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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

輪ゴムからホッチキスへ

2007年09月02日 | バリ
 インドネシアでは毎日外食である。しかし、外で食べると飲み物代がかかるので、よく注文したものをテイクアウトする。インドネシアでは、紙で「包む」ことから、包むを意味するブンクスという言葉を使う。
「おばさん、ミーゴレン(焼きそば)をテイクアウトで一つね。」というときは
「イブ、ミーゴレン、ブンクス、サトゥ(1)」といえば、通じるのである。ちなみに、私の留学中にバリに来た弟が覚えた最初のインドネシア語が、ブンスクだった。兄に命じられるまま、あちこちで買い物をさせられたからである。
 最近思うのだが、昔は包んでくれると、それに輪ゴムをして開かないようにとめてくれた。だから自分の部屋には、いろいろな色の輪ゴムがたくさんたまって、暇なときに輪ゴムを飛ばして、部屋で一人遊んでいた。
 しかし最近、輪ゴムでとめてくれる店などまずない。どこもかしこも、最後に、ホッチキスでパチン、パチンと止めて終わりである。確かに便利になった。確実に止められるだろう。ただ、問題なのはその芯である。うまくはずさないと、食べ物の中にまぎれてしまって見つからないのである。あの芯を飲み込んでしまったらと思うとぞっとする。
 最近は部屋で、ブンスクを開くとき慎重にホッチキスの芯をはずして、使わない灰皿の中にためることにした。もうシャカシャカなるほどたまってきた。たいしたことではないけれど、20年であれもこれも変わっていく。

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