Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

街での一日の過ごし方

2009年09月19日 | バリ
 デンパサールで時間を過ごすとなると、私には、本を読む、パソコンに向かう、図書館・本屋・カセット屋に行くという限られた選択肢しかない。そう考えると、自分はなんて人間味に乏しく、つまらない人間なのだろうと思う。一人なので話し相手もいないし、もちろん食事やら洗濯はあるが、そんなことは24時間のうちのせいぜい1時間もあれば終わってしまう。観光ガイドのこなれたコピーに表現されているような「癒し」とか「極楽」とか、なんだかコミックに描かれる黄泉の国を表現したような「バリらしい観光生活」をしようなどという選択肢はこれっぽっちもない。
 今日は昼からインタヴューのために村に行くはずだったが、先方の都合で明日に延期になったため、ぽっかりと一日予定が開いてしまった。ということで、朝起きてまず向かったのだが総合大学の図書館。ちょうどセミナーが開かれていたため、参加者を当てこんだ本屋も廊下に出ていて、何冊か本を買ってその足で図書館へ。しかしインドネシアの小さな図書館は埃がひどく、3時間が限界。配架も滅茶苦茶で、この部屋に座っている図書館員が、まったく仕事をする気がないか、あるいは図書館員には向いていないのもかかわらずこの場所で仕事をしなくてはならなくなった不幸な身であろうかれらに心から同情する。
 続いていった場所はグラメディア書店。インドネシア全国に支店をもつ大型書店で品揃えもそこそこである。結局、立ち読み1時間半。わからない単語が出てくると、そのたびに辞書コーナーに移動。辞書を買うふりをして、読みたい本のところに辞書を持ってくるという選択肢が全く浮かばなかったわけではないが、さすがにそれは気がひけた。椅子がないのがつらいのだが、新刊を読むならば図書館よりずっと空気がきれいで、しかも冷房が入っている。気に入らないのは中途半端なコラボレーションをしたBGMだけ。ここでも数冊本を買って、本日の外出の予定は終了。帰宅して眠くなるまで買ってきた本の講読とメモ。全く後悔のない充実した街での一日だった。(8月28日、デンパサールで記す)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。