都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。論文や講演も。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

中世の遊女(辻浩和):専門的で、「中世」の「遊女」の詳しい文献分析の論文集

2017-06-28 04:10:46 | 芸術

論文をまとめたもので専門的。「中世」の「遊女」の研究であり、近世、近代への流れや、金主、開発者、運営者、女性、そこでのサービスなどの経済学・社会学からのアプローチではない。‹遊女›は買売春に従事した女性で

①今様( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%8A%E6%A7%98 )という流行歌の歌い手、白拍子( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E6%8B%8D%E5%AD%90 )にも関連

②小舟に乗り旅人に近づく江口、神崎に集住する集団→後世の船饅頭か

③傀儡子( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%82%80%E5%84%A1%E5%AD%90 )

 歴史的検証であり、都市計画や経済学の当方が読んで面白くはない。知見は:

・林家辰三郎の「芸能環境論」:芸能者をとりまく社会的環境を論ずる

・遊女の集団形成、生業、分配→社会システムとしての分析が浅い

・遊女集団は「イエ」を基礎、長者、上首、一般遊女の序列

・貴族社会と遊女

・「出遊」(いであそび)は豪家の侍女(下女のみならず女房もか)も船でアルバイト遊女→これは面白い、船は後世の「座敷」、「茶屋」につながる「場」の機能があるのだろうか

 色街に興味のある方は一読しておくのが良いかもしれない


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源義経公 (阿保玉)
2017-06-28 23:27:02
源義経公の奥方〈呼び方が適切か不明〉の静御前が白拍子
引用の白拍子の絵も静御前がモデルですね
娼妓と言うよりもっと文化的な素養を感じます。

ネット社会になって社会的な事や文化的な事柄がバックグランドも無く開示されているようで
即席味噌汁のように それなりの味でも味気なさがある気がしてます。
昨今話題のパパ活サイトみたいにネットで開示されて売買されるのは、安易ですが怖いですね。
世の中全体に感じる、無機質な住み辛さを禁じ得ません。
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