ブータンという国について、僕は恥ずかしながら良く知らないのである。ネパールとブータンの位置関係を問われてもちゃんと答えられないし、日本と同じアジアの国にもかかわらず国旗すら思い浮かばない。かろうじで、宗教が仏教でチベット系の国民が多いことくらいは知っているが、まさに不勉強である。
このブータンという国の名を冠したはずのお店が、浜松の街中の路地に存在する。いや、もしかしたら、たまたま友人の名前が「ブータン」なのか、主人が豚肉好きであだ名が「ブータン」だったかもしれぬ。そんなこはどうでもいいが、このお店、なんと「カレー屋」である。
カレーとブータン、これが国名だったら、「なんとなくインド」というノリで想像はつくが、それにしてもブータンでインドと同様のカレーが食べられているのかどうか全くわからない。なんといってもインドとは民族が違うのである。しかし、日本人にとっては、「あの辺=南アジア」は「勝手に決めたカレー文化圏」なのであるから、店名とカレーに違和感はないのだ。
ちなみにこの店で出されるカレー。チキン、ビーフ、ポークなんでもありである。そういう意味で宗教は超越している。そしてなんといっても、この店のカレーはいわゆる「カレー」であり、「インド・カレー」ではない。だから「インド・カレー」に比べると、多くの日本人の口に合うこと間違いなしである。数年前に私の買った『るるぶ(浜松編)』には、ちゃんとこの店が浜松のおすすめ店として紹介されていたほどである。興味のある方、ぜひ浜松でお寄りいただきたい。日本のカレー好きならば、絶対お気に入りのお店の一つになるはずである。ちなみにこのカツカレー4皿で、浜松のうな重がやっと1つ(1つは無理かもしれない)という庶民的なお値段である。ちなみに、注文するとカツをじっくり揚げてくれるので熱々である。
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