9月10日、文化ホールで滝川保健所と中空知がん対策関係者連絡会が主催する「平成23年度 がんタウンミーティング『がん医療と地域ケアづくり ~私たちにできること~』」が開催されました。
この催しは、今年で4回目。いままでは砂川や滝川で開催されてきましたが、今年は始めて、滝川・砂川以外の開催地として、奈井江町が選ばれました。
中空知管内の医療・介護関係者や住民など、130名もの人が集まりました。
タウンミーティングは、北海道新聞の連載『いのちのメッセージ』の著者でもある方波見康雄医師を座長に、方波見先生の講演と、がん患者のケアに関わる医療関係者、そしてがん患者の方をパネリストに迎えて、シンポジウム形式で行われました。
方波見先生は、最近がんでなくなった身近な方の実話を基に、がんにより生と死に向き合い考えることを、聴衆に投げかけていました。
シンポジウムでは、砂川市立病院でがんの診療相談を担当する森佳子看護師長から緩和ケアについて紹介があり、奈井江町立国保病院で訪問看護を担当する鈴木博美看護師から在宅療養について実例を踏まえて報告が行われました。
また、奈井江町地域包括支援センターの渡辺秀樹主査から患者やその家族を支える社会サービスについて紹介がありました。
そして、最後の報告者は、実際にがんと闘っている当事者の方でした。
検診で精密検査となったという、闘いのきっかけから、苦しい闘病での身体的・精神的な苦しみ、セカンドオピニオン、迷い、悩み、患者同士の支え合いなど、当事者しか語ることのできない内容に、会場の皆さんは神妙な面持ちで聴き入っていました。
そして最後に、方波見先生は、「がんは、日本人の死因の3分の1。そして、日本人の2人に1人がかかるといわれる病気です。何よりも早期発見が大事です。そしてもし、がんが見つかったら、信頼できる医師や友人に相談してください」と訴えていました。