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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

けんか凧

2018年05月05日 | 浜松・静岡

 凧場では初子凧が終わると、子どもの名前が入っていない地域の凧印だけが入っている凧をあげるのだが、ただあげるだけではなく、他の凧と紐を絡め、引っ張って紐を切りあう「けんか凧」が行われる。始まるとその場は殺気立つし、当然、何が起きるかわからないので警察も周辺に集まって来る。
 今回、見ていてわかったのだが、まずはA地域とB地域がけんか凧をやりましょう、とお互いの組長が合意するとけんか凧が始まる。こうしたペア、たとえば、CとD,時々は3つでE,F,Gが各場所で生まれるのだが、その絡んだ状態で、AとBに、CとDをからめ4つにし、そこにE,F,Gが加わり7つが絡んで、どんどん増えていくのである。
 この写真は三地域の凧がからんだ状況で、各地域は組長の指示で、勢いよく「糸」を引くのである。その後、自分の凧が切れるとかならずその凧を回収に行くが、たとえ壊れていてもかならず複数人でしっかり持って行進して戻ってくる。とにかく凧愛は半端ない。この場だけを見ると、やはり凧を女性が引くことがないことがわかる。儀礼性がないとはいえ、けんか凧は祭りの重要な一要素なのだ。ハレ空間で行われる非日常の中に身を置いているからこそ、「けんか」を堂々と行うわけで、大事なのはその過程である。そして勝敗などというちっぽけな結果は無関係なのである。
 


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