17年4月25日、逮捕される前にシンガポールへ逃亡したウォラユット容疑者。二日後に、
ジェット機を残し出国。タイのお金持ちは、他国の旅券を持っていることは珍しくなく、
彼もカンボジアか、香港の旅券を持っていたようです。 昨日からの続きです ・・・
タイ政府は 国民の批判も考慮してか同年12月、国際刑事警察機構を通じて国際指名手配。
現在も海外で逃亡生活を続けていますが、どこにいるかは不明だといいます。いや、どこに
いるかは掴んでいるかも。逃亡から3年経って、彼にも相当のプレッシャーもあるでしょう。
昨年の12月でした。彼の弁護側は新たな目撃者を立て、訴追自体の取り下げを要求してきました。
その証言内容は、“時速70キロで走っていたフェラーリの前に、警察官が運転していたバイクが、
突然 車線変更してきた” と。改めて実施された鑑識結果も、それを認める形となり、今年6月、
検察は警察と検証しなおし、訴追取り下げの方向で進んでいました。 しかも証言をした男性は
チェンマイで7月30日に交通事故で亡くなっています。当然「口封じ」を疑う声は出ています。
この流れに多くの国民が “そんな ことがあっていいのか、それはおかしい” と、再び政府批判の
声が高まりました。 反政府派や学生らの民主化運動も、この問題を持ち出して非難しています。
与党の中にも、検察の動きに抗議する議員が出て、ついにプラユット首相自らが音頭を取り、
独立行政法人「汚職調査委員会」の元委員長をトップとする検証委員会を設置することに ・・・
一連の事件を受けタイではレッドブルの関連製品の不買運動も起きています。レンドブル一族の
TCPグループは、“同事件はウォラユット氏の個人的な事件であること、ウォラユット氏は同社の
株を保有していないこと等、躍起になって訴えています。 ですが、世間は許さないでしょうネ。
<大物政治家が絡んでいるという噂も出てます>
事故発生から8年も経過した今になって、見え透いた新証人まで出して、なぜ不起訴にするのか、
「金持ちの特別扱い」に批判が殺到するのは当然ですよネ。時折、この手の事件事故が起きますが、
今回のケースは酷すぎます。 プラユット政権への不信感が強まる結果になってしまいました。
そう言えば、タイ政府はコロナ禍で経済危機に陥り、苦境に立っています。5月でしたか、プラユット
首相が国内の富豪上位20人に対し、経済再開に向けたアドバイスと政府への支援を求める書簡を
送りました。 この時、レッドブル一族は、10億バーツ(約34億円)の寄付をしていましたネ。
タイ政府の一族への忖度か、一族が寄付する際に、お願いしたのか、国民は疑っています。
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ブラユット首相は、タイ国民のあまりの反発ぶりに、止む無く、究明委員会を作って、アリバイ造りをしていますが、検事総長の決定(起訴の取り下げ)は変更できないと、バカバカしい釈明をしています。
バンコクの高層ビル群を見ると先進国かと見間違う景観がありますが、政治や社会はまだまだ発展途上国丸出しであり、世の中は簡単には変わらないと痛感させられます。
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