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院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

私の落語遍歴

2012-01-19 08:46:17 | 芸能
 私の幼少時はまだテレビがなかったから、ラジオは一番の娯楽だった。

 早朝「トップライトの起き抜け漫才」というのを、まだ布団から出る前に聴いていた。数分の番組だったが、とても面白かった。トップライトのトップとは、ずっと後年、参議院議員となるコロムビア・トップさん(故人)である。

 いまでもそうだが、当時から私は漫才よりも落語を好んだ。前回挙げた噺家のほかに、故三遊亭円生や故桂文楽といった人間国宝級の人の噺は確かに面白かった。私の落語好きは高校まで続き、当時、東京に住んでいたので寄席にも行った。

 寄席やテレビよりもラジオのほうが面白かった。それは姿が見えないから、想像が膨らむためである。特に寄席は最初のうちは無名の噺家が出演するのだが、やはり面白くない。真打でも無名には無名のわけがあると思った。

 寄席でもっとも面白くなかったのがイロモノである。イロモノとは手品や声色(こわいろ・歌舞伎役者のモノマネ)の類である。落語を聴きに来ているのに、時間が無駄なような気がした。

 私は大学に入ったら落研に入ろうかとも思っていたけれども、私が入った大学には落研がなかった。名古屋の大学に入ったのだが、名古屋には寄席がなかった。(今もない)。

 関根先生だったか関口先生だったか、とにかく落語好きの大学教授が率先して、名古屋でも落語を聴こうという会が作られた。月例会のようにして、東京から噺家を呼び、含笑寺というその名もぴったりのお寺の本堂で、落語会が開かれた。私はその会に参加していた。その会の名称を「含笑長屋」と言った。