Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

訃報

2008年11月11日 | 家・わたくしごと
 先月末、放送大学の笠原潔先生が亡くなられたことをメールで知った。現在、放送大学大学院の授業として放映されている番組は、笠原先生からお声をかけていただいて私も授業を担当している。私が国立音大で働いているころから、よくお声をかけてくださったし、沖縄に行ってからも気にかけてくださった。
 一度、闘病生活に入られる数ヶ月前、渋谷のタワレコのクラシックフロアーでばったり出会ったことがあった。会うなり「コーヒーを飲みに行こう」と連れて行かれたのは、喫茶店ルノアールで、「ここは自由にタバコが吸えるよ」と嬉しそうな笑顔だった。約1時間半、たぶん10本はタバコを吸いながらも、幕末期の洋楽と沖縄とのかかわりを熱く語ってくれた。「こういうことは君か、君の学生がやるべきだよ」と幾度も私にそんな研究を勧めてくれたことも印象に残っている。
 笠原先生のやさしい笑顔が、もう放送大学の番組でしか拝見できなくなってしまったことがとても悲しい。いろいろな方のおかげで自分がこうして研究ができているのだと思うと感無量である。笠原先生が勧めてくださった研究、いつか挑戦したいと本気で考えている。