都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。論文や講演も。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

コロナ禍で電車の最終が繰り上がり、本数が減る:利便追の競争から収益に、そして優位性のある提案が欲しい

2021-10-06 02:56:39 | マクロ経済

 大昔の60年代から20年程、阪急の特急はJRと大阪・京都の時間競争により、停車駅は十三、大宮、烏丸でクロスシート名車の6300系が38分の所要時間だった。

 バブル以降は、停車駅は増え、新駅も増して、時間より「もっと客を拾い、沿線開発も」という顧客確保志向になった

 そして、コロナ禍で、出勤しない、飲まない、残業しない になり最終は繰り上げ、本数を減す方が、コストから有利と考える方策に変わった。利用者からの反発も恐れる世情でもない。

 デパートも元旦から無休というのがバブルの頃から当たり前になっているが、昔は3が日は休み、4日から。その代わり、飲食店では「正月料金」という割増が(大阪の)吉野家でもあったくらいだ。

 コンビニも24時間営業も、賞味期限近くの割引も、今頃になって認められるようになった。フランチャイザー有利の契約で60坪月商60万円の効率維持より、働く現場や契約事業主の権利にシフトした。24時間営業は顧客の切なる希望ではなかった。フランチャイザーの利益確保と競争での比較優位維持の硬直した政策と感じる。

 他と同じにするのは成長市場には良いが、縮小市場ではコストと顧客満足の創造がないと勝てない。コンビニなど、多少違いがあっても似たり寄ったりだ。

 収益を確保するため、「自社」ならではの「独自制」を考えるべきだ。そうでなければ、数は淘汰される。つまりは業界として売上減少になり、利益は大幅に減る。

 このことはアパレル・メーカの倒産、縮小が証明している。売ろうとした「おしゃれな私という夢」が緑のたぬきのStay Homeで売れなくなった。なんと、かっこいいのは黒いTシャツとジーンズが制服のプレゼンテーターの時代で、ファッションは頭脳表現の添え物になった。

 しかし、まっとうな昆布・鰹節・味噌の味噌汁とうまいご飯、無農薬野菜と肉・魚の朝食を食べたいと思っても近くにはいまだない。上質で健康な生き方という優位性と富裕な高齢者というセグメンテーションに合致する市場はあるはずだが店舗はない。智慧がないとしか言いようがない。横並びと便利さ、大量生産、安さのマーケティングは終わったのに。

 なお、デパートや銀行では富裕層シフトが始まっている。顧客格差の時代だ

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