Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

ちょっと一息

2008年11月15日 | 東京
 新宿を歩いてちょっと一息、とコンビニで暖かい缶コーヒーとパンを買って、新宿駅の南口のそば大きな柱に寄りかかった。なんだか沖縄と違って、街中でパンを食べるのは多少恥ずかしさを感じるもので、前を女子高生たちが通ると、右手に持っていたパンを一瞬隠したりしてしまう。誰が見ているわけでもないし、沖縄とは違って自分のことを知っている人にこんな所で会うわけでもない。自意識過剰である。
 ふと、前のビルを見上げると、朝まで営業している沖縄料理の店がある。「朝まで」というのは新宿らしい。学生の頃、新宿の「朝まで」の飲み屋で高校の同級生たちと過ごしたことを思い出す。それにしても、沖縄から離れて「一息」の瞬間、私の前には再び「沖縄」が立ちはだかる。「宿命」みたいなものである。
 このビル、ユニークなのは沖縄料理やの上の階が中華料理、下の階が韓国料理というところだ。本土の周辺に存在する「地域」「国家」の料理屋で、雑居ビルの三層が形作られている。中国と韓国は「外国」である。しかし「沖縄」は日本だ。しかし、こうして中国と韓国の間に挟まれて沖縄があると、不思議と沖縄が遠くに見えてくる。これは、中国、沖縄、韓国という文字の配置が作り出した不思議な感覚なのか、沖縄は、いまだ「外国」のような遠くの存在を意味しているからなのか?