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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

民族音楽ゼミ(蝉)

2007年08月05日 | 
 3日から一泊二日で沖縄県の研修施設へ民族音楽学のゼミ合宿に出かけた。3日の午後から4日の午前中までゼミの発表が続く、なかなかハードな合宿である。しかも少年用(ようするに高校生までが利用する)施設であるため、基本的に夜10時半消灯というあまりにも健康的な施設である。しかも基本的には食堂以外の室内での飲食は禁止である。さらに驚くべきは、1泊2食で2000円程度というとんでもない安さである。
 午後1時頃に施設に着き、オリエンテーションを受ける。こういう施設ではこの行事は義務である。そのとき、施設の人がその晩宿泊する宿泊団体の名称を書いたボードを壁にかけはじめた。当然、私たちのグループもそこに書かれている。なにげなくボードを眺める。
「県立芸大民族音楽ゼミ様」
 なにもおかしくない・・・ん?あれ?どこかが・・・いや、おかしいぞ。これは間違いである!
 私たちは民族音楽学ゼミナールであって、民族音楽ゼミナールではない。ゼミナールは短縮形「ゼミ」を使って問題ないが、民族音楽学の短縮形は「民族音楽」ではない。この学問と関わる者にとって「民族音楽学」と「民族音楽」は大違いなのである。民族音楽学は民族+音楽学であって、民族音楽+学ではない。だいたい「民族音楽」という言葉の定義が曖昧である。しかしそんな専門的なことを研修施設の人にいって、訂正を求めるのは大人げない。
 しかし「民族音楽ゼミ」という文字をながめているうちに、なんだかそんな蝉の種類のように思えてきてしまった。そんなことを考え始めると、研修施設の森で鳴く(鳴きわめくという表現の方が正確であるが)蝉の声が妙に気になる。沖縄の蝉は本土の蝉とは種類が全く違う。とにかくどの蝉もジージーいうだけで、鳴き声のバラエティーにやや欠けているように思える。民族音楽蝉とはどんな蝉であろう?五音音階でなく蝉は世界のどこかにいるのだろうか。そしてこれもやはり民族+音楽蝉なんだろうか?


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