一方遠州焼きですが、お好み焼きが遠州焼きであるためには「たくあん」が小さく切ったものが具の中に入っていなければなりません。つまり、「たくあん」が嫌いだから「たくあん抜き」のお好み焼きを作ったとすれば、もうそれは遠州焼きではないということです。
ちなみに遠州地方では「三方原のたくあん」というのは地域ブランドとして差別化されています。三方原という場所では美味しい大根がたくさん生産され、それが「たくあん」になり売られています。ちゃんとスーパーにいくと「三方原のたくあん」が販売されています。つまり、遠州焼きには、この三方原のたくあんが小さく切って入っていれば、まさに真正なお好み焼きということになるわけです。(ちなみに浜松のお好み焼き屋さんには、まず間違いなく遠州焼きがあるはずです。ただし、「たくあん」が三方原産であるかどうかは知りません。)
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