都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。論文や講演も。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

能登半島の復興を考える:NHKのクローズアップ現代への指摘、公共経済学の視点を

2024-07-10 02:49:32 | 都市経営

 クローズアップ現代( https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/44_15_tokushima.html )では、ふるさとに住むと、社会的コストを天秤にかけ、「身の丈にあった復興」を検討していた。

 陥穽がある。住むにしても「産業」は何かがある。産業がないと、生産がなく、給与もでない。

 今まで、能登半島は、朝市や棚田の景観などの三次産業としての観光、輪島塗など地場産業の二次産業、農業と漁業という一次産業が主体だ。

 石川県の復興の概要は具体的ではない。 https://www.pref.ishikawa.lg.jp/shinkou/hantou/keikaku.html 

 特に、漁業の港湾の被害と住宅エリアのインフラ(上下水道・電気・ガスなど、公共交通・道路、地盤と解体・がれき など)の対応は災害から半年たったが遅々として進まない。住居を整備する前に需要(住む人)を考えるべきだ。(都市計画と公共経済学の連携は今だ無い)

 産業がなければ人は住めない。人が住まないふるさとは、場所は同じとしてもコミュニティがない。新住民を呼び込むにしても、自然はあるが、北陸型日本海側気候( https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/nml_sfc_ym.php?prec_no=56&block_no=47600&year=&month=&day=&view= )であり、湿度が高い(塗り物などには良い)。

 ハードとしてのインフラ・居住地の復興を考えるのも重要だが、ソフトとして産業と雇用・給与水準・仕事の内容を考える必要があろう。それでなくとも、「人手不足」の世情となり大企業も人材確保に本腰を入れ大都市の雇用増大の時期だ

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